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ニートな女神がログインしました。  作者: 唯一信
第1階層―始まりの街―
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ニートな女神と初めての先払い

ここからまたソロプレイに戻ります。

 結局のところ私はお人よしだったのだと思う。

 1度関わってしまった以上もう他人と切り捨てて冷たく接することなどできない。

 でも、別にそれはもう気にしていない。

 たとえゲームの中だけの関係であったとしても、たしかに私たちは仲間だった。

 なんて、柄にもないことを考えるのはよそう。うん、私のキャラじゃないし。


「言っておくけど、それでも私はパーティには入らないからね」


 場所は再びギルドの2階にある歓談スペース。

 私はマロンちゃんたちに呼び止められた後に道を引き返す羽目になったのだ。


「ええ、それはもちろんわかっています。そういう約束でしたもの」

「うん、でもいつかはまた誘ってもいいんだよね?」


 1つの丸テーブルを囲む5つの椅子に私たちは座って話をしている。


「いいけど、だから少なくとも第1階層が終わるまでは1人でやらせてよ。第2階層以降でもしも私がその必要性を感じたらって話であって……」


 話の議題は私のこれからについてだった。


「皆さん、もういいんじゃないですかこの話は。あまりしつこいと玲愛さんに嫌われてしまいますよ」

「さんせーい。てかまずはさっきの話を済ませてからじゃね?」


 おお、ラフィアちゃんと李ちゃんいいこと言った。


「そうですわね。えっと、じゃあアイテム代金の清算についてなのですが……」

「今日、お姉さんに出会ってからいくつのアイテムをもらって、使ったのか誰か覚えてる人いる?」

「いえ、私はそこまでは……」

「うん、覚えてない。けどだいぶ使っちゃったと思うよ」


 そうだろうね。でも正直私も覚えてないや。

 覚えてるのっていえば昨日マロンちゃんに売った野菜ジュース10本の代金くらいだ。

 あれで800Gだったんだけど、まずはそれだけでも払ってもらおうかな。

 私はマロンちゃんの方をちらりと見た。そして目があうと向こうもそれを思い出したようだ。


「あ、じゃあまずは昨日私がお姉さんから買った分を払うね。えと、800Gだったよね?」

「うん、あ、でも分けると面倒だしやっぱりまとめてでいいよ」

「そう……でも値段が……」


 そうなんだよ、それだとまたそこに戻るんだよ。

 ああ、もう話が終わらない。誰か誰でもいいから何か良い案だしてくれ。


「あの、それでしたら皆さん。私から少し提案があるんですけど」


 お、ラフィアちゃんが挙手して何かを言いたそうだ。もちろん許可される。


「あの、今回の任務で私たちが獲得したお金、1人につき4200Gですが。それを4人分、しめて16800Gを全額玲愛さんにお支払いということにしてみては?」

「え!?」

「ちょっと、ラフィア。それはいくらなんでも……」

「そうだよ。それだと絶対に使った分の値段よりも高くなっちゃうよ!」


 そりゃそうだろう。野菜ジュースは1個80G、ポーションは1個50G。

 そして毒消し薬は……ああ、値段決めてなかったけどじゃあ1個100Gだとしても今日渡した分を合計しても明らかにお釣りがくる。

 正確にはわからないけどたぶん全部で4000Gもないんじゃなかろうか。


「えと、ごめんなさい。まずは落ち着きましょう。もちろん、これには理由があります。そもそも、今日の件でビッグポイズンスパイダーとの戦いから先のクエストまで、私たちが死なずに済んだのは玲愛さんのおかげだったということは皆もわかってるよね?」

「うん」

「もちろん」

「それなら、少なくともクエストで得た報酬のうち、お金の分くらいなら全額お支払いしてしかるべきだと私は思います」


 ラフィアちゃんの言い分はつまりこういうことか。。


 まずクエストを成功させたことは私の協力なしではなしえなったこと。

 それならば成功報酬は私に渡しても問題はないのではないかという話だった。


 しかし、別に私一人の力で成功させたクエストではないし私がいなければ成功していなかったというのであればそれは他のメンバーも同じこと。

 そもそもあのクエストを受けようという話になったのだって、元はと言えば私が森でピンチになっているこのパーティを助けた実力をかわれた上でのことだったのだし。

 なによりも根本的な話として……


「それはまあわかるよ。でも、やっぱりそれだと釣り合いが取れなくね?、たしかにあのクエストは今の私たちだけじゃ無理だったかもだけど、もっと強くなった後だったら4人でも行けたと思うし」

「そうですね、それを言い始めたら終わりな気もするのですが。さすがに報酬金額を全額というのは、私たちにも入用なものはありますし」

「うん、せめて半分でいいんじゃないかな?」


 私も、最大限譲歩したとしてもそれぐらい。

 報酬金額の半分である8400Gが打倒なんじゃないだろうかと思う。

 いや、それでもまだ高いくらいだと本当は言いたいけど。


「ええ、そうでしょう。でも本当の話はここからです。実は、その玲愛さんにお願いがあって……」

「お願い?、パーティの勧誘なら断ったはずだけど」

「いえ、あの。その……」


 大事なところで口ごもるのはラフィアちゃんの悪い癖なのだろうか。

 いや、可愛いから別にいいけども。


「今日私たちにくれたあの、ポーションとか野菜ジュースって。もう、作れないのでしょうか?」

「え?」

「「「え?」」」


 私はラフィアちゃんの言葉に素で返事をしてしまった。

 その後に他の3人も同じくといった感じで聞き返す。


「えと、だからあの。これからもまたお作りできるなら、その、定期的に私たちに分けていただくことはできないかな、と」

「それって……」

「つまり、その分けていただくアイテムの代金分を、今回使ってしまった分と合わせて先払いしておくということ?」

「あ、はい。そう、です。あの、ダメ、ですか?」


 なるほどね。たしかにそれなら今はこの話を終わらせることが出来る。


「そっちがそれでいいなら、私もそれで問題はないよ。ポーションも野菜ジュースも材料さえあればいつでも作れるし」

「本当ですか?」

「うん。ああ、じゃあこうしようか」


 そして私は言った。

 まず、今日の使ってしまった分のアイテム代金の合計を3800Gとする。

 そして私はラフィアちゃんの言う通りに今回のクエストで得たパーティメンバー4人分の報酬金額、しめて16800Gを受け取りそこから今日の代金分を引く。

 そして残った13000G分は、この先このパーティに渡すアイテムの代金として先払いでもらっておくということだ。

 これなら以降のお金の計算も楽になる。

 ようはこれからこのパーティにおろす分のアイテム代金を13000Gから引いていけばいいのだから。


「なるほどね、13000G分のアイテム代金を先払いか。あれ、でもそれってさ……」

「うん、このゲームの中だったらそれは、その」

「踏み倒されてもこちら側は何も言えませんわね」

「えっと、それは……」


 そうなのだ。この場合私が先に金だけをもらってあとはアイテムを渡さずにとんずらすることも出来なくはない。

 このゲーム内には契約書などないのだし、だからこそ先払いなんて出来るはずもない。普通は。


「でも、お姉さんなら、いいかも」


 そう言ったのはマロンちゃんだった。


「そうだな。そこは信じなきゃ始まらないよな。よし、決めた。私はラフィアの案に賛成」

「私もです。もしも踏み倒されたら、それは私たちの見る目がなかったということで。あ、もちろん私は玲愛さんはそんなことするはずはないと信じていますけど」


 これはまた随分と信用されたな私。いや普通に嬉しいけど。


「え、ちょっと待って。話をもちかけられといてなんだけど、本当にそれでいいの?」

「うん」「おう」「はい」「もちろんです」


 え、本当にいいんだ。

 いや、もちろんしないけどね代金の踏み倒しなんて。

 でも、今日初めて出会ったばかりの私のことをここまで信じてくれるとなると、なんか、ちょっと逆にむず痒いな。照れるというか、恥ずかしい。


「ああ、うん。じゃあ、それでいいなら私も賛成。あ、でももしもアイテムがもういらないっていうことになったら先払いで受け取って残ってた分のお金はちゃんと返すからね!」


 私が慌ててそう伝えると皆は笑ってしまった。

 そしてラフィアちゃんがこう言ったのだ。


「すみません、玲愛さん。でも、多分それはないんじゃないかと」

「え?」


 そしてこの話に終止符を打ってくれたのはマロンちゃんだった。


「お姉さんのアイテムなら、いつだって欲しいよ。だってすごいんだもん」

「だな!」

「ええ、むしろもうこれ以上他のプレイヤーの方にはお売りにならない方がいいと思います。きっと一気に噂が広がってお客さんが押し寄せてくると思うので」

「そうですよ。だからこの話は私たちと玲愛さんだけの話にしてもらうつもりだったんです」


 おお、なんということだろうか。

 私は、自分で作って自分で使ってるからそこまで実感なかったんだけど。

 私の作るアイテムってそんなにすごいものなの?

 え、これもしかしたらマジで売れる?


 だけど私はそれですぐに気づいた。失敗してしまったと。

 少なくともあと13000Gはこのパーティにアイテムをおろしてからでないと、大々的に私のアイテムを売ることはできなくなってしまったではないか。

 だってそれをしたら、きっと酷い裏切りになってしまうから。

 やられた。まんまとしてやられたのだ。


 私はそれから、皆から4200Gずつ合計して16800Gをたしかに受け取るともう後戻りできないと思った。


 でも、まあいいか。もともとアイテムを売って稼ぎたいってそれほど強く思ってたわけでもないし、なによりも……


「やったー。これでまたお姉さんの野菜ジュースが飲めるんだね!」

「ええ、しかもしばらくはただで手に入りますよ」

「やったー!」


 私の作ったアイテムを、必要としてくれる人たちならここに4人もいるのだから。


「じゃあ、何か欲しいアイテムや減ってきたアイテムがあったら私に連絡して。都合つく時に作っておいてメンバーの誰かに渡すから。あと、レシピが増えて作れるアイテムが増えた時は私の方から連絡するからね。それで、いいんだよね?」


 私が確認のために皆に聞くと全員頷いてはいと答えた。

 うん、やっぱり声がそろってると意見も統一されてる感が出ていいね。


 こうして、私はしばらくの間マロンちゃんたちにアイテムをただで供給することになった。

 それからまた少し皆で雑談をした後で今日はお開きとなった。

 そうだよ、考えたらもう夜になってんじゃん。私はいいけど皆は中学生でしょうに。


「それなら心配いりませんわ」

「うん、私たちは寮生活してるの」

「同じ学校の寮の、しかも同じ部屋なんですよ」

「そうそう、4人部屋のさ」


 あ、そうだったんだね。なるほどだから4人ともそんなに仲良しで。

 でも、それにしたって。というか寮の部屋でフルダイブ型のゲームしてるの?

 それ大丈夫なのかな。いや、きっと大丈夫なんだろうな。


「でも、さすがにもう夜遅いので私たちはここで」

「あ、そう。じゃあまた今度連絡してね」

「玲愛さんの作ったアイテム、楽しみにしてます」

「うん、ありがとう」

「お姉さん、今度私と対戦やろうよ。1回だけでいいからさ」

「うん、今度機会があればね」


 李ちゃんにはそういったけど、あ、そうか。このゲームプレイヤー同士で戦うことも出来るんだ。

 PVPって言うんだっけ、プレイヤー同士の戦いもこのゲームのメインにあったような、気がする。

 そういえば私、まだ誰とも戦ったことないけどね。


「お姉さん、今日は本当にありがとう」

「マロンちゃん、ううん、私も。昨日あの公園で野菜ジュース買ってくれたことがまさかここまで繋がってくるとは正直思わなかったよ」

「私も。ふふふ、お姉さんまた今度一緒にクエストとかやらない?、今度は私と2人きりで」

「あ、マロンずるいぞ。抜け駆けするなよー」

「李ちゃんだってさっき対戦の約束してたじゃない」


 私はそんなやりとりを見て思わず笑ってしまった。


「あ、ほら、お姉さんに笑われちゃったじゃん」

「ええ、私のせいか今の?」

「ふふふふ、ごめんね。でも、うんわかったよ。また機会があればね」


 そうして最後にもう1度皆から今日のことのお礼を言われた後で4人はログアウトした。

 後には大きな丸テーブルとそこに1人だけぽつんと椅子に腰かける私だけがいた。

 私はしばらく椅子に座って今日の日のことを思い出していたけど、それが終わると立ち上がった。


 よし、それじゃあソロプレイ再開だ。

 まずは、えっと、そうだ武器屋さん。売りに行かないといけないな。

 私はギルドの階段を駆け下りるとギルドを出て夜の街を駆け抜ける。

 前に手に入れたダッシュのスキルのおかげで街中でかなりスピーディに移動ができるようになった。

 まあ、その分道行く人に肩とかぶつけないかとか色々考えるようにはなったけれども。


 そしてあの隠れた名店であるいつもの武器屋さんに到着した。

 ゲーム内のお店は、店によって営業時間などが異なっている。

 道具屋だけは24時間営業だが他の店はだいたい閉店時間がある。

 この店は、まだ明かりがついてるからやってるよね?

 おじいさんが経営してるから早くに閉じると思ってたけど良かった。


 ちなみに、もちろん現実世界で日中が仕事で忙しくほとんど夜にプレイすることが多いプレイヤーのために武器屋や薬屋なども夜間営業している店はある。

 おそらく、どの時間にプレイヤーがログインしてもいいようにはなってるのだろうけど。

 それでも馴染みのお店などはやっぱりプレイヤーごとにあるよね。

 たとえば店員さんのNPCが自分の好みの見た目だとか、そういう理由でよくそのお店を利用していますっていうプレイヤーもいると思うし。


「いらっしゃい、こんな夜遅くにようこそ……おお、君は」

「こんばんわ。まだお店やってますか?」

「ああ、もちろんだとも。わしはこう見えても夜型なんじゃよ」

「そうだったんだ」


 いや、おじいさん普通に朝も起きてそこにいたと思うんだけど。

 いったいいつ寝てるんだろうか、いや何時間睡眠なんだろう。


「今日はどうしたんだい?」

「また売りに来たよ」

「ほう、今度は何を?」

「まずは、これ」


 そうして私はアイテムボックスから耐毒の指輪を3つ取り出すとカウンターの上に置いた。


「こ、これはまさか!」

「うん、耐毒の指輪だよ。ビッグポイズンスパイダー倒したら出てきた」

「なんと、あれも倒してしまったのか。いやお嬢さんにはかなわないな」


 あ、ちなみに今出した3つは前回倒した時に手に入れた分ね。

 今日の分はローズ達に渡しちゃったし、あと一応私も1個は持っておく。

 毒無効スキルがもうあるから正直いらないんだけどこの指輪、普通に指輪としても綺麗なんだよね。

 銀のリングに紫色の小さな宝石がはめこまれていてさ、まあ一種のおしゃれアイテム的な?


「そうじゃなあ。これは狼のストラップやウサギのお守り以上の品であることは間違いないしのう」


 狼のストラップはたしか1個500Gで、ウサギのお守りはいくらで売れたっけ?

 ああ、そういやギルドのクエストでまた1体ずつ倒したからそれも持ってるんだよね、今。


「1個1500Gでどうじゃろう?」

「え!?、うそ、そんなに!?」

「そうじゃよ。ただでさえ倒すのが大変なエリアボスからしかもかなりの低確率で落とすレアアイテムなのじゃし、ほら、この指輪は効果のほども申し分ないしの」

「あ、うん。そうですね。じゃあ、3つとも売ります」

「ほほほ、それじゃあほれ、4500Gじゃよ」

「はい。ありがとうございます」


 私はおじいさんから代金を受け取るとそこで思い出した。

 あ、そだ。今のうちに装備品のつけかえしておこうっと。


 つけかえといっても、装飾品としてつけていたウサギのお守りを外し、先のクエスト報酬で手に入れたアイテム、カラスの指輪をつけるだけだ。

 カラスの指輪は、シールリングという指輪でようはリングに1か所円形に広がってる部分があってそこにカラスが細工で彫ってあるというもの。

 見た目は良いんだけど、私的にはウサギのお守りの方が可愛くて好きだったな。


「あ、そうか。狼のほうを外せばいいのか」


 私は当たり前のように狼のストラップを外すとかわりにウサギのお守りを装備する。

 狼のストラップも可愛かったんだけどね。ウサギの方が断然可愛い。

 まあこれで、STR+5%の効果はなくなったんだけど。

 代わりにウサギとカラスのセットでAGIは15%も上昇する計算だ。

 おお、さっそくフィールドに出て効果を確かめてみよう。


 でもまてよ、私、なんか重要なこと忘れてないか?


「うーん、うーん」

「お嬢さん、どうしたんじゃいったい。そんなにうなり声をあげて」

「あ、いえ。いや、私何かを忘れているような気がして……あ!」

「おお、思い出したのかい?」

「スキルの確認!!」


 そうだ。さっきのクエストで最後、ヤタガラスにとどめをさしたのは私だった。

 普通のカラス達はさすがにスキルなんてもらえなかったし、それ以前に経験値やお金も手に入らなかったけれど。

 最後のヤタガラスだけは経験値とお金がもらえていた。確認するべきだろう。


 いつもなら新しいスキルが手に入ったら新しいスキルを入手しましたって画面が戦闘後に出てくるんだけど。

 私死にかけてたし、その後もしばらく気絶してたからな。

 あの画面とかって、確認しないまま数分経つを自動で消えちゃって以降は自分で確認しないといけないんだよね。

 どうだろ、ドロップアイテムは見たところなさそうだったしスキルの方もない、か……いや、あった!


「え、なにこれ?」


 私はステータスプレートのスキル一覧のページに、今まで見たことのないスキル名が書かれていることにすぐに気づいた。

 しかし、私は目を疑った。だってそこにはこう書かれていたのだから。


 〇召喚:ヤタガラス

 ヤタガラスを召喚し使役することが出来る。

 召喚したヤタガラスの能力値はプレイヤーのレベルによって決定する。

 消費MP:1秒ごとに1消費 再使用可能までの時間:0秒


「え……うそ、でしょ?」


 これってつまりあれだよね、だからその……え、マジで?


 召喚ってあれだよね、あの呼び出すやつ!

 私、ヤタガラス召喚できるようになったの?

 あのさっき戦ったばかりの巨大な化け物カラスを?


「いや、いやいやいや。そんなまさか。こ、こんなスキルさすがに……でも」


 うわー、気になるよ。使ってみたくてたまらないよ。

 いや、あのでっかいヤタガラスを呼び出せるかどうかはまだわからないけどね。

 でも、気になるよ。ものすごく、気になる。


「フィールドに出て使ってみるか。あ、おじいさん。また来るね」

「お、おう。気をつけてなぁ」


 私はおじいさんに形だけの挨拶を済ますと店を飛び出して一気に街を駆け抜ける。

 うん、とりあえず平原行こう。あそこなら障害物もないし迷惑にもならんだろう。

 いやあ、ワクワクするね本当に。やっぱり冒険って、ゲームってこうでなくっちゃ。



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