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書いたものを現実にかえるゼロペン

作者: 土佐真賀子
掲載日:2015/07/21

目を開けるのに力がいるくらい今日は疲れた。

その後、死んだかのような深い眠りについた。

ふと、気がつき目を開けるとそこには、白髪に白髭を生やしたおじいいさんが立っていた。


なんだ夢か…


夢ではない。頑張っているお前にいいものをやろう。


くれるものならなんだってもらってやる。夢だけどな…


夢ではないと言いておろうが。このペンはゼロペン。書いたことが実際に起こる代物。何を書くかはお主の自由。ただし、注意がある。必ず、起きたことを相殺するすることが起きる。それだけじゃ。


そんな夢のような話あるわけ…って夢か…。


また、深い眠りについた。

次の目を覚ますと何かを握っていることに気がつく。


これは!?まさかな。夢だよな…でも、こんなペンは持っていた覚えがないな。


テレビをつけてみると朝のニュース番組がやっている。


今日の天気は…

お天気キャスターが話している。


お天気おねいさんね〜おっ、美人じゃん!風が吹いたりして下着見えないかな〜そういえば、このペンを使えば起こるんじゃ?まさかな…でも、書いてみよう!見れるもんは見ておかないとな!


その辺にある紙に書く。

天気キャスターの下着が見える。

すると、次の瞬間


キャッ!!突風が吹いてお天気キャスターのスカートがめくり上がり下着が丸見えに。


マジで!ラッキー!清楚そうなのに派手な下着履いてるんだな。本当に見れたな。そういえば、このペンのこと何か言ってたよな…相殺するとかなんとか。


出かける支度をして家を出る。

いつもと変わらない道を通っていつもと変わらない満員電車にもまれていつもと変わらないように周りにクスクス笑われる。


ちがーう!最後はおかしいだろ!クスクスってなんだよ。でも、クスクス笑われてる。なんで?俺おかしいか?


そう家を出てからずーとチャック全開で下着丸見えになっていた。


えーーーー!こんなに全開になることってある!?恥ずかし(照)


急いでチャックを閉めようとするがチャックが閉まらない。やっとのおもいでチャックを閉めたがあれを挟む。


ぎゃーーーーーーーーーー!!!!!

いってーーーーーーーーーーーー!


周囲の人が注目する。

しかし、そんな恥ずかしさよりも激痛の方が勝っていた。

周りなど関係ない、叫ぶしかないのだ。


くそっ、なんでこんなことに。そういえば相殺?

天気キャスターの下着の代償が今の出来事?

まさかな、偶然だろな。


トジックはそのまま大学に向かった。


今日もつまらない1日だった。

考えてみたけど、このペン本当だったら恐ろしいな。

夢を現実に変えられるけど、何が起こるかわかったもんじゃないな。でも、待てよ。俺以外のやつで試してみたらいいんじゃないか?

その前に自分で試したいことがある。


犬のフンを踏む。と紙に書いたトジック。

次の瞬間、犬のフンを踏む。


やっぱり、本物かも…。けど、この場合の代償はなんだ?

俺にとって、不利益なことに対する代償はさらなる不利益か?

ミーンミンミンミーン

暑い日差しに耳障りな鳴き声が響き渡る。

暑いし、喉が渇いたからジュースでも買おう!


タラララッタラーーーーー!

アタリーーー!もう一本!

ジュースが自販機からもう一本出てくる。


まじか!これが犬のフンの代償か!暑くても二本もさすがにいらねーよ…

トジックがうつむいて落ち込んでいると…


おら、どこ見て歩いてんだよ!


チンピラ激突し絡まれる。


気をつけろや、ガキ!


すみません。


はぁ…なんで絡まれるかな…。

そうだ、今度はさっきのチンピラに試してみよう。


頭に浮かぶ男(チンピラ)が大金を手にいれる。すぐさま書いてみた。すると、後ろから声が聞こえる。


ヒャッホーーーー!!!!札束めっさ入ったカバン拾った!やったぜ!この金は俺のもの!


はしゃいでるチンピラに車が突っ込む。


チンピラは車に吹き飛ばされ、即死のように見えた。


やばい…嘘偽りなんてない…本物だ……しかも、安易に人を殺してしまった。なんてことをしてしまったんだ。


慌てて帰ってベットに突っ伏す。

何が人で試してみるかだ…

立派な殺人じゃないか…

もう偶然じゃないだろ今日1日で、偶然が起こりすぎてる。

本物だこのペンは。

捨てるか…でも、他の人間に渡ったらもっと悲惨なことが起こるかもしれない。

起こしてしまったことは仕方がない。

だからその分、償いをしよう。

世の中のためになるように。


時は少し流れ晩ご飯になる。

今日もろくなニュースやってないな。

平和を重んじる日本が戦争法案可決か…

戦争起こるかもな…

また、火の海焼け野原になるのかもな…


ここで緊急ニュースが入ってきました。

大阪府寝屋川市で銀行強盗です。

犯人は銀行に人質をとって閉じこもっています。

犯人は、昨日刑務所から出所した鬼瓦サノスケと見られます。


銀行強盗か。人質は生かさないとな。人質に干渉しないように犯人をゼロペンで操ってやろう。

トジックは犯人を思い浮かべて犯人が自首すると書く。


次の瞬間には犯人は銀行から出てきて自首する。


おっと急展開です。閉じこもっていた犯人が自首してきた模様です。

いったい現場では何が起こっているのでしょうか。


これで、人質は助かるな〜いいことした!


人質たちも、安堵した。

助かったーーーーー!

ただその気持ちで心がいっぱいになり、やっと生きた心地を目一杯噛み締めた。


だが、その幸せも束の間の幸せだった。

犯人が仕掛けていた爆弾が爆発し銀行は吹き飛んだ。

もちろん人質たちも。


大爆発です。銀行もろとも爆発で吹き飛んでしまいました。


そんな…!救えなかった…


白髪のおじいさんがつぶやく。

救えなかったのではない、その人質たちはそこで犯人に殺される運命だった。しかし、死ぬ前に生きているという最高の幸せを手にいれた。それが、死に対する代償であったのだ。

ゼロペンは何も一人に作用するだけのものではない。

関与する人が多ければ多いほど作用も波及する。


救えなかった…ゼロペンで自首して犯人は命が助かったのはどういうことだ…。自首は犯人にとってマイナスだった…だから、命が助かった…?犯人からしてみれば捕まることはマイナスだからな…。それで命が助かった?全然相殺になってないじゃないか…。いや、わからない。今後の犯人の動向は何も情報が入ってこないから。

それに、気になるのは人質を救えなかったこと。

直接、ゼロペンでアプローチしないと助けられないのか…

それとももっと強大な流れを作らないと阻止できないのかもしれないな…。

……考えるのはやめよう。今日は頭を使いすぎたしいろんなことが起こりすぎた。


昨日同様、死んだかのような深い眠りについた。


朝起きると家族が騒いでいる。

何かと思えばテレビに釘付けである。


なになに、何が起こったの?


昨日の日本の戦争法案可決で核を持つ国が日本に挑発行為をしてきたの。


挑発?


離島に核をドンだよ。


やばい、核を消さないと日本がやばい。


ニュースでは核攻撃によりアメリカも戦争準備の動きを見せている。


トジックは書こうとする。しかし、何を書けばいいかわからない。

核保有国の核を消す?そしたら、その反動はなんだ?下手したら、最悪の場合、地球爆発でもおかしくないぞ。核が消えても戦争が消えるとも限らない…。核を一か八かで消すか?

いや、ダメだ。一つのことよりも大きな流れで物事を掴まないとうまく物事を運べない。


そうこうしているうちに核保有国に対するアメリカをはじめ日本も参戦した第三次世界大戦が始まる。

そして、世界各地で戦争が起こる。


世界戦争を止めるには……

あの過ちは変えなければならない。

回想 犯人を捕まえても救えなかった人たち…を思い返す。


戦争を終わらせると書かなければいい。反動がどうくるかわからない。大きな流れを断ち切る。


だったら、戦争に関わる文明ごと消し去るように書けばいい。

そして、トジックは書く。

戦争に関わる文明を人々の記憶から消し去る…と。

すると、次の瞬間から戦争の戦火が消失した。



なんだ、ポケットに入ってる四角い箱は。(携帯)

家にあるこの四角い置物はなんだ?(テレビ)


人々の記憶から文明が消失し、文明の遺産が残った。

しかし、人々はそれらに目もくれない。

なぜなら、興味がないからだ。


それでも、それらがなくても生きていける。

それが、人間という生き物だから。

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