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ショートショート集

僕を憎む世界にあこがれる。

作者: 神無月


こんな僕が生きてるだけで、皆が不快になり、殺意を抱く。

僕が死ねば、みんなが喜ぶ。


……そんな世界だったらいいな。


皆が僕の死を望むんだ。

嗚呼、そんな世界にあこがれる。


なのに。

世界は、僕が死んでも何も変わらない。

何事もなかったかのように世界は続く。


ああ。

僕に嫌悪し、僕の死を願うんだ。

それが。

僕の一番の望み、だ。


なのに。

どうして。

なんで。


なんで、そんな悲しそうな顔で僕を見るんだ!

如何して、「死んでほしくない」と言うんだ!?

彼女は……!

どうして……。


何故こんな僕に!

生きていてほしいと願う!?


僕はもう疲れた!

生きていたくないんだよ……!

生きる価値がないんだよ!


僕を頼ってくれた人を目の前で見殺しにしてしまった僕に!

生きる意味を与えようとするんだっ!?


生きてちゃダメなんだよ……。

死ななくちゃ……。


こんな僕が生きてるだけで、皆が不快になり、殺意を抱く。

僕が死ねば、みんなが喜ぶ。

皆が僕の死を望むんだ。


嗚呼、そんな世界にあこがれる。



それでも世界は。

僕を生かそうとする。


彼女は。

生きていてほしいと願う。


嗚呼。

死ねる理由が見つからないよ……!



彼女はいつも言う。

「あなたのことが、大好きだから。私にとっては英雄(ヒーロー)だから。たとえ、救えなかったとしても私はあなたに生きててほしい」

と。


ほら。

まだ、生きていたくなるじゃないか!

彼女と共に生きたくなるじゃないか!




僕なんかが。

生きてていいのかも、と思ってしまうじゃないかぁ!




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