ニートな女神と初めての転職
リアルではニートな女神もゲーム内では冒険者という職業に就いている。
いや、リアルでもアストレアは自宅警備員という職業に就いている?
<第3階層:岩の都グランガン:教会>
今までの、第1階層の始まりの街と第2階層のフローリアの街にもあって、これまで紹介していなかった街にある施設というのが実は2つある。
そのうちの1つはRPGでおなじみの宿屋である。
そう、このゴッドワールド・オンラインの世界にも宿屋という施設はあることはあるのだ。
宿屋ではお金を払うことで宿屋の部屋の一室を借りることができて、室内にあるベッドで横になりそこで一度ログアウトすることで次にログインした時にHPとMPを最大まで回復してくれる。
だからフィールドで死にかけて瀕死の状態で街に帰還したプレイヤーが利用することもあるのだが、基本的に宿屋を利用するプレイヤーは少数派だ。別に宿代が高いわけではない。
聞いたところによると始まりの街にある宿屋は一泊、つまりは宿屋を利用してから24時間という意味だが部屋を借りてもたったの100G。
だから100G払いさえすれば24時間いつでもHPとMPを完全回復する施設が利用できるのでお得な気もするだろうが、その回復のためにはいったんベッドの上でログアウトする必要があり、また現実に戻って再びログインしなければいけないことが面倒である点と、あとはわざわざ宿屋を利用せずともポーションや聖水などの回復アイテムを使うことでHPとMPはできることなどから宿屋はあまり利用はしないというプレイヤーが多い。
一応、宿屋のベッドの上でログアウトした場合には次にログインした時に同じ宿屋の部屋のベッドの上で目覚めるのだけど、単に街中でログアウトして次回街の祭壇からゲームを再開するのとそこまでの差異はないからね。
そういうわけで私ももちろん宿屋は一度も利用したことはない。
ただ、このグランガンの街にもあるにはあるのだけど。
ちなみにフローリアの街は一泊120Gで、この街の宿屋は一泊150Gと何故か利用料金が高くなっているそうだが、このゲームは祭壇を使えば階層間の移動は一瞬で終わるのでわざわざ第2階層以降の街の宿屋に泊まらずとも第1階層の始まりの街に戻って100GでHPとMPを回復させた方が安くすむため、実は始まりの街の宿屋が一番利用するプレイヤーが多く繁盛しているらしいとも聞くけど、ゲーム運営側もそれは想定済みだったことだろう。
第2階層以降の街の宿屋っていうのは本当にあるだけみたいなもので、この世界がRPGなんだよってことを感じさせるためだけの施設に成り下がっている気さえするんだが。
酔狂なプレイヤーたちは利用することもあるそうだからないよりはあった方がいいんだろうけども。
……そして私が紹介していないもう1つの施設というのが教会だった。
始まりの街にある教会では、ゲーム開始時まず最初にそこでプレイヤーは神様の恩恵を授かるわけだが、教会というのはそれだけを行うための施設ではなかったということで。
フローリアの街、そしてグランガンの街にも教会という施設は存在している。
フローリアの街の教会には、ほら、ライトヒールの魔法が報酬だったシスターさんの護衛クエストを受けに行った時に私は一度訪れている。
あの時は単にクエストの依頼主がいる建物として教会っていうのがあるんだくらいにか考えていなかったのだけど、教会も実はこのゲーム内では大きな役割を持つ施設だったわけで。
第1階層の始まりの街だけは例外的にできないらしいが第2階層以降の街にある教会ではプレイヤーは自身の職業の変更を行うことができるという。
「教会で職業の変更って……なんかそれもRPGあるあるっぽいな」
教会は24時間営業であり、営業って言い方が正しいのかは知らないけど。
プレイヤーはレベル30になって職業の変更が可能になった後でならいつでも街の教会で自分の職業を変更することができる。
それで職業というものについてなんだけど。プレイヤーはゲーム開始時は例外なくすべて冒険者という職業でゲームをスタートする。
そしてゲーム内で一定の条件を満たした時に、その条件を満たしたプレイヤーはその職業へと職業変更をすることができるようになるのだとか。
ではその職業とは何かというと簡単に言ってしまえばパッシヴスキルと同じ扱いであり、プレイヤーに常時発動型の何らかの効果を与えるものだ。
たとえば[剣士]という職業がある。
[剣士]という職業のプレイヤーは職業が[剣士]である間は常に以下の効果が発動する。
〇職業:剣士
片手剣の扱いに習熟した者。
職業効果:カテゴリが[片手剣]に分類される武器を装備中のみ、片手剣の物理攻撃で敵に与えるダメージが1.2倍になる。スキル:片手剣術のスキルレベルが上がりやすくなる。
「……おお、これはいいな」
私はその[剣士]の職業効果を見てそれに決めようかなと思った。
というところでそろそろ私の現在の状況について話そう。
まずレベルが31に上がったところで私は鉱山を出てグランガンの街に戻ってきた。
そして街の住人の一人に職業の変更は教会という施設で行えるという情報を聞き出してグランガンの街の教会までやってきた。
教会は2階建てで赤い屋根の白い建物で屋根の上に十字架があったためにすぐに見つけることができたし、というか今までも何度もその前を通っていたからね、私。
それで教会の中に入って、1回の奥にいた神父さんのNPCに話しかけ、レベル30以上のプレイヤーはそこで神父さんNPCに職業の変更を行いたいという旨を伝えれば職業変更をすることができる。
プレイヤー全員が最初に割り当てられている冒険者という職業についてだが、冒険者には職業効果というものは存在しない。
〇職業:冒険者
この世界を冒険し新たな世界への道を切り開く者。
職業効果:なし
というような表示が出されるだけなのだ。
まあそれも当然と言えば当然だろうなのだろうが。
「ようこそ、教会へ。何か御用ですかな?」
グランガンの街には教会は1つしかなく、私が訪れた時に私に応対してくれた神父さんNPCはそこそこ年の行ったおじさんだった。
「あの、ここで職業の変更ができるって聞いたんですけど」
「はい、そうですよ」
「あ、じゃあ職業の変更をお願いします」
この時、プレイヤーのレベルが29以下だった場合は神父さんに断られるそうだが、もちろん私はもうレベル30以上だったので神父さんはにっこりと笑ってうなずいてくれた。
そしてプレイヤーが初めて職業を変更をする場合には神父さんからゲーム内の職業についての説明を受けることになる。
神父さんの話を要約すると以下の通りだった。
①職業の変更は街にある教会でのみ行うことができる。
②職業には基本、それぞれ職業効果という常時発動型の効果があり、パッシヴスキルと同じだがパッシヴスキルと違い職業効果の方はオフにはできないということ。もしもその職業効果をなくしたいのなら別の職業に転職するしかないということ。
③職業の変更は全プレイヤー1日に1度しか行えない。1日の区切りは午前0時である。
つまり、1度職業を変更してしまうと再度職業を変更するためには次の日にならないとできないということだが、たとえばその日の午後11時59分に職業を変更した場合、それから1分後に日付が変わればまた職業を変更することは可能ということ。
「なるほど、まあいつでも都合よく転職はできないってことか」
それでも1日待てば転職可能になるというのはちょっと短い気もするけど。
「ちなみに私って今の段階で他の何か、職業に転職できますか?」
それぞれの職業に転職するには職業ごとに一定の条件を満たさなければ行けないという話だったけど。
「はい。これが今のあなたの転職可能な職業のリストです」
私の問いかけの後に神父さんがそう答えると私の目の前に1つの画面が開かれた。
<プレイヤー名:玲愛の転職可能職業リスト>
◎冒険者
・剣士
・盗賊
・商人
画面にはそう表示されていて私は一瞬戸惑った。
あれ、なんか今の時点でもうすでに3つくらい転職先が表示されているのだけど。
一番上の二重丸で表示されているのが私の現在の職業である冒険者だということと、冒険者という職業には何の職業効果もないことを確認した私は、次にその1つ下の剣士と書かれた部分をタッチすると、剣士という職業と職業効果の説明が開かれた。それが先ほどのあれだ。
「うーん、でもまあ他の2つの職業も確認しておくか」
私はそう言って1つ前の元の画面に戻ると、剣士の下にあった2つの職業についてもそれぞれどのような効果がある職業であるのかを確認した。
〇職業:盗賊
敵から物を盗み取ることに長けた者。
職業効果:モンスターを倒した際に入手できるゴールドの量が1.2倍になる。アイテムドロップ率が少し上がる。
「なんか職業の説明が盗賊っていうか、スリに近いような気もするけど。でもまあ効果はわかった。お金がたくさん手に入ってドロップアイテムもドロップしやすくなる、と」
私の場合はアイテムドロップ率、つまりはモンスターを倒した時にアイテムがドロップする確率は100%だからな。盗賊は、あんまり意味がなさそう。お金もありすぎて困ってるくらいだし。
〇職業:商人
物の売り買いを得意とする者。
職業効果:店でアイテムを購入する際に購入アイテムの値段が0.8倍になる。店にアイテムを売却する際に売却アイテムの値段が1.2倍になる。
「なるほど、安く買って高く売る。たしかに商人だな」
だけども、そもそもこの商人に限らず剣士と盗賊についても、いったいどのような条件を満たしたことで私は転職可能になったのだろうか。
それを神父さんに尋ねてみたが神父さんは知らないみたいだった。じゃあお前はどうして私が転職可能な職業を知っているんだって話だけどそれを突っ込むのはやめておいた。そこもまあゲームだからと割り切った方がいい部分だから。
「それでいかがいたしますか?、転職なさりますか?」
「え?、ああ、そうですね、それじゃあ……剣士でお願いします」
「わかりました」
私は商人の方もちょっといいかなって思ったけれど今回は無難に剣士にしておいた。
盗賊についてはたぶんこの先も転職する可能性はないだろう。
そして私が剣士に転職することを決めてそれを神父さんに告げると、神父さんは何やらよくわからない呪文みたいなのを唱え始め、それが終わると私は転職した。
プレイヤー名:玲愛
種族:人間 性別:女
恩恵:アストレア
職業:剣士
「おお!、本当に職業の欄が剣士に変わったよ」
私はそれを確認するとちょっとテンションが上がった。
ふふふ、たぶんだけど今のこの第3階層を攻略中の段階で転職したプレイヤーなんて私くらいなんだろうとか思ったりしてね。
まあ他にも私のようなソロプレイヤーがいてそいつもレベル30をこえていたなら、きっとそいつも転職してるんだろうけど。だけども頑張ってレベル上げしたかいはあったな。
「また転職したくなったら明日以降も教会にいらっしゃってください」
神父さんは最後私にそう言うとまたにっこりと笑った。
でも私は、まあ当分はこのまま剣士でやっていこうかなと考えてはいるんだけど。
剣士なら、片手剣術のスキルレベルも上がりやすくなるっていう魅力的な効果があったし。
「でもどうせなら短剣術のスキルレベルを上げたいんだけど」
私は教会を後にして街を歩く中でそうつぶやいた。
「あ、でも。そういやこの階層の住人クエストの中に槌が装備可能になるスキルが報酬のクエストもあったな」
さっき別れた双子の姉、リリムちゃんの武器が槌でありそれを用いた戦闘についても荒野で見せてもらったんで武器の威力や動きのくせみたいなのはちょっとは理解したとは思うんだけど。
でも槌は大剣と同じで両手で装備しなければいけない武器だから、もしもそれを装備するなら私はまたバトルスタイルを今度は大幅に変える必要がある。
槌は、装備したら間違いなく攻撃特化型になるだろうしな。
攻撃特化型っていうのは簡単に言っちゃうと殺られる前に殺るっていうこと。強大な威力の一撃で敵を粉砕して反撃の隙を与えない一撃必殺。
ただ、攻撃特化型はザコモンスター相手には非常に猛威を振るう反面でボス戦などでは苦労させられるのだ。それはボスモンスターはHPやその他能力値が高くまず一撃必殺では倒せないし、攻撃特化型は攻撃に特化してる分どうしても回避や防御がおろそかになってしまい敵に反撃を許すと返り討ちにされてしまうことも多い。
事実としてさっき荒野でリリムちゃんは最後アースジャイアントの攻撃を何度も受けてしまっていた。
でもリリムちゃんはそこで即座にリリアちゃんが回復魔法をかけてHPを回復していたからこそなんとかなっていたわけで。
「つまり、そういう支援がないとまずソロプレイヤーは攻撃特化型の戦闘は無理というか、槌を装備可能になったところで私は……ちょっと槌は無理かもしれない」
いや、今も言ったけどフィールドやダンジョンでザコ相手ならむしろ攻撃特化型のプレイヤーはソロであっても無双できるのだ。でもやっぱりそれだとボス戦は絶対に無理であり、もしも私が武器を槌に変えるならそれこそリリアちゃんのような支援要員が必要不可欠なのだ。
ボス戦の時だけ装備を変えればいいじゃんって言う人もいるかもしれないけど、それはなんかちょっと違うというか。別にゲーム的に問題はないけど私の中の美学に反するっていうか。
「やっぱり戦い方を変えるって決めたら徹底したいからね。中途半端なのはちょっと嫌」
なので、結論を出すなら私は槌を装備可能になったところで槌を装備することはないし、この先もソロプレイヤーでいる限りは攻撃特化型の武器に装備を変更することはない、と思う。
裏を返せば誰かと正式にパーティを組んだりしたらあるいは私もリリムちゃんのような槌で敵をボコボコに殴りまくる破壊神のような戦い方に変える可能性もゼロではないということだが。
「……でもやっぱり爽快感はあるんだろうなぁ、槌とか大剣って」
私はそうつぶやいたところでログアウトすることにした。
<第3階層:岩の都グランガン>
……それでまあ現実世界に戻った後私はゲーム機を取り外すと速攻で布団かぶって寝て、次の日の朝っていうか昼前に目が覚めた。
朝食兼昼食のブランチとしてヤリーロからいただいたカップ麺を1つ消費しそれを食べ終わると、私はまたゲーム機を装着するとログイン。
それで今日はもうこの階層の第2のフィールドである崖に行こうかと思ってたんだけど私は考えを改め、先にロックゴーレムとフレイムデビルの討伐クエストを片付けてしまおうと考えた。
その2つのクエストをクリアすればこの階層の荒野、洞窟、鉱山の3か所で受けられるギルドクエストは完遂したことになるしどうせすぐに終わるしね。
そうして私は冒険者ギルドでその2つのギルドクエストを受けるとすぐに鉱山へと向かった。
まずは鉱山の地上ルートを最短で踏破して(道中のモンスターは無視した)ボス部屋の中に駆け込むようにして入るとそこで再びのロックゴーレム戦。
ただ、今回は2回目であり予知のスキル効果でロックゴーレムからの攻撃は3割の確率でダメージ無効になる上に、なによりも1度倒した相手だ。結果としてロックゴーレムは難なく倒せた。
「剣士の職業効果も、ちゃんと発動してるみたいだな」
ロックゴーレムの固いボディに、私はあえて片手剣で普通に斬りつけて物理攻撃を試してみたが、軽微ではあったがそれでも目に見えるくらいでロックゴーレムのHPケージを削るくらいのダメージを与えられた。それはやはり剣士の職業効果である片手剣での物理攻撃で与えるダメージが1.2倍になるという効果が反映されているからなんだろう。
「やっぱりしばらくは剣士で行くべきか」
だけどもたまには教会によって何か新しい職業に転職可能になっていないか神父さんに尋ねてみることにしよう。職業については、その職業に転職可能になるための条件を満たしたとしてもプレイヤーにその職業に転職可能になったことを知らせる通知はこないらしいし。
あ、そうそう。それとね。
私の現時点で転職可能になっていた3つの職業についてだけど、今朝リアルでカップ麺を作るためのお湯を沸かしている時にスマホでゲームの攻略サイトにアクセスしてちょっと調べてみたんだ。
攻略サイトには現在までにプレイヤーが発見した職業と、その職業に転職可能になるための条件について判明しているものについては詳しく書かれていたのだけど。
〇剣士
条件:片手剣の物理攻撃によってモンスターを2000体倒す。
〇盗賊
条件:モンスターからドロップアイテムを累計して1000個入手する。
〇商人
条件:街で物を売り買いした金額の合計が30万ゴールドに達する。
「ああ、なるほどたしかに私はどの条件ももうすでに満たしてる」
モンスターを2000体とか、ウルフだけで300体斬り殺しているしね、それは俊敏のスキルレベルがⅩになっていることからもわかるんだけど。第3階層に来るまででもたとえばフィールドやダンジョンのモンスターとか剣でバッサバッサと斬り殺していけば2000体なんてあっという間だろう。
仮にもレベル30になっていれば誰だって自分の初期武器の物理攻撃でモンスターを2000体くらいは倒していて当然だろうしね。むしろその倍以上は普通に倒してるだろう。
攻略サイトにはもちろんそれ以外の職業についてもたくさんの情報が載っていて、中には先の階層で住人クエストの報酬としてある職業に転職可能になったりとか、そういうこともあるのだそう。
〇槍士
条件:槍の物理攻撃によってモンスターを2000体倒す。
〇斧士
条件:斧の物理攻撃によってモンスターを2000体倒す。
〇杖術使い
条件:杖の物理攻撃によってモンスターを2000体倒す。
「なるほど、とりあえずその武器の物理攻撃でモンスターを2000体倒せばその武器に関連した職業に転職は可能になるってわけね。でも、杖を選んだプレイヤーにとってはかなりシビアな条件だな」
なにせ杖っていう武器は物理攻撃もできるけど基本は魔法攻撃主体になるから。
杖での物理攻撃って下手すると鞭よりも一撃の威力が低いらしいから、それでモンスター倒すのはかなり厳しいだろう。ブルースライム相手にボコボコ殴って倒していくとかでないと。
だけど代わりに、杖を装備した状態で魔法攻撃によってモンスターを2000体倒せば魔法使いという職業に転職可能になるとのことだったのでそこら辺はちゃんと考えてあるみたいだ。
私もきっと杖を装備可能になったらすぐに魔法使いに転職可能になる気がする。片手剣と同じくらい私は魔法攻撃でモンスターを倒しているから。
〇短剣使い
条件:短剣の物理攻撃によってモンスターを2000体倒す。
「ああ、やっぱりあるか。剣士の短剣バージョンだよね、これ」
昨夜の時点では私はまだ短剣使いという職業に転職はできなかった。
ということはまだ短剣の物理攻撃によってはモンスターを2000体は倒していないということなんだろうけど、短剣を本格的に装備したのって第2階層の迷宮攻略の後だし、そもそも短剣でモンスターに止めを刺すことってそんなにないんだよね。
理由はまあ、一撃の威力が低いのもあるし、今私が装備している蝶々の短剣はどっちかというとダメージを与えたモンスターを何らかの状態異常にするっていう特殊効果の方が重要だから。まず最初にモンスターに短剣を投げ当ててモンスターを状態異常にした後は基本的に後の止めは片手剣か魔法でさしてたし。
「うーん、それならちょっと大変そうだけど短剣だけでモンスターを倒してみるか。2000体倒すのは、ちょっと時間かかるかもだけど」
ただ、別に無理にそんなことしなくてもこのまま短剣と片手剣のダブル武器スタイルでゲームを攻略していけばどこかの段階で自然に短剣使いに転職可能にもなるんだろうけど。
短剣でモンスターに止めをさすことがまったくないわけでもないからね。
<職業について>
本編内にて記述したようにゴッドワールド・オンラインではプレイヤーはレベル30になった時、またそれ以降は街にある教会という施設でステータスの一部である職業を変更できます。
職業については今話でほとんど説明を終えてしまっているので、あとはこの先どのような条件を満たせばどのような職業に転職可能であるのかということについてちょくちょく紹介していけたらなと思っています。
ちなみに……
五条皐月、四谷卯月、霜月景士の現在の職業は侍。
コルトの現在の職業はギャンブラー。
職業の中にはその職業になるための条件がもうめちゃくちゃ厳しいものもあります。
剣聖とか、英雄とか、魔王とか、バニーガールとか、ニートとか他にも色々。
これから先は玲愛やその他プレイヤーの職業についてもご注目。
次回、崖に行きます。今回行けなかったから次回は絶対に行きます。