表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ニートな女神がログインしました。  作者: 唯一信
第3階層―RED―
148/171

ニートな女神と初めての蛇

蛇って最初パッと見た感じ気持ち悪いとか、怖いとか思うところもあるけど。

おとなしく黙ってる蛇をじっと見続けているとだんだん可愛く思えてきます。

まあその蛇の大きさや色にもよるんですけど。

 普段からあまりゲーム内のギルドでクエスト(特に住人クエスト)をやらないっていうプレイヤーであっても、階層攻略中の他のプレイヤーの口から噂話程度には聞くんだよね。最高難易度のボスクエストの話。

 まあ受けてもその階層を攻略中のプレイヤーたちじゃ6人パーティで挑んでも全滅は必至って言われているし、普通にその階層の迷宮ボスと同等かそれ以上の強さはあるって触れ込みのボスが出てくるわけで、だから実際に受けたことがあるプレイヤーはほとんどいないんだけど。

 まだ迷宮はおろかその手前の渓谷にも行ってない2人をそのボスクエストに誘うのはさすがに無茶かなとも私も思ったんだけど、2人はレベルもそれなりに高くて、何よりも連携がすごいからきっとこの階層のボスクエストでも十分ボスと戦えると私は思ったのだが。


「あー、お姉さん。そのクエストは、もちろん一緒に受けるのは構わないんだけどさ」


 あれ?、受けること自体はオッケーなの?

 私はてっきりさすがにそれは今の私たちのレベルないし実力じゃ無理とかっていう理由で断られるかと。


「あの、そのクエストって、もしかしなくてもすごく時間かかりますよね」


「え?、ああ、そっかそっか。もう9時過ぎだしね。でも、どうだろう。それはクエストの内容にもよると思うけど、第1と第2階層のやつで言うならかかっても3時間くらい、かな?」


 私がそう言ったらそこでリリアちゃんが少し考え込んだ。


「どうする、お姉ちゃん?」


「うーん、この後またいったんログアウトしてリアルでお風呂入って、宿題はさっき返ってきてから終わらせちゃったから。あとは歯磨いて……10時過ぎにもう1回ログインしてから3時間かかっても1時か」


 リリアちゃんにどうするか聞かれたリリムちゃんはそう言うと、腕を組んで少し考えこんでからやがてうなずくと。


「うん、それなら良いよ。明日も学校あるけど、よくリリアと夜中夢中になって話してて寝るの夜の2時過ぎになっちゃったこともあるし。でも、もしもクエストの途中で2時越えちゃったらその時は途中でも私たちだけクエスト抜けてもいいって条件なら、いいよ」


 なるほど。そういうことならばまあ一応は問題ないだろう。

 私はリリムちゃんの提案を聞いて少し考えてからそれでいいよと答えた。

 ということでリリアちゃんとリリムちゃんの2人はこの後でこの階層で最高難易度のボスクエストを一緒にやってくれることになったんだけど。


 まずはグランガンの街に戻って今片づけた鉱山のモンスター退治のクエストの報告をギルドに済ませてから、2人はまたログアウトしてリアルでお風呂&歯磨き。

 ちなみに2人は2人一部屋の2段ベッドで寝ていて、夜あんまり騒いでると2人の両親が部屋に見回りにくることもあるけど普段はそんなことないそうだから、たぶん大丈夫とのこと。


 これはこのゲームだけに限った話じゃないんだけど、VRゲーム中にリアルで他人がVRゲームしてる人の頭からゲーム機を無理に取り外そうとするとゲーム内では強制ログアウトになったり、キャラクターだけが倒れて動かなくなったりして、リアルの方では肉体(特に脳)に何らかのダメージが残ったりもすることがあるそうで、実際下界では過去にVRゲーム中の息子の頭から母親がゲーム機を取り外したらその息子は精神活動が喪失して廃人になってしまったとかいう事故もあったそうで。

 もちろん今は、その事故を受けた上でゲーム機のハード自体の安全性も飛躍的に上がったみたいなんだけど、それでもVRゲーム中の人の頭からゲーム機を無理に取り外すのは危険な行為だってことはもう下界では常識になりつつあるそう。

 だから2人の両親が仮に今日の夜見回りにきて、2人が寝ないでVRゲームやってることがばれたとしてもその場でゲーム機取り外されて強制ログアウトの心配はないってリリムちゃんは言ってた。

 ただその場合は明日の朝に説教されるか、最悪の場合は数日間VRゲーム禁止になるかもしれないとか言ってたからそれなら別に断ってくれても良かったんだけど。


「いや、やるよ。私たちも自分がどれだけ強くなったか知れるいい機会だと思うし、それに私はお姉さんともっと一緒にゲームしたいから」


「あ、私もやり、ます。元はと言えばお姉ちゃんがゲームに勝ったらなんでもお願いしていいって言ったわけですし。ボスには勝てないかもしれないけど、やるだけなら、やってみてもいいかな、と」


 2人ともそれぞれやる気はあったようなので、それなら私からはもう何も言わなかったよ。

 それで2人がログアウトしてから私は、街の道具屋でまた素材アイテムをいくつか売ってから、今度はログアウトせずに街中をぶらぶら歩いていた。

 今日この後、2人と一緒にボスクエストに挑戦してそれでクエストクリアしたら、もうこの階層でやり残したことはないのだけど。

 ああ、そういえば。アイリッシュのやつに私がこの階層の迷宮ボスをソロで倒したことを教えてやらなきゃいけないんだけど、あいつ第1から第3のどの階層にいるのかわからんからな。

 情報屋をやってるプレイヤーは主に夜に自分のゲーム攻略、日中の時間帯に暇があれば自分のテリトリー内のどっかで情報屋やってるって話だったけど、それも毎日じゃないんだろうしな。


「明日の朝この階層にいなかったなら第1、第2階層に戻って街を探せばいいか」


 私には第4階層に進む前に、ちょっと寄り道というか前の階層に戻る用事ができたからね。

 隠しダンジョンとやらに挑んでみようかなと。ついでに以前の階層の街で知り合ったNPCの人たちとか、私のこと覚えててくれてるのかとか確認してみるというのもある。

 このゲームのNPC、プレイヤーを個別に認識できてるっていうのもすごいところなんだけど、果たしてその記憶(ゲーム内なので記録と言ったほうが正しいか)はどのくらいの期間持つのか。


「忘れられていたらちょっとショックではあるけどね」


 私は公園のベンチに腰掛けて夜空を見上げながらそうつぶやいた。

 この街は工場の煙突から煙が出ているせいか空がちょっと汚れているんだけど、でもまだ綺麗に空は見えるし、星は輝いている。

 けれども私にはなぜかリアルで、神界の空には月以外の星が見えない。私以外の神にはどうやら普通に見えてるっぽいんだけど。


「そういや結局この前連絡してから実家から何の連絡も来てないけど」


 この前、私が久しぶりに実家に電話をかけた時、電話に出たのはお父さんの方だった。

 いつもはお母さんが出るからちょっと珍しいなと思ったんだけど、その時は天文学者をやってるお父さんの方に聞きたいことがあったからちょうど良かったわけで。

 それで私がお父さんに神界の空に星はないって言ったらお父さんに星はあるよってツッコまれたんだっけ。

 それからお父さんは、たぶん何かに気づいたのか最後は急に慌てた様子で私に何か、やめるようって言ったと思うんだけど、それも急に鳴り始めたノイズにかき消されてよく聞き取れなかった。

 私は不安にもなったけど、何か重要なことだったなら今度は向こうからかけなおしてくるだろうと思ってあえて放置していたら、ついぞ実家から折り返し連絡がくることはなかった。


「だけど今さらまた連絡して聞くのもなぁ……うーーーーん」


 私も、気になるなら次の日にでもすぐにまたこっちから実家の方に電話して、今度はお父さんだけでなくお母さんの方にも話を聞くべきだったのだろうが、なんかちょっと怖かったし、私もそのことは忘れて考えないようにしようとしてたんだけど。

 今になって思えばあれは本当に現実だったのだろうか。夢か、それともあの時の私は疲れていて幻聴とか聞いてた可能性は……さすがにないとは思うけども。


「お、そろそろ10時過ぎだ。まあ今はボスクエストの方に集中しよう」


 私はそう言ってベンチから立ち上がると、祭壇のある広場へと向かった。


<第3階層:崖>


 リリムちゃんとリリアちゃんの2人は10時過ぎに再びゲーム内にログインしてきた。

 そしてすぐに私と合流すると3人で冒険者ギルドへ向かった。ギルドの住人掲示板で案の定今誰も受けてないボスクエストの依頼書を取ると、それを受付に持っていき3人でクエストを受けた。


 第3階層の最高難易度の住人クエストのクエスト名は『円環の蛇』。

 冒険者ギルドを出た私たち3人が向かったのはこの街に住む考古学者(という設定のNPC)のおじさんの家で、クエスト内容はこの階層で新たに発見された遺跡の調査とのこと。

 その遺跡は崖フィールドの下、渓谷フィールドとは別の純粋な崖の谷底に発見された遺跡らしく、最初は調査隊が組まれて中に入ったはいいものの、中はモンスターの巣窟で先に進めず。やむなく調査を断念したという話だった。


 そしてこのクエストの具体的なクリア方法は以下のようなものだった。


 ①遺跡内部のマッピング率を100%にする。

 ②遺跡内部に出現するモンスターの殲滅。

 ③どっかのタイミングで戦うことになるだろうクエストボスを倒すこと。


 このうち、③は当然としても①と②は実際に遺跡に行ってみないと、中の広さがわからないし、それによってクリアまでにどのくらい時間がかかるかっていうのもわからないからな。


 あと、このクエストは第1階層の洋館クエストに似ているところがあって、このクエストを受けたプレイヤーにだけ新しく発見された遺跡とやらに繋がる道が現れてそのマップまで行けるようになり、おそらくクエストをクリアしたらそれ以降もいつでもそこに行けるようになるんだと思うけど。


「どうする、2人とも?」


「とりあえずその遺跡に行ってみようよ」


「そうですね、それによって後のことを決めましょう」


 そんなわけで私たちは依頼主のおじさんに発見された遺跡の場所を教えてもらい、街で準備を整えてから崖のフィールドへ。

 すると崖のフィールドの途中にさっきまでは絶対になかった谷底へ降りられるっぽい頑丈なロープのはしごみたいなのがかけられている場所を発見して、それでそのはしごを降りて崖下へ。

 降りたところの目の前には迷宮の上にある神殿ほどではないけど、そこがダンジョンの入口だっていうことがすぐにわかるような立派な造りの遺跡の入口があった。

 遺跡は崖の中に掘った洞窟のようなものでそこら辺は迷宮に似ているんだけど。ちなみに遺跡の入口には崩れた柱が6本ほどあって、遺跡の入口の上にはなんか2匹の蛇が絡まってるような図を模したレリーフみたいなのが掲げられていたけど、これはクエスト名にも蛇ってあったし、クエストボスは蛇の形をしたモンスターだということのヒントなのかな。


「あんまり中が広くて攻略に時間かかりそうなら途中でクエストやめてまた今度最初からやり直すでも私はいいからね?」


 私は遺跡に入る前に2人にそう言うと、2人はわかったと答えてうなずいた。

 さあ、それじゃあ時間もあることだしさっそく遺跡の調査とやらを開始しようか。


<第3階層:円環の蛇の遺跡>


 遺跡の内部に足を踏み入れた私たちはそこでマップを開いて現在地を確認してみた。

 するとマップには『円環の蛇の遺跡』というダンジョン名が記されていて私たちはそれでちょっとだけ感動を覚えた。


 いや、今までの階層はフィールドもダンジョンの名前も全部なんていうかシンプルな感じでさ、こうしたちゃんとした名前のあるダンジョンって実は初めてだったから。それだけでなんかワクワクしてきちゃったわけ。


 遺跡はまず最初にちょっと長めの通路があって、その通路の壁にはなにやら壁画と言うか、きっとこの遺跡のルーツみたいなのが描かれていたんだろうけど、私たちはそれを無視してさっさと先に足を進めた。リリアちゃんだけがちょっと途中で足を止めてその壁画を見てたりもしたんだけど、まあ仮にそこに何か重要なことが描かれていたのだとしても今はとにかく時間短縮を優先で。


 そうして通路を抜けた先、私たちは第一の部屋に入った。

 3人とも部屋に入った瞬間に背後の通路は上から降りてきた扉に閉められ私たちは部屋に閉じ込められて部屋の中にモンスターが出現した。迷宮でもあったモンスターゲートのトラップだ。

 それで出現したモンスターはグリーンスネークが10体。


「蛇の遺跡っていうくらいだし予想はしてたけど、まさか出てくるモンスターも全部蛇とか?」


 もちろん今の私たち3人にとってはグリーンスネークがたかだか10体くらいならば何の問題もなく全滅させることができたし、この部屋1では出現するモンスターはそれで終わりだった。

 なんというか、部屋は割と広めの円形だったんだけども、部屋の広さの割には出てくるモンスターの数が少なめだなってこの時は思ったんだ。


「あ、見てください。あれ、新しい通路に繋がる扉が」


 部屋1でグリーンスネーク×10を倒したら、私たちが入り口から入ってきた背後の通路1と、新たに通路2へ繋がる扉が開かれた。

 だけど部屋1にはまだ閉じている扉が2か所あって、それは閉じたままだった。


「あの扉は開かないんだね」


「うん。もしかしたら他の部屋で何か仕掛けを作動させたら開くのかも。だとしたらその度にあっちこっち行ったり来たりすることになる、かな?」


「えー、なにそれ超面倒じゃん!!」


「まあ、まだ予想だけども」


 リリムちゃんは不満そうだったけど、とりあえず私たちは新しく開かれた扉の先、通路2へと進んだ。

 通路2でも壁には壁画が描いてあって、それを見ていたリリアちゃん曰くさきほどの通路1の壁にあったものとは別物で、おそらくは何らかのストーリーものなんだと思うと。

 つまり通路2の壁画には通路1の壁画で描かれていた何かの続きの描写が描いてあったのではないかということだったが、壁画をじっくり見てあれこれ考察してる時間はないのでここも無視。

 それで通路2の先には部屋2があって、ここも部屋に入った途端に入ってきた通路側の扉は閉められて部屋の中にモンスターが出現するモンスターゲートのトラップが。部屋2は部屋1と形も広さもまったく一緒だった。

 それで出現したモンスターはグリーンスネークが20体と、さっきよりも数が増えていたんだけど。

 グリーンスネークはこの階層の荒野にも出現するモンスターで特に強くもないザコだし、攻撃要員ではないリリアちゃんでも簡単に倒せるモンスターだから20体でもまだまだ余裕だった。

 そして戦闘終了後、リリムちゃんはため息交じりにこう言った。


「これさあ、もしかしてこの先もずっとこんな感じなのかな?」


「こんな感じって?」


「だからさあ、ずっと通路と部屋の繰り返しで、出てくるモンスターもグリーンスネークだけで。数だけが増えていくっていう」


「ああ……いや、でも出現するモンスターはどっかで変化あると思うけど?」


 部屋2のモンスターを全滅させると、部屋1と同じようにまた元来た道である通路2と、新たな道である通路3へと繋がる扉が開いたのだけど、部屋2にもそれで開かない扉が1か所あった。

 私はそれでもしかしたらとある予想がたったののだけど、まだそれを口にはしなかった。

 私たちはまたよくわからん壁画のある通路3を通って部屋3へ移動。

 そこでもまたモンスターゲート、出現モンスターはグリーンスネークがなんと40体。


「う、さすがに多いな」


「あー、もう!、面倒くさいよ!、これ次もっとたくさん出てきたら私帰ってもいい?」


 リリムちゃんの不満は溜まる一方だったけどリリアちゃんは逆に何も言わずただ淡々とモンスターを倒していて、戦闘が終わった後でお姉ちゃんをなだめすかしていた。

 部屋3の構造も部屋1と2とまったく同じで、円形で広めの部屋だったんだけど、たぶんこれはこの先の部屋も全部同じ大きさと広さなんだろう。

 そして部屋3からは通路4へつながる扉が開かれ、開かれない扉がまた1つ。


「うーん、多分なんだけどこれさ。このまま進んだらきっとぐるっと回ってさっきの部屋1に出ると思うんだよね」


「え?、なんで?」


「あ、私もそんな気がしてました」


 私がさっき言わなかった私の予想を口にしたら、リリアちゃんも同じことを思っていたみたい。

 つまりはどういうことなのかというと、だ。


 この遺跡は、遺跡の中央におそらくは円形の部屋Xがあって。

 その部屋Xの周囲をぐるりと囲むように部屋1から部屋〇〇までがある。

 部屋1から部屋〇〇は円状に繋がっていて、それぞれ円の中心にある部屋Xと、円として繋がってる次の部屋へ繋がる扉がある、と。


「え、それじゃあさ。モンスター全滅させても開かない扉って全部その、中心にある部屋Xに繋がってるっていうわけ?」


「おそらくね。そうなんだと思う」


「じゃあ、周囲の部屋を全部回ってそこにいるモンスターを全滅させればこれまでのところ含めてその中心の部屋に行ける扉が全部一斉にバーッって開くとか?」


「その可能性もあると思うけど」


 もしかすると周囲の部屋を全部回ってモンスターを全滅させた後で、さらにまだ何か謎を解かないと最後の中心の部屋にはいけない仕掛けになってるかもしれない。

 そしてその謎を解く手がかりというか、ヒントは周囲の部屋と部屋をつなぐ通路にあるあの壁画。もしそうだとしたら、壁画もちゃんと見ておいた方がいいんだろうけど。


「とりあえずそこら辺は考えながらでいいから次の部屋行こう」


 私たちはとにかく周囲の部屋を全部回ってみることにした。

 ここからは少し長くなるので途中経過をダイジェストにしてまとめるけど。


 部屋3→通路4→部屋4

 部屋4:ポイズンスネーク×10と戦闘

 備考:まさかこの階層の迷宮で出現するポイズンスネークが出てくるとは。私はすでに知っていたけど2人にとっては初見のモンスターで、これまで退屈そうにしてたリリムちゃんが一瞬で元気になった。


 部屋4→通路5→部屋5

 部屋5:ポイズンスネーク×20と戦闘

 備考:2人はポイズンスネークの毒液攻撃で毒の状態異常になったりもしたけど、リリアちゃんは解毒の魔法が使えるので特に問題はなかった。


 部屋5→通路6→部屋6

 部屋6:グリーンスネーク×20、ポイズンスネーク×30と戦闘

 備考:グリーンスネークが再度出現し、ポイズンスネークと合わせて部屋内にモンスターが50体も出現して蛇がたくさんいて超気持ち悪かった。ドラゴン召喚してファイアーブレスで焼き払いたい気分になったけど、なんとか我慢して地道に倒していった。


 部屋6→通路7→部屋7

 部屋7:ポイズンスネーク×40と戦闘

 備考:さっきより数は減ったけど今度は全部毒蛇っていうね。リリムちゃんはもう毒を受けても解毒は後回しにして槌で蛇を潰しまくってた。なんかちょっと狂気に飲まれてそうだったんで戦闘終了後にここで一度休憩を挟んだ。


 そして迎えた部屋8。

 部屋7から通路8を通ってやってきた部屋8で、私も初見のモンスターと遭遇した。

 モンスター名はレッドスネーク。グリーンスネークのカラーリングを赤に変えただけのモンスター。

 HPがやや多めで、口からはファイアーボール、物理攻撃で噛みつきとしっぽ振り回し攻撃もあったんだけど、噛みつきとしっぽ振り回しの方もなんか炎をまとっていて火属性の攻撃っぽかった。

 部屋8ではレッドスネーク10体との戦闘になった。


「ウォーターボール!」


 リリアちゃんは水属性の魔法攻撃もできて、どうやらレッドスネークは水属性が弱点だったようだから意外とリリアちゃんもレッドスネークと戦えていた。

 むしろリリムちゃんの方が10体ものレッドスネークが一斉にファイアーボールを放ってきたらよけるのは困難で、リリムちゃんは力と敏捷、耐久は高いけど賢さが低めで魔法攻撃に弱いからここでは苦戦していた。


 私は火魔法無効のスキルあったし、物理攻撃の方も今の装備うんぬんで上がった耐久値の前ではほとんどダメージにもならなかったし。

 ちなみにレッドスネークからはスキル・魔法はいただけず、このクエストではこのダンジョン内のモンスターは経験値とお金は落とすけどドロップアイテムは一切なし。

 まあ戦闘後にそれらをいちいち拾ってる時間を短縮できると思えばいいか。


 それにしてもこれ、周囲の部屋は全部で何部屋あるんだか。

 10か、12、あるいは20あるかな。それでこの先レッドスネーク以外にも新たなモンスターと戦闘になることもあるかも。いずれにせよ気を引き締めておかないと。


<モンスター辞典>

〇レッドスネーク

獣族。第3階層のクエスト限定ダンジョン、円環の蛇の遺跡に出現するモンスター。

本来は第5階層の砂漠フィールドで初出となるはずのモンスターで、第3階層を攻略中のプレイヤーが相手取るにはやや強めといったところ。

見た目はグリーンスネークの緑色の皮膚を赤色に変えただけのいつもの手抜きデザイン。

しかし口からファイアーボールを放ち、噛みつきとしっぽ振り回しの物理攻撃も属性が火属性となっているのでそこは注意。

弱点は水属性と氷属性、火属性と土属性に耐性がある。

ドロップ:第5階層編で再登場した際にまたお知らせ♪


次回、ついに第3階層最高難易度のボスクエストのボスが登場。あとリリムとリリア、2人の神様の恩恵の効果についても紹介予定。

ただその前にもう1種類だけ、レッドスネークよりもはるかに強い蛇型の新モンスターとの戦いも。

RPGでもよく出てくるあのモンスターです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ