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混沌のカオス
家を出て、およそ30分。ついに美乃里の家に着いた。
インターホンを鳴らし待つこと3分。
ようやく俺をここに呼び出した張本人? が玄関まで来たようで。
「合言葉は?」
合言葉は? じゃねーよ! こっちは暑いんだよ。今そういうの本当にいらないから。
「お邪魔しましたー」
そう言って、俺が踵を返そうとした刹那玄関の扉が開き中から美乃里が姿を現した。
どうやらエプロンを着ているようで正直、可愛いかった。
「待たれよ旅の方、しばしこの宿で羽休めなさるといい」
「呼んだのは貴方ですよ、わかってんのか?」
「使い魔が主に従うのは当然。それに早い……」
「早い……じゃ、ねーよ。急げ申したでしょ美乃里さん?」
「?」
何のこと? みたいな感じで首を傾げている。
「とりあえず、中に入ってもらう」
「はいはい……」
美乃里の部屋に案内される。先に美乃里は部屋確認したあと何も構わないように忠告して俺だけを残しまたどこかへパタパタ走っていってしまった。