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天下無双とステータス閲覧  作者: AZUL
反逆編
6/7

実力と実力

「かかれ!!」


白スーツのギャルゴが片腕を俺に向け叫ぶ。同時に

黒スーツ8人が俺に襲いかかる。


「ライゼンさん! 敵は9人。この前、ボルトてんとう

の巣に入ったときにも9匹同時に戦闘して、

5分43秒。これが、多人数同時戦闘の最速記録です。人ではありませんが、5分43秒を切りたいところですねえ?」


「43秒か。まあ、あのときは本気じゃなかったし・・・どうせ、 縮めるなら、30秒は縮めないとな」


「言いましたネ‼︎ じゃあ切った場合


深い キ ス の ご褒美です」


「それはお前がしたいだけだろ!!?」


まずは三人上から奇襲する。横からも二人来ている。

武器は全て、鉄製のナックルのようだ。

男か女かは布を巻いているのでわからないが、切捨て御免だ。


「フッ!!!」


俺は上段切りで一気に三人をぶった切る。

一人は軽傷のようだが、二人は真っ二つで血の池を作り出している。

横の二人が同時に殴りかかってきたので、下に避け、

すれ違う二本の腕に刀を切り込む。


「ぐ、、ぐわああああがあああがあがが!!」


二つの手は木の葉のように舞い、俺の目の前に落ちる。刀の血を振り払い、次の手を待つため左足を後ろに引き構えを作る。

特殊部隊かなんてことはないな。たかが、名の行使力だけだな。


スッと黒スーツが一人前にでる。刀身が純白の両刃の剣を手に、眼差しをこちらに向ける。

その剣には、つかの部分に 天使の彫り物がしてあり、神々しさを出す模様が掘ってある。


「あれは神器ではないと思いますが、多分、魔剣の一種。私みたいな、力を持っているでしょう」


「なるほど、な。かなり高価そうな剣だぞ、アレ。

振ってみてえ」


「じゃあ、あと百二十日間はご飯を我慢しましょう」


「それは、きつそうだっ!!!」


黒スーツは大きく横に剣を振った。絶対に剣は届かない距離、それに魔法がきても叩っ斬る自信はあった。が、俺の足は床を離れ叩きつけられながら、本殿の壁に叩きつけられる。


「空間行使能力⁉︎ 変に厄介な能力だな」」


「今のライゼンさんへの攻撃で素材を分析。

天空鉱をつかってますね。でもよく考えてください? アレ、売ったら五十万ゴールドはくだらないですよ」


「今は金の話をするな」


「うぐっ。なら、距離を詰めればいいんじゃないんですか? 行使できる空間がなければ、クソもありませんし」


「なるほどなっ!」


と、談笑しながら壁を蹴る。一気に間を詰め、剣と剣がぶつかり合う距離まできた。

火花を散らしながら、ぶつかり合う剣と刀。

ここまできたら、ストレングスの問題である。力がある者が勝つ。


「お前たちはいいのか? 自分の命とか捨てれる奴らか? それとも、あの白スーツを守れとか言われてるのか? それなら、ちゃんとあの白白メガネを守っとけよ」


俺は笑いながら言う。 力勝負では俺のほうが有利で、もう顔に巻いた布が切れ始めていた。

数十秒で真っ二つという崖っぷちの状況。目視できる

死への入り口。 しかし、黒スーツはあざ笑うように

言った。


「その言葉、そっくりお前に返してやろう。

お前はいいのか?」


布がスルスルとれ、笑みを浮かべる、女の顔が見えた。茶髪の髪の毛を後ろで結んでおり、左目には一本の傷があるが、それでも戦いには似合わない可愛らしい顔をしている。

女は力を振り絞り、俺の刀を跳ね返すこと、空間行使能力で俺との間の空気を膨張、爆発させた。

俺は数メートルずり下がった。そのときだった。

女が呪文を唱えたのだ。


「トパーズフレア ドット S1 !!」


「ナッ!!??」


それは魔方陣を描かなければいけない高等魔法。

コイツには魔方陣、ましてや、一本の縦筋でさえ描く時間はなかったはずだった。そう、俺は優勢だと思っていたが、違っていた。この特殊部隊の認識を。

こいつらはチームプレーだった。

さっき真っ二つにした二人が自分の血で魔方陣を描いていたのだった。最初から、死ぬつもりだったのだ。


魔方陣が光る。

俺は魔法にかかってしまった。

足元から青い炎が体に登ってくる。その炎が触った部分は水色にきらめき出す。何かの捕縛術だろう

光った所はセメントで固めたように動かない。


「残念だったな、赤い影!! あともう少しで完全に自由を奪い、目が覚めたら裁判所だ。」


青い炎はついに上半身までに上り詰めた。

俺はあと数十秒で行動不能になり、また遠い遠い、中央都まで戻らせられる。そんな面倒くさいことはあってはならない。

俺は首を曲げ女のほうへ向ける。


「いいのか? 俺を運んだら裁判所が血だらけだぜ。

俺は牢とかに監禁しといたほうがいいぞ」


なんだ そんなことかと、女は肩を上げあざ笑う。


「そんなときは私達がまたとっ捕まえてやるよ。

どうせ、ギャルゴさんが手なんて出さなくても

ここまできたんだ。 心配することはない」



「手を出さなかったんじゃなく、だせなかったんなら

、お前・・・どうする?」


青い炎の中で浮かぶ、余裕の笑み。

それは絶望など微塵もなく、絶対なる自信しかなかった。

女は優勢であるのに、劣勢であった。

冷や汗が滲みでて顔を伝う。


「そんなことあるわけないだろおおおお!!!?

今は動きがとれないんだあ!!!

私達はいつでもお前をおおお!!!

お前をおおおおおおおおああああ!!!!!」


「"影刀"」


赤い影は刀を鞘に収める。

それと同時だった。後ろで何か落ちたような音がしたのは。女は振り返り、視認した。


「"斬" 一閃 !!!」


それは、、、、





残りの仲間と尊敬するギャルゴの生首だった。


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