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天下無双とステータス閲覧  作者: AZUL
反逆編
3/7

ライゼン

こいつが兄ちゃんの弟子、、、、


リライは考えていた。確かに、あのときは私をタイプと認めたが、あのぎこちなさは照れではなく、ごまかしだったのかもしれない。

ということは、ということは、清楚な子がタイプ・・・・の可能性が高い!!


リライは突然、席から立ち上がる。そして、リーゼ達も立てと手を振る。


Side ルチア


「いいか。今からやることはじゅ〜ような儀式だ!」

どうしたんだろ?リライ先輩。

いきなり、儀式だなんて。

「まず、この指を見とけよ〜」

リーゼッは、、ってもうめり込んでるッ。

まあ、何が起きる気になるし。

「じゃっそっからバンザイっ!!」

バッバッバンザイ!?

「ふわっ!!?」

ってリライ先輩!!?


Side out


そう!この儀式はパンツを確認する為の儀式であった。ルチアのスカートは腹が見えるまでめくりあげられ、両手で押さえられている。流石は上級修練生というべきか、スカートは押し返すことができない。

純白の布が丸見えという状況である。

「リッリライ先輩!やめてください〜!!あんっ!

ちょっと!!?」

当のリライはその布を上に持ち上げ食い込ませていた。何故かドヤ顔である。

「真っ白とはまだまだだな!それじゃあ、私の兄ちゃんを振り向かせることもできないぜ?」

「ぜっゼン先輩をっ!?」

そう そのとき一瞬の隙ができてしまった。リライはずり下げようと力を込める。そして、、、


「って何やってんですかあ〜〜!!!」


そこには紫がかった髪の毛をした救世主が間に割り込んでいた。ルチアは腰が抜けたのか、石の床に座り込んでしまう。救世主を人差し指を赤髪に向け、言い放つ。

「リライ先輩!! あなたは上級修練生でしょう!?

何、変態じみた行為をしているんですか!!」


「いや〜。はは〜ツイツイ」


「ツイツイでできる行為ではありません!!!」


リーゼの後ろではルチアがスカートを抑えながら、涙目でリライを見つめていた。何故、ライゼン先輩の話からこんなことにつながるんだと、疑問に思いながら目の前の上級修練生を見つめる。


「だってな?普通がこれなんだよって! 俗に言う

普通のなかの普通な普通ってやつだ。」


何故かドヤ顔をされる。本当にこの人はあの無敗の純血の雷でライゼン先輩の妹なのか?

偽りかもしれない事実に、リーゼは肩が落ちるかってぐらいな深いため息をついた。

そのとき、一つの旋風。いや、旋風を起こす程加速した変態の手が襲いかかった。

「ななっな!????」







沈黙であった。

突然、全員がメデューサの目に見つめられたように

固まった。



リーゼは光速でスカートを押さえつける。しかし、恥ずかしさから、生まれたての子鹿のように震えながら座り込んでしまった。ルチアは顔を赤くし、リライの頬には冷や汗が流れていた。

「みっ・・・見ました・・・よね・・?」

その返答に口を開いたのはリライだった。


「メッチャクチャ食い込んでたぞ??」


「うわああああああああああああ」


悲しみが込められた絶叫。地球を芯から震わせ、大地を割く、、、ではないのかと思わされる。

いや、きっと地球の寿命は一割程減っているだろう。


絶叫が山を越え、すずり泣く声に変わった頃、

リーゼの肩にポンッと手がそえられた。その慈愛の手

を持つルチアはリーゼの目を見つめて言う。


「大丈夫だよ! どんだけ食い込んでてもパンツはパンツ。リーゼはリーゼだよっ」


「ありがとう、、って! 心を支えていた物がもう一個壊れた気がするよ!!」


「まあまあ、落ち着けって人生は落とし穴がよくあるって話だぜ?」


「先輩が掘った落とし穴でしょうがっ!!」


周りのボケ(天然もあったが)に息をきらすリーゼ。

ちょっと落ち着こうよ とのルチアの案で、一回食堂の席に戻る三人。一息ついたところで、飲みかけだったジュースを飲み干す。リライは二人を美術展の作品を観覧するように、二人を見ている。無理もない。赤色の縞パンでしかも、食い込んでいたのだ。

兄ちゃんのジャストミートだ、、。

と、警戒していたのだった。


「それで、本題はなんですか?私達は何も言ってないですよ?」


切りだしたのはルチアであった。

確かに・・と、腕を組み思い出そうとしているリライ。人差し指を頭にねじ込んだり、眉毛と眉毛の間を

上に引っ張るなんて事をしているが、もうすっかり

用件を忘れているようだ。



「確か先輩はライゼン先輩の事で反応していましたよね、、、?」


「…そうだよ。そうだ!その通り!!

なはは…なんで忘れちゃうんだろーなー?」


リライは二人の前で立ち上がり、仁王立ちをする。そのかおは、強大な悪に立ち向かう勇者のようになんらかの覚悟があるように思える。

「弟子のお前達はうちの兄ちゃんを知らねえか?」


質問はそれだけであった。しかし、とても深い意味に取れた。

居場所がわからないということは、何かの事件に巻き込まれたのであろうか?

いや、違うだろう。

純血の雷は、そのとてつもないスピード、持久力で有名である。探していたのだ。

彼女の兄を。敬愛する兄を。

だから、修練学校の端である、下級修練生の寮まで来ていたのだ。

ということは、この中央部外へ。つまり、先輩は他の領地外にいるということ、、、?

しかし、それは法律では最大禁忌であったはず。

その結論に達したルチアは胸に鈍い痛みを感じた。隣のリーゼも同様に青ざめている。

リライには真実を言ったほうがいいと思った二人は、それぞれ、わからない 知らないと答えた。

そうすると、眉毛を八の字になるが、ほっと

息をはく。その顔には、安堵と不安。絶対に混ざらない二つがおり交わっているようで、

その顔こそ、地球を割ってしまう程の力を持っていそうであった。

「じゃあ、大丈夫だな。また、兄ちゃんは何かを助けようと頑張ってるはずだな」

と、つぶやく。

「じゃっじゃあ、何か危険な事に首をだしてるんじゃあ、、私達にもやれること、、!! いや、まず先輩を探さないと!!」


「ダメだ!!!」


突然の怒号だった。そのときルチアはまた、胸の奥で鈍い痛みを感じた。それは、見ればわかった事だった。

「兄ちゃんはあれなんだよな。

一人でなんでもやっちゃうんだよ。どんな強大な事でもな。 そして、必ず何かを救って、自身は傷ついて帰ってくる。

私だって、兄ちゃんの手助けをしたい。それでも、私が傷つく事を許さない。いかせねえんだ。

私だって兄ちゃんを救いたいのにな」


彼女はとても強かった。強いのに、彼女の兄さんは助けを求めない。 彼にとっても彼女は大切で、彼女にとっても大切なのだ。

彼女達の思いは進み続ける時間のように、途絶えるものではないのだ。その思いは胸にあり続けるものだが、今は苦になっているのだ。

こんなに、胸が締め付けられることがあるだろうか。


立ち上がるのは二人同時であった。

青と赤の瞳は星のようにきらめき、慈愛の眼差しでリライを見つめた。


「行きましょうよ。お兄さんのところへ」


リーゼがつぶやく。それにルチアが続く。



「お兄さんが来るなと言ってもいいんじゃないんですか」



「どんなに大切なものでも、いつかは傷ついてしまうんです。 いいんじゃないんですか、傷ついても。」



「傷ついても、一緒に埋めていって、また一段と大きくなる。それが思いじゃないですか?」


「ライゼン先輩は確かに、一人で抱え込んで傷ついていく人です。なので、そこに強烈なパンチでも食らわせてやりましょう! それで、同じ立場です。

それができて強さです!

それができて、



妹なんです」



流れる涙が一筋。

リライの頬をつたっていった。

水銀のように重く、きらめく涙が。


クシャクシャになってゆく、可憐な顔。

滲み出てゆく不安と思い。



二人はリライに手をそえて、見守った。




雲一つない朝の出来事だった。




ーーーーーー


一日前


ゼネルシア第七区 〜森林内〜



濃い緑の葉をつける木々がこれでもかと茂り、森独特の香りが漂う。そんな中、動く影と喋べる刀が一振り。

「な、なあ。まだなのか? 絆奏の屋敷は?」


赤髪の男が言う。かなり体力を消耗したのか、肩をあげ息をついている。そのライゼンを見て、忍者の女は言った。


「こんなもので、へこたれては困りますぞ、十神様?」


「そうですよ。猪でも、もっと頑張りますよ? 三十秒前には着いてるんじゃないですか?」


「頑張る猪なんていたら、見てみたいもんだよ!

そして、疲れている原因は70%お前のトーキング、アンド、キディングだよ!!」


「あれ?70%ですか?私はてっきり120%まで私で疲れ切ったと思ったんですが」


「言葉で俺を撃ち落とす気かあ!!!」


こんな調子で今まで三時間登り続けているのである。

日は沈み始め、影は異様に長く伸びていた。ジャリジャリ聞こえる足音は、聞きすぎて気持ち悪くなってくる。すると、足音がまた変わった。タッタ、といかにも歩いているという感じの音である。


「ついたぞ」


「やっとか、!」


「ここが、七星帝の館ですか!!」


瓦屋根に鬼瓦。奥の建物には天守などもある。

全体的に暗く、所々透けているようにも見える。


「これが、えっと〜」


「"和"ってやつですよ」


そうだ、と忍者の女は答える。ここの七星帝こと、

服部 絆奏はライゼンやルキナと同じ日本人の血を受け継いでいるらしい。和人は100年前に突如現れた

人種であり、そのハーフの多数がなにかしらの力を持っているらしい。しかし、それを恐れた当時の天下無双が和人狩りをしたことで極端に減ってしまった。


「ここをまっすぐ行け。私はここまでだ」


ライゼンは忍者の女に礼をすると、本殿へ向かった。

よく見ると、作り込まれているなと感じる程立派なものであった。 目の前には大きな鬼の像があり、右にはでっかい仏像がある。

その鬼の像を過ぎると、高さ20メートル程ある本殿の門がある。


「はやくこい、ライゼン」


一言の声が発せられた。女性の声である。

門を開け入ると、そこは大きな道場なような場所で、

両端には鬼の像が並べられている。その奥の壁に紙がかかっており、大きく"己"と書いてある。その下に

灰色の髪をなびかせる。一人の女性が立っていた。

ライゼンは声を発する。


「ご無沙汰だな。七星帝 “服部 絆奏” 」




「ああ、本当に久しぶりだな。

“赤い影” ライゼン・ガルト 」




余談がすぎますかねw

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