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骸骨騎士と謎の海底神殿と青白い海猿?

様々な敵を倒して鑑定にかけると情報もそれなりに集まって来るわね。

 例えば目の前にあるこの錆びた鉄のような物

 コイツに鑑定をかけると情報が表示されるのよ。


【鑑定結果:錆びた鉄:300年程前にエッフェンタール公国で造られた甲冑のかけら】


 あと、魔石を鑑定にかけてみて1つわかった事がある。

 魔物と普通の生物との違いね。

 確かに見た目が魚や海藻のような区別しづらい姿の魔物もいるが倒すと奴らは体の中に魔核を持ち、魔力を生命力として生きているの



 暗闇の中を深海から海面にかけて漂っているプランクトンや海藻などを食べながら泳いでいるとあれれ?

 えっ 何で海の中に神殿があるの?

 ちょっとーっ!

 一体何処のア○ランティスよ



 よし、一応警戒のため透明化しておこう!



 それにしても何で? 海の底に神殿があって

 青白い猿が銛を持って立っているのよ

 猿が海にいるって?こんなの絶対おかしいわよ

 きっとこの神殿の奥にある何かを守っているのね??

 


 一応ステータスも見ておくか


———————————————————————



 名称 なし

 種族 海猿

 Lv39


 HP470 MP430 SP410


 攻撃298 防御269 速さ230


 装備

 海神の銛、海神の鎧


 スキル

 水魔法Lv3、身体強化魔法Lv2

 幻惑魔法Lv2、銛術Lv3、

 毒耐性Lv3、麻痺耐性Lv3



———————————————————————




 アラやだ! こいつらって毒が効かないじゃないの


 猿はアタシに気付いたのか銛を構えてあたりをキョロキョロと見回し口笛を吹いた。

 すると神殿の中からもう2匹同じような手、足に水かきがついた猿が出て来た。



 猿は両手で耳を閉じたり

 両手で目を閉じたり

 両手で鼻を閉じたりし出した


 ちょっと何よそれ

 昔、日光に行った時に見たようなポーズね。何の意味があるっていうの??


 アタシの方を指差して3匹で何か話してるわ。

 周りで泳いでいる小魚や甲殻類がアタシを避けた? えーっ!マジか⁉︎?


 まさか今の変なポーズで透明化がかき消されていたって事? そうか今のは無効化スキルか?

 マズイわね!

 正直、今のアタシじゃコイツら1匹でも敵うかどうか分からないのに3匹で来られたらもうどうしょうもないじゃないのよ。

 うわぁっ! こりゃマジでヤバイ! ヤバイ!

 こりゃ全速力で逃げるっきゃないわねー!!


 海猿はアタシに気付いたのか銛を構えてあたりをキョロキョロと見回し口笛を吹いた。


 すると神殿の中からもう1匹同じような猿がマーマンを3匹連れて応援に駆けつけて来た〜っ!!

 ちょっとちょっと〜っどうするのよ〜!!

 メッチャヤバイじゃないのよ!さっきの中の1匹が追っかけて来たわ。どうしょうかしら? もの凄い速さでコチラに近づいて来ているわ。逃げても追いつかれそうなので砂の中に隠れようと砂に潜った。

 通り過ぎて行ったのを確認してからもう行っても大丈夫かと思いきや、背後から片手で掴まれた?

な…何で??

そうだわコイツ幻惑魔法っての持ってたんだっけ

しまった〜すっかり騙されたわ。


何かしらものすごく熱い何かを発して来たーっ? アッチ〜っ!!?

 なんなのこれマジでヤバイ死ぬ!!

グシュ!!?


 海猿が背後から何者かの攻撃を受け、痛みのあまり海の底に倒れ寝転がってもがき苦しんでいる。


 うわぁアレは痛そうだねー! しっかり出血もしてるみたいだし……でもまぁおかげでコイツの手から逃れる事が出来たわね。危なかったわコイツの幻惑魔法っていうのですっかり騙されちゃって下手したらまたやられてたかもしれないじゃない?


 周りを見渡すと1匹の骸骨が錆びた剣を持ちこちらを見ている。


 あらっ確か骸骨騎士のアーヴァインだっけ彼が助けてくれたのね。まあ別にアタシ骨に興味はないけどね。


 それにしてもアーヴァイン今のはナイスタイミングだったわ。グッジョブよーっ!



 後ろからの不意打ちとはいえ骸骨からの攻撃でダメージを受けたのが屈辱なのかその表情は怒りにみちている。カラダを前にたおすと同時に、重心をかけた前足で海底を強くけり、勢いよくとび出してきた。カラダはななめのまま、低く走り出しそのままアーヴァインに襲いかかる。


(アーヴァイン!!)


 その名を聞いた途端、骸骨は体の内側から輝きを放った。


( うおおぉぉーっ‼︎‼︎ そうだ……思い出したぞ! 我が名を………ヴァールシュタット王国の誇り高き騎士アーヴァイン・デナ・エッフェンガルドであるぞ。さぁ我が剣よ! そんな錆びなど落として真の輝きを我に見せてみせよ!!)


 アーヴァインの放つ光が更に強くなり、右手に持っている錆びた剣を掲げて声にならない声でカクカクと叫ぶと剣の錆びが落ち、少しずつ形状を変えていき光が広がっていく…えっ何よ?…超まっ眩しいじゃないのーっ!


 光がおさまるとそこには光り輝く金ピカの鎧を纏ったアーヴァインが妙に自信満々で立っていた。


(コレだ嗚呼っ素晴らしいーっ‼︎ ……コレこそが……この輝きこそが我が至高の剣と鎧であるぞ!)


 昔の自分を取り戻して意気揚々なのね。

 まぁでもなんかカッコいいからいっか〜?


 とそんな事を思っているとそこへ先程不意に斬りふせられた海猿が襲いかかって来たわね。

 海猿が幻惑魔法を唱えるとヤツが数匹いる様に見えるのかアーヴァインが周りをキョロキョロし出した。あぁっまたあのアタシが引っかかった幻惑魔法かー でもどうやら敵一体にしかかけられない魔法みたいね。つーか何なのよーアタシは蚊帳の外なの?

 海猿はの水かきの付いた手足で素早く背後に回り込み素早く銛で突くが、アーヴァインは全て紙一重でかわされている。

 ちょっとーどういう事なのよ海の底にいて何であんなふうに動けるの? 何か特別な能力スキルでもあるのかしら?

 どれっステータスオープン!



———————————————————————


 名称 アーヴァイン・デナ・エッフェンガルド

 種族 骸骨騎士スケルトンナイト


 Lv37


 HP700 MP480 SP490


 攻撃430 防御489 速さ470


 装備

 鎧輝光剣アーマードシャイニングソード


 能力スキル

 再生Lv4、眷属召喚Lv4、念話Lv1、

 神経強化Lv2、魂喰Lv2、衝撃無効Lv1、

 危機察知Lv4、熱源感知Lv2、剣技Lv5、

 水中適応Lv3、毒耐性Lv4、麻痺耐性Lv4、

 石化耐性Lv4

 


 進化:条件を満たしていません



——————————————————————————




 す…数値がものすごく上昇してる……もしかして名前とともに生前の騎士だった頃の記憶も思い出したのかしらね?


 海猿が距離を取り、アーヴァインを睨みつけた。

生前の記憶を取り戻し、本来の力を発揮し始めた彼の姿を見て、もはや勝ち目がないことを悟ったのだろう。悔しそうに周囲を見回し、口笛を吹く。すると、先ほどの仲間たちが駆けつけてきた。海猿が3匹、マーマンが6匹。……これは、さすがに数が多すぎる。

それにしても、海の底で口笛とは……。

正直、今の状況はかなりのピンチだ。ステータスを見る限り、海猿よりもアーヴァインの方が強い。しかし、この数に囲まれてしまっては、どうなるかわからない。

その時、紫色の霧が立ち込めてきた。

まさか、この状況でまたアイツが……?

霧の中から現れたのは、あの水竜だった。

海猿やマーマンたちは、私たちに気を取られていたため反応が遅れ、なすすべもなく食い荒らされる。わずかに生き残った者たちは、必死に泳いでその場を離れようとする。

奴らがいなくなると、水竜は大きく口を開き、勢いよくこちらに向かってきた。しかし、アーヴァインが前に出て、剣と盾でその噛みつきを受け止める。

「ナイスよ、アーヴァイン!」

だが、このままでは私たちが水竜に食われるのも時間の問題だ。

何か、何か良い手はないか?

ちょうど目の前に、頭部を食い荒らされた海猿が横たわっている。確か、こいつはさっき私に発火能力を使ってきた奴だ。胴体が残っているということは、魔石は無事なはず。

「よし、いただいちゃいましょ!」

私は海猿の体から魔石を取り出し、吸収した。

《魔石を吸収したことにより、新たな能力『炎念力パイロキネシス』を獲得しました》

(ちょっと大変かもしれないけど、そのまま押さえておいて。私、ちょっとコイツの口の中に入ってくるわ)

(く……口の中だと?……一体何をするつもりか知らんが、長くはもたんぞ……)

私は目の前の大きな石の上に乗り、**念力サイコキネシス**で石を動かし、勢いよく水竜の口の中に飛び込んだ。猛スピードで腹あたりまで駆けていく。

横たわっている甲殻類の死骸が、胃酸でドロドロに溶かされていくのを見て、思わずゾッとする。

「うぎゃあ!足元がネチョネチョで気持ち悪いわね。原型をとどめてないからカニだかエビだかわからないけど、硬いはずの皮膚がブヨブヨになっちゃってるし……。でも、これは足がなくて正解だわ。もし人間の体でここに入ったら、足の裏からじわじわと溶けていっちゃうわね。さてと、覚えたての炎念力、いっきますかね!」

私の能力で、あたり一面がボアァァっと燃え盛る。

水竜は身体の内側から燃やされ、その激痛に耐えきれず激しく暴れ始めた。

「いいわねー、もっと悶え苦しみやがれ!」

(おい、まだか!さすがにそろそろ限界だぞ!)

(もうちょい!3、2、1、オッケーよ!)

ザヴアァァッ!!

水竜の口から勢いよく出てきた私を、アーヴァインはしばらく見つめていた。水竜はしばらくバタバタと暴れていたが、やがて動きが止まり、息絶えた。

「こいつ、あの海猿の血の匂いを嗅ぎ分けて来たのかしら?だとしたらとんでもない嗅覚ね!ってことは、今までずっと近くにいたってこと?」

そういえば、残りの海猿たちはもう逃げ帰ってしまったようだ。

(さっきの海猿どもは、いつのまにかいなくなっちゃったのね)

(うむ。奴ら、この水竜が現れ、仲間の頭が食われた途端に逃げ出してしまいおった。仲間の仇を取ろうとは思わんのか……?それにしても、全く!貴様という奴は、まさか体の内側に入って燃やしてしまうとはな……)

(別に、それくらいしか可能性なかったじゃないの)

(では、我はヴァールシュタット王国に帰るとする。たとえ10年、いや20年時が経とうとも、我が心はヴァールシュタット王国と共にあるのでな!)

(マジで?アンタ、その顔で帰るつもりなの?)

(当然だ!きっと妻も、我のことを話せば理解してくれる。しかし、何故我の名前を知っていた?まさか、貴様は敵国であるエッフェンタール公国が放った間者か何かではあるまいな?)

(はあ?違うわよ、能力スキルよ。私の持つ**鑑定アプレイズ**Lv3で、アンタの過去もプライベートも全てお見通しよ!)

(そうであったか。それならば良い。うむ……では我はこれにてここを立ち去るとするか。貴様のおかげでこの記憶を取り戻すことができた。この借りは、いずれまた会った時にでも返そうぞ!……では、さらばだ)

(はいはい、じゃーねー!)

アーヴァインはあっさりと去っていった。

さて、私はこれからどうしようかしらね。

魚だから陸に上がることはできないし、海中で恋人探しでもしようかしら。

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