ブラックドラゴン
こいつは当初壮大なスケールの純ファンタジーになるはずだったが、ババ俺と同じ匂いの展開やね。
天は裂け雷鳴が鳴り響いている。ルルンは言う。「向うも本気のようですね。大変嫌な予感がします」
何で?ただ雨が降りそうだなとしか思わないけどとマリオンは思っているが……
凄い風と共に巨大な敵が現れた。「マリオン気をつけなさい!あれはB級のブラックドラゴンです。炎を吐きますし、ウロコは安物の刀では千本あっても足りない程の固さです。まぁS級天使の私にかかれば一瞬で葬り去れますが、今回はマリオンに任せましたよ。私は少し用事がありますので」
マリオンは問うた。「ちょっと対抗できるブレイカー教えてくれないと花園火の海だよ。大体用事って何?」ルルンは少し恥ずかしそうな顔をした後「トイレです」と言った。
おいおい天界にトイレなんかあるのかよ?また肝心な所で言い訳して逃げるんだから。とマリオンは思った。まぁあいつが強かろうと弱かろうと一人でやらなきゃならない訳で、今までずっとそうだったもんね。
マリオンは一か八かでカードをシャッフルし「出でよ、強き魂を持つものよ!」と願いを込めてブレイカーを呼んだ。すると……
こっちもドラゴン出たー「ラッキー!」と思ったマリオンだがこちらはどうやらC級のようだ。ブラックドラゴンより一回り小さい。カードにはリトルドラゴンと書いてある。まぁいいわ。佐々木さん行くわよ。「へい、がってん!」
マリオンはリトルドラゴンの背中に乗せてもらった。




