黒魔法少女降臨3
はぁ~……。ずっと俺より誕生日遅いと思ってたのに。幼馴染みなのにお互いの誕生日把握してないっていうのもおかしいけど。
やっぱり誕生日が早い人っていうのはしっかりしているっていう勝手なイメージが俺の中にあるから、なんだか否定されたみたいで悔しい。
そうか……美乃里誕生日なのか……、なるほど。
けどなんとなく俺を呼んだ理由がわかった気がする。
ようするに祝って欲しいのだろう。
誰だって、誕生日とか一緒に祝ってもらいたいだろうしな、俺だってそうだし。
ここは、負のオーラを消し純粋に友の誕生日を祝ってやろう。
「誕生日おめでとう!」
心を込めて俺は友を祝福した。
しかし、神崎美乃里は「?」のような表情で首を傾げている。
どうした? もっと喜んでいいんだぞ?
しょうがないなぁもう一回だけだぞ。
「誕生日おめでとう!!」
さっきよりも気持ちを込めて言った。
それでも、美乃里は喜ぶことはなく、ただただ頭の上に「?」を浮かべるだけだった。
「美乃里、少しは喜んだらどうなんだ? 誕生日なんだし」
「さっきから何を言ってるの?」
「え? だから美乃里が誕生日だって言うから、お祝いの言葉をだな……」
「私の聖誕祭は今日ではない」
「は? でもさっき……」
「1度も私のとは言ってない。光太は昔からそそっかしいところがある。今日だって来るの早いし」
今、すんごい恥ずかしいです。
しかも、一番言われたくない人に…………。
顔とか耳とか熱いし部屋のなか暑いし、変な汗かいてるし……。
「じゃ、じゃあ! 誕生日ってなんだよ!」
「それは……」