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ニートな女神がログインしました。  作者: 唯一信
第2階層―GREEN―
93/171

ニートな女神と初めての記念品

本当は銅メダルもどこかで手に入れられるようにしたかったけど、やめました。

そんなに意味のない記念品アイテムをたくさんもらっても困るかと思って。

 これはおおよそすべてのモンスターに通じることなんだけど。

 モンスターの体力が減ってくるとモンスターは弱る。

 弱るというのは、実際に能力値が下がることもあれば、攻撃と攻撃の間隔が空いてきたり、隙ができてきたりするようになる。

 そしてそれはボスモンスターにも言えることで、ただボスモンスターの場合は体力の減少に伴って攻撃が強化されたり、新しい攻撃をしてくることもあって一筋縄では倒せないのだけど。

 だけども最後、残り体力が当初の10分の1以下程度になったらそれでボスはもうほぼ倒せたと言ってもいいと私は思う。


 体力が300%のボスであれば、残り体力が30%を切ればもう後は止めを刺すだけだと。


 アクアバブル連続破裂によって残り体力が40%程度にまで一気に落ちたエリュマントス。

 そこから私は温存していたウィンドステップとファイアーステップの魔法を使用して前線に繰り出しては水流斬りと閃光斬り(水属性と光属性の物理攻撃)によってエリュマントスの弱点を突き、さらに弱点属性となる魔法を次々と打ち込んでさらに2割の体力を削り残りは2割。

 その時点でエリュマントスはもう息も絶え絶えになっていて力と敏捷も低下、耐久は相変わらずだったみたいだけどこれでもう私の出番はないだろう。


「皆さん!」


 私は最後の止めについては他の3人に任せることにして前線から退いた。


「おう!」

「ええ!」

「任せろ!」


 そしてペペさんとナポリさん、パス太の最後の特攻によってエリュマントスの体力はすべて削られた。

 いや、たった2割の体力を削るだけでいいなら別に岩壁に誘導して激突させて出来た隙に攻撃とか、まどろっこしいことしないで全員で一斉に攻撃したらなんとかなるんだよ。

 エリュマントスも最後、雄たけび攻撃でペペさんとパス太を地面に叩きつけて足掻いていたけどそれも長くは続かなかったし。

 私にはその雄たけびは断末魔のようにも聞こえた。


 そして……


「やった!」

「よし、倒したぞ!」

「やれやれ、ようやくか」


 HPを0にしたエリュマントスはそこで(本当の)断末魔をあげると地面に倒れ伏し、体をあの黒いもやのように変えたかと思うと黒いもやはモンスター消滅の際の光の粒子へと変わって次第に砕け散って、エリュマントスは完全に消滅した。


 それから戦闘後のリザルト画面と共に、視界にクエストクリアの文字が表示され、私たちは歓喜の声をあげると同時に4人で集まってお互いにハイタッチした。


『倒したモンスター』

 エリュマントス×1


 獲得経験値:2800ポイント 獲得ゴールド:5000G

 次のレベルまで残り12140ポイント


 実は何気に第2階層迷宮ボスのマダムバタフライよりも経験値とお金が良かったりしたけど、あの強さならばそれも納得だった。

 そして私はエリュマントスからスキルを1つ手に入れていたわけだがそれはもう皆だいたい予想はついてると思う。そう。召喚:エリュマントスだよ。


「……これの確認は後でいいか」


 私はエリュマントスが使えるスキルの確認はクエストが完全に終わってから、麺類トリオと別れて1人になってから確認することにして通知画面を閉じた。

 そしてその直後にフィールドに再びの地鳴りが響いた。


「え、なに?」

「もうボスは倒しただろう?」


 私たちは慌てたけどもそれからすぐにそれが害のないものであるとわかった。

 あの石碑の跡地からまた緑色の光の塊が浮かび上がってきたと思ったら、それは私たちの前へ現れると光が姿を変えて守護者の姿に。

 もちろんエリュマントスの影響を受けていない綺麗なカラーリングの守護者だよ。

 守護者は言葉は話さなかった。あるいは最初から会話できるようにプログラミングされてはいなかったのかもしれないけど、ただ私たちの方をじっと見つめて来た後にふっと微笑んだかと思ったら大きくお辞儀をしてきた。私たち4人はそれにお辞儀で返した。

 それから最後に守護者は、パス太に、これはおそらくパーティを組んでエリュマントスを倒した場合そのパーティのリーダーに渡されるんだろうアイテムをくれた。まあ、守護者からの今回の1件に対するお礼というか報酬というところか。

 守護者はアイテムをパス太が受け取ったことを確認すると、また姿を緑色の球状の光へと変えるとそのまま空の彼方へと飛び去っていった。


 エリュマントスを完全に倒したんで守護者の役目も終わったということか。


「行っちゃった……」

「結局なんだったんだろうな。あの守護者っていうのは」

「うーん、このゲーム内でも人に味方するモンスターみたいなのがいるってことなんじゃない?」

「そうか……」


 ペペさんとナポリさんは守護者が消え去った空を見つめながらそんなことを話していた。

 空にはもう暗雲もなく、ただただ青い空がそこにはあった。


「あ、それで課長。守護者からもらったのはなんだったんですか?」


 ナポリさんがそう聞いたら、パス太は私たちの方を振り向いて答えた。


「ああ、うん。装備品だったよ」

「へえ、どんな?」

「えっと……弓矢だね」

「え?」

「弓矢。アイテム名は守護者の弓矢で、かなり強力な装備だと思う。で、その守護者の弓矢を2つもらったんだけど」


 ナポリさんは報酬が弓矢と聞いてすごく喜んでいたけど、その数が2つと聞いてすぐに首をかしげることになった。


「2つだけですか?、私たちは4人パーティなのに……」

「うん。なんでだかわからないけど。もしかするとこのクエストを受けたパーティ人数によってここでもらえるアイテムの数が決まっているのかも。ほら、パーティ人数の半分の数、とか?


 私もパス太の意見には賛成だった。

 だってクエストの報酬自体はこれから街に戻ってクエストの依頼主であるNPCのおじいさん、セイジュさんからもらえるんだろうし、それとは別にギルドからも報酬がもらえると思う。

 そういう報酬についてはきっとクエストを受けた人数分用意されているんだろう。

 でも守護者からの報酬は本来このクエストとは関係のない、あくまで守護者からの助けてもらったお礼という形でもらえる品物だから、しかもそれが強力な武器だとしたらなおのこと人数分もらえるなんてことはないのかもしれない。


「僕はこの2つのアイテムをナポリさんと、そして玲愛さんに分配したいと思う」

「え、私ですか?」

「ああ。このクエストを引き受けたのは元々は玲愛さんの方だったし、というか僕たちは玲愛さんに協力するという形でこのクエストを一緒に受けたんだしね」


 パス太の言い分を聞いてペペさんとナポリさんも頷いていたから、これは3人の総意ということで良いのだろうか。


「あの、でも私はまだ弓矢、装備できませんけど」


 私は一応念のためにそう言っておいたけど、そこでナポリさんに先の階層に行ったら弓矢を装備できるようになるだろうから、その時までとっておいたらと言われた。

 ペペさんも頷いて、それにこういうのは形が大事なんであって云々と、なぜかしらちょっと説教みたいことを言われたので私もそれで快く報酬を受け取ることにした。

 パス太からアイテムを譲渡され、私はさっそく守護者の弓矢という武器の性能を確認。


 〇守護者の弓矢

 STR+32 VIT+35 AGI+26

 特殊効果:この武器を装備したプレイヤーがパーティに参加している時、パーティメンバー全員はその人数かける5%の値、VITが常に上昇する。


「えっと……つまりこれってあれよね。たとえば3人パーティだったら3人全員にVIT+15%の効果があって。6人パーティなら全員にVIT+30%の効果があるってこと?」


 ナポリさんも同様に守護者の弓矢の性能を確認していたようで、そう言った。

 横からペペさんがナポリさんの開いているその画面をのぞき込んで、文章をよく読んだ後で頷いた。


「ああ、そういうことで間違いないと思うぞ」


 私はというと、特殊効果の方も驚きだけど普通に武器としての装備補正にも驚いていた。

 迷宮ボスをソロで撃破した後のあの金の宝箱の中に入っていてもおかしくはないレベルの、すごく強い装備品であることは確かだ。


「じゃあ、私はしばらくこれを装備することにする、けど。……強すぎない、これ?」


 うん、ナポリさん。今のナポリさんの気持ちは私はよくわかるよ。

 私ももう何度となくそれと同じこと思ったし、言ったことあるからね。


「それだけ強力なアイテムがもらえるくらい、難易度の高いクエストだったってことだろう」

「そう、そうなのよね。でもいまだに信じられないわね。私たちだけで階層の最高難易度のクエストをクリアしちゃったなんて」

「それは俺もそうだ」

「僕もそうだけど、でもやっぱり玲愛さんがいてくれたおかげだね。玲愛さんが誘ってくれなかったら僕でもこのクエストは受けなかったよ」


 パス太が最後にそう言うと、ナポリさんとペペさんは互いに顔を見合わせた後でため息をついた。


「いや、課長なら受けてたかも」

「俺もそう思います」


 私もそう思います。


「え、ちょっと酷いな~。さすがに僕もそこまで無謀なことはしないって」


 そんなパス太の言葉を聞いて私たちは笑いあった。

 というか今パス太、そこまで無謀なことはしないって言った。

 ということはいつもの、フォレストベアやクイーンビーに無策で挑もうとすることについては無謀な試みであるという自覚があったのかお前。

 ああ、ナポリさんもペペさんも本当に苦労してるんだなと私は思った。

 なんで無謀とわかってて強大な敵に挑もうとするのか。もしかして英雄願望でもあるのかな。それとも単に馬鹿なだけか。


 それから私たちは街へと戻ったわけだけど、帰り道ではモンスターと戦闘どころか姿を見かけることさえなかったのでクエストを完全に終えるまではまだこの牧草地帯は特別な牧草地帯ということなんだろう。モンスターが存在しないフィールドというのは、景色は楽しめるけどやっぱりちょっとなんか物足りない感じがするのは、もう私も十分このゲームに毒されているということなんだろう。


「玲愛ちゃんはこれでこの階層のクエストも全制覇なのよね?」

「あ、はい」

「じゃあこの後もう第3階層に行くんだ」

「はい。そうするつもりです」


 帰り道の途中で私はナポリさんと話をしていた。


「でも玲愛ちゃんの強さならもう第3、いや第4階層くらいまでは余裕で攻略できそうね」

「それ、別の人にも言われたことありますけど実際どうなんでしょうね」


 ベテランプレイヤーの皐月さんにも言われたけど、まあレベル的にはそうなんだろう。

 というか第3階層でもまたレベルを上げたとしてらきっとこれから先の階層でザコモンスター相手に苦労するということはほとんどなくなっていくんだと思う。

 あんまり強くなりすぎてもつまらないけど、かといって手を抜いてゲームするのも楽しくないしな。


「あ、そうだ。玲愛ちゃんにアイテム返さないと」


 ああ、そういえばアイテム支給してたな。ポーション☆と聖水☆。それと力の腕輪。

 力の腕輪はクエスト終わってから回収しようかと思ってたけど、でもまあもういいかな。


「いや、もう返さなくてもいいですよ」

「え?、いやでもさすがに装備品の方は……」

「私は同じアイテム持ってますし、今回一緒にクエストを受けてくれたお礼ということでそのアイテムは上げます。回復アイテムの残りも」


 私がそう言うと、私たちの話を聞いていたらしい前を歩いていたパス太が振り返って言ってきた。


「え、本当にいいのかい?、僕が言うのもなんだけどこの力の腕輪ってかなり強力なアイテム……」

「いいんですよ。というか返されても困りますし、お礼なんですから」


 いや、返されたら武器屋で売りさばくだけだから。


「課長、せっかくの好意なんだしもらっておいてあげましょうよ」

「うーん……まあそういうことなら」


 どうやらパス太も納得してくれたみたいだ。

 というかペペさんも私たちの話聞いてたんだ。……いや一緒に帰ってるんだし聞こえるか普通は。


<第2階層:花の都フローリア>


 牧草地帯(特別仕様)を抜けて門を通りまた街へと戻ってきた私たち。

 そのままクエストの依頼主であるセイジュさんの家へ戻ってクエストの結果を報告した。


「おお、皆さんどうもありがとうございます。しかし、まさかこんなに早く解決してくれるとは」


 そのセリフは、クエストクリアまでの時間によって変化するタイプのセリフなのか?


「本当にありがとうございます。そうだ、皆さんにお礼をしないといけませんね」


 ということで私たちはセイジュさんからクエスト報酬を受け取った。

 もちろんそれぞれに同じものが、ちゃんと4人分用意されてたけど。


 そういえばこのクエストの報酬の品とかって、NPCはどこでどうやって手に入れ……いや、やめとこう。それはあれだ。夜になるとなぜかサーベルをどこかから拾ってきて装備するコボルトサーベルとかと同じ。深く考えたらダメな部分だ、きっと。

 いくらリアリティーを追求したところでこれがゲームである以上限界は存在する。

 そもそも言い出したら、誰かが一度クリアして解決したはずの問題がすぐに何度も同じ問題が発生して、ギルドの住人掲示板に同じ住人クエストの依頼書が常に貼ってあるという時点で現実的に考えておかしいしね。

 今回のクエストも、私たちがギルドに報告を終えたらまた牧草地帯にはさっき倒したはずのエリュマントスが封印され、空に帰ったはずの守護者も一緒に封印されることになるのだ。

 このゲームがシングルプレイ専用のゲームだったのなら、一度クリアしたクエストはもう2度と発生せずにそういう矛盾は起きようもないんだけど。


「まあ、MMOだしねこのゲーム」


 不特定多数の人間が同時に同じ世界に接続してプレイするゲームだから、それも仕方ないのだ。


 おっと、無駄話が長くなったか。それでクエスト報酬についてだけど。

 まあ豪華だったと思うよ?、たださっき守護者の弓矢をもらった手前そこまで凄いと思えなかったのは事実だったけど。

 もらえたアイテムは3つ。お金と装備品、そしてそれとは別にもう1つの報酬。

 お金は5000Gももらえたよ。さっきのエリュマントスからもらった分と合わせると実に1万ゴールドもこのクエストで、いやクエストの途中で倒したバトルボアからもらった分も合わせるとそれ以上の額のお金を稼いだことになるな。


 ああ、ちなみに言い忘れてたけどダークガーディアンからは経験値もお金もスキルも何も手に入らなかったんだけど、きっとあくまでもこのクエストの肝はエリュマントス戦だからその前哨戦であるダークガーディアンからは何ももらえなくても文句はないだろうと考えてのことなんだろう。


 私は、経験値やお金はともかくスキルか魔法かは何かもらえたらいいなとは期待してたんだけどね。

 例えば召喚:ダークガーディアンとか。


 〇イノシシのストラップ

 STR+10% VIT+10% AGI+10%


 装備品の方はまさかのイノシシをかたどったストラップだったのだけど。

 クエスト開始前は封印されている魔物については何も知らないとか言ってたはずなのにどうして報酬がイノシシなのか。本当は封印されている魔物がエリュマントスっていう大きなイノシシのモンスターだったことを知っていたんじゃないのかとか、ちょっと思った。


 でも可愛い。第1階層で私が最初にレッドウルフを倒して手に入れたレアアイテム、オオカミのストラップもそうだったし、ビッグホーンラビットからもらえるウサギのお守りもそうだけどやっぱりこういう小物の装飾品は、特に動物をかたどったやつは可愛くデフォルメされている。

 イノシシのストラップも、イノシシの子供であるウリボウがかたどってあり、すごく可愛かった。


「可愛いわね」

「はい、とても」


 ナポリさんとはそれだけで通じ合えた。やっぱりこういうアイテムは女性受けがいいのだろう。

 けれどペペさんもこのストラップを見てちょっとにやけていた。

 もしかするとペペさんって見た目によらずこういう可愛いものとか好きなのかも。


 そして、最後。もう1つの報酬というのはある意味凄かった。

 なんとセイジュさんは実はこのフローリアの街でも結構な大地主らしく、不動産屋にも顔が利くとのことで、今後私たちがこの街の不動産屋でプレイヤーホームを購入する場合、料金が大幅値引きされるというとんでもないものだった。


「でも、今のところこの階層に家を買う予定とかないからなぁ」


 プレイヤーホームは5階層ごとに持てる数が1軒ずつ増えていく。

 だから第5階層まで到達すればプレイヤーは5階層までの階層にある街の不動産屋で家を合計2軒までもてるようになるのだが、それまではプレイヤーは1軒しか家は持てない。

 ちなみに聞いたところによると同じ階層にある家を2軒以上同じプレイヤーが買うこともできないらしい。


「いいじゃない。この階層で家を安く買えるようになったって別に損じゃないだし」

「……まあそうなんですけども」


 皐月さんのように花が好きで、この階層、この街が気に入ったという人にとっては嬉しい報酬なんだろうけど、逆にそうでもないとその他多くのプレイヤーにとってはな。

 ナポリさんの言ったように決して損はしていないし、報酬として現実的に考えてみるとかなりいいものだということはわかってはいるんだけどね。プレイヤーホームって結構値段高いから。


 私たちはセイジュさんに報酬のお礼を言うと、セイジュさんの家を出てギルドに向かった。

 いよいよこのクエストも本当に終わりを迎える時が来たのだ。ああ、本当に大変だった。


 冒険者ギルドに入り、パス太が先頭に立って受付の職員さんに達成済みの依頼書を出した。

 職員さんは驚いた様子もなくその依頼書を受理してくれると、ギルドからの報酬としていくつかのアイテムをもらえた。うーん、この職員さんはできる人なんだろうか。それとも仕事に忠実なだけか。

 報酬は力の種、守りの種、素早さの種という種アイテム3種セットだった。


 そういえば私、スキルポイントもそうだけどこの能力値を上げる種系のアイテムも結局まだ1個も使ってないんだよね。今までギルドのクエスト報酬でいくつかもらってたけど特に使うこともなく現在に至っているのだけど。


「あ、それとそちらのあなたはこちらに」


 パス太のクエスト達成の報告が終わった直後に私は受付の職員さんに呼び止められた。


「おめでとうございます。あなたは第2階層の冒険者ギルドにある住人クエストをすべてクリアされました。つきましてはギルドから記念品の贈呈があります。どうぞこちらをお受け取り下さい」


 もちろんこの場にはまだパス太たちがいて、職員さんのその言葉を聞いて本当だったんだ、とかなにやらヒソヒソ話をしていたのが後ろで聞こえてきたけど、できれば私1人でいる時にもらいたかったかも。


 〇銀メダル[2]

 第2階層にある冒険者ギルドの、住人クエストをすべてクリアしたことの証。


 ……うん。わかってるよ、もう。


 そして職員さんにこれからもギルドのことをよろしくね的なお決まりのセリフを聞かされて終了。

 いや嬉しいよ?、このメダルがもらえるっていうか、これを持ってるってことはそれだけでこのゲームのプレイヤーとして1つの誇りにしてもいいと思うし。ただ、なんかなぁ。

 どうせならもっと意味のあるアイテムか、それともこのメダルにも何らかの効果が備わっていればいいのになとか思ったりしてね。……さすがにそれは贅沢か。


「ありがとうございます」


 私はその職員さんに最後お礼を言って一礼すると、受付カウンターから離れてパス太たちの元へ。

 いつも私に対応してくれるあのお兄さんとは別の人だったけど(女性だったし)、最後だしね。


「玲愛ちゃん、ちなみにギルドからの記念品って何がもらえるの?」


 ナポリさんにそう聞かれて私は少しだけ考えた後にこう答えておいた。


「それは実際にもらってみてからのお楽しみってことで、秘密です」


 そう悪戯っぽく笑った私に、ナポリさんは逆にすごく気になってそれから何度も私に教えてよって言ってきたけど教えてあげなかった。だって大したアイテムじゃないしね。

 でも、ナポリさんだけでなくペペさんとパス太もちょっとそわそわしてたようだけど、そんなに気になるなら私と同じようにクエストコンプリートして自分で確かめてみてよ。できればの話だけども。


<モンスター辞典>

〇エリュマントス

前回、前々回からの続き。

エリュマントスの攻撃方法について。


④グラウンドラインブレイク

本編内では岩盤ライン爆破攻撃と書きましたが、そのままで地面を叩きつけてプレイヤー目がけて直線状に地面を爆発させて岩壁を突きだす攻撃。勘違いされやすいが実は魔法ではなく物理攻撃。

その威力はエリュマントスの使用してくる攻撃技の中で最も高く、さらに食らうと大きく上空に跳ね上げられて落下した時に地面にぶつかった時にもダメージが発生するのでHPが低いプレイヤーはまず即死は免れない。(それは他の技についても同じことが言えなくもないのだが。)


⑤パワーブースト

エリュマントスの体力が100%以下になった際に一度だけ使用。力の能力値が大幅に上がり、体から赤いオーラが出る。

エリュマントスの体力が50%以下になるまで効果は持続するが、このパワーブースト状態になったエリュマントスの物理攻撃を受けたらたいていのプレイヤーが即死するので、実はここがエリュマントス戦最大の山場だったりする。玲愛は……またえげつない方法でこれを乗り越えたのだけど。


以上でエリュマントスの詳細説明は終了。具体的な攻略法等については本編内を参照のこと。

なお、エリュマントスおよびダークガーディアンからはドロップアイテムは出ませんでした。

これは他のクエストボスや各階層の迷宮ボスも全部共通です。一部例外もありますが。


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