拾われた先
次に意識が覚醒した時には、彷徨っていた所とは違い、白い部屋の中に俺は存在していた。
何が起こってるんだ?
というか俺、さっき何処に向かおうとしてたんだ?
周りと自分について考え始めようとした瞬間、少し幼げな雰囲気を残した可愛らしい少女の声が、俺の脳内(魂だけだが以下略)に響いてきた。
「あ、や〜っと、目覚めたんだ! チキュウで言う“ニンゲン”ちゃん? 記憶的に、“坂松 怜鳥”って名付けられてるんだっけ?」
うわっ!?何だこれ。そうだけどさ、でも君誰だよ...じゃなくて、誰ですか?
率直な感想と返事を脳内に出すと、また少女の声が「テレパシーだよ〜頭に影響するヤバい奴じゃないから安心してね〜。先に状況説明するから、自己紹介はあとでするけど、アタシ様の名称はとりまマナネルで良いから!」と返事を直接脳内に返してくる。
直接脳内に送るなら思考読んでるだろって前提で喋ったら本当に返事がきた。
よく分からんがスゴイ。
「それじゃ〜、今貴方を取り巻いている状況について、今マジメちゃんもーどになったアタシ様から説明させてもらうから。話聞いてね」
そんな初見からインパクトのあるマナネルちゃん?さん?の声から、俺の今に至るまでの状況を色々聞かせてもらった。
曰く、俺は本来自然死する時間まで寿命を使い切る時間はあったのに、大幅に早く自分の生を切り捨てた為に、地球のゴミ箱的な場所に放り込まれていたらしい。
そもそも俺のいた地球は人間程の知能を持った生体が生まれる事自体が想定外だった為に、システムが恐ろしく人間と合っていなく、自分の意思で、しかも「心に関する」理由で命を絶つという問題はとうチキュウに合わなすぎてエラーを吐いてぶっ壊れてしまう可能性があったので、色んな異世界から定期的に拾われているとの事。
更にこの魂を拾う行為自体は日常茶飯事。地球から拾っている異世界の神や拾われている人間は他にもいるし、この異世界で寿命を終えた転生者も何人か例はあるらしい。
思わぬ所で、地球で少数だが何故か提唱はされていた、異世界転生系の話は正しい事が証明されてしまった。だが、転生先は同じ地球とは限らないんだな...。
ていうか俺、自殺したのか。何で自殺したかとか全然思い出せないのだが。
それに加えて言えば家族との思い出と、成人して就職した直後からの事も全然思い出せない。
「あ、その記憶にかんしてだけど〜、この世界に魂を馴染ませるために、アタシ様がこの世界に捧げる記憶えらんどいたから。バランス良くえらんだつもりだし、ヤベー奴は浄化システムがまだ機能してるから大丈夫っしょ」
所々ギャルみを感じさせる言葉遣いだが疑問に思った部分を拾って丁寧に説明を続けてくれる。有難い。
まあ浄化システムとか知らない単語は出てきたけど、後で教えてもらう事にする。流石に頭パンクしそう。
というか思ったんだが、ずっとこんな状況で話を聞くのは落ち着かないんだが。魂丸出しだし。精神面丸裸で恥ずかしい。
「あ、そこに目がいくんだ。腰を据えたい系?
転生ってされる側からしたら突然だからぁ、混乱したり不信感持ったりしてよくそこ忘れるんだけど、なんか君は落ち着いてるんだね〜。スゴイね!」
年相応(具体的には分からないが、少なくとも年上や同い年の喋り方じゃないのは分かる)な喋り方もたまに出てくるが素直に褒めてくれた。褒められるのは純粋に嬉しいです。
「んじゃま、そっちの姿はそっちの記憶から再現しとくし、アタシ様も姿出しとくから。すぐに終わらすから待ってててね〜」
分かったと返事を返しつつ、俺は気持ちだが正座をして待つ事にした。
設定だけどんどん細かくしちゃう奴です。
設定書もゴールまでのシナリオも作れてないのでゆったり更新で。
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➀加筆修正一点。マナレルに対する呼び方を変えました。
何も分からない場所で、突然年下の女の子の声が響いて自己紹介されたという状況下だと、明らかに年下でもさん付けかちゃん付けか一瞬迷って困るのではないでしょうか?でも、状況的にそれ以前にも問題が色々ありますね。