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妖狩  作者: 定春
第一部:東編
50/55

EPISODE50「閃光」

ヒカル奪還作戦もいよいよ終盤。しかし良いところで神威に邪魔されるわ、花が目覚めるなり第一の厄災・赫夜かぐやに変わってしまうわで大騒ぎ。

しかし実は神威は厄災復活を一人で止めるべく、厄災の依代になりうる妖たちを、任務に失敗した財団の妖を処刑する傍ら行っていたのだ。

その最中新たな第二の厄災“戦争のノブナガ”がヒカルの放った光に誘われてやってきた。


       ー第二の厄災“戦争” 参戦ー 


ノブナガと名乗る第二の厄災は、その圧倒的なパワーで、妖狩エージェントたちを翻弄していく、神威は自らの仇であるノブナガに一人立ち向かうも妖力で作られた槍で胸を貫かれてしまう。

赫夜の前まで吹き飛ばされ、槍は自然に消滅した。暦が慌てて駆け寄り、妖力を使って傷を塞ごうとするも出血が止まらない。

「おい赫夜、お前血の術式で神威の出血止めてくれ!」

「嫌じゃ、なぜ私がこんな見ず知らずの人間の為に術式を使わねばならんのじゃ!」

「お前…それでも上の立場に立つ人間かよ!」


風雅は起き上がって赫夜に文句を言おうとすると、人差し指から血の針を伸ばし、風雅の喉元に突きつけた後、脅しのように自らの首にも突きつけた。

「これ以上私に指図してみろ、この娘の首を切る。」

「くっ!」

それ以上風雅は近づかなかった。

しかし赫夜も本気ではないだろう。なぜなら自分の手で宿主を殺しても自分が困るだけだと重々理解しているからだ。

厄災と厄災の板挟み、“戦争”のノブナガが動いた。

凱たちの間をするりと抜け、狙いは雷牙だ。

「兄貴!」

「少し頂くぜ?」

ノブナガの手が雷牙の腹部に触れた。しかし雷牙の身には何も起こらなかった。

「ほう…。」

赫夜だけは何かを解ったかのように後方腕組み面をする。

「少し借りるぜ?お前の術式!」

ノブナガが右手を開くと掌には電撃が舞う。

「それは…兄貴の“神速サンダー”!?」

「まさか俺の体に触れた時に奪ったのか!」

「言ったはずだぜ?奪ったんじゃねぇ“借りた”んだ。俺の術式は…」


         ー「“模倣ブートレグ”」ー


触れた相手の術式を一定時間使用することが出来る。しかし対象となる術式は一つだけである。使用時間は僅か一時間。


「おぉ…これが近代の術式…自然の力が込められた荒々しくも神々しい金色の稲妻!」

「野郎…俺の術式で食レポしやがって。だるい…!」

ノブナガは厄災が持つ強大な妖力で雷牙の“神速サンダー”はさらに強化。巨大な電撃の玉が形成された。

それを天に掲げ始めたのだ。


 科学者は厄災に挟まれた(主に戦っているのはノブナガ。)妖狩エージェントたちを横目にひかるの素体に近づき、素体の現状を覗こうとした。

「さぁ…今度こそ目覚めよ…伝説のa…ごふぅぁ!!?」

その時だった。突如素体が駆動し、拳を科学者の顔面に当て、ノックアウトさせた。

ノブナガは雷の巨大な玉を作りだし、その顔は何かを企んでいた。

「なぁ“支配”よ…久しぶりに手合わせといかんか!?」

ノブナガは赫夜の方を向き、雷の玉を投げつける。

「花!!」

しかし、その心配は一瞬にして杞憂に変わる。


何者かが赫夜の前に出て雷の玉を片手で受け止めたのだ。

『何…!』

厄災二人は予想外な出来事に声が揃って驚いた。

それは素体であって素体ではなかった。全身が光に包まれており姿を見るのは難しいが、白い布を身に纏い、長い銀髪を伸ばし、金の瞳を持つ青年へと姿を変えていた。

「はっ!」

ヒカルは片手だけで雷の玉をノブナガの方へ押し返した。しかしさすがは厄災ただではやられぬ。ノブナガも片手で玉を壁まで弾いた。

「お前、何者だ…!」

ノブナガの問いをシカトして、負傷した神威の方へ歩いた。

「お前…なぜ蘇った!!ごほっ!」

ヒカルは負傷した箇所に手を当てると眩いが優しく暖かい光を発し、あっという間に傷口が塞がった。

鎮痛剤の効果もあったのか、神威はそのまま眠ってしまった。

再びノブナガの方を向き、ゆっくりと歩き出したかと思えば、見えない階段を登るように宙へと上がり、金色の妖力が全身を包む。

「まじで何者だてめぇ…!!」

「私は…厄災を祓う者だ……。」

ヒカルの背後に光で作られた剣が数百、数千と現れ、それが一度にノブナガへと振り注ぐ。

「お前ら下がれ!!」

風雅が凱、龍我たちに呼びかけ、彼らは急いで赫夜のいる方へ避難した。

ノブナガは模倣した“神速サンダー”の雷の玉で応戦しようとしたが、そのあまりの力量の差に、一瞬怯んだ。

「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!…」

「消えろ…厄災!!」


「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!なんちゃって!」

ノブナガはやられた演技をする程の余裕を持ち合わせていたのだ。今持つ全ての妖力を解放し、光の剣を全て消滅させた。

「目覚めたばかりでお互い本気出せねぇみてぇだな…この決着はまたいずれ着けよう。“俺のやりたいことはもうじき果たされる”…今日は面白いもんたくさん見られたから帰るぜ…。」

「待て!!」

凱たちが追いかけようとした瞬間、ノブナガはヒカルの一撃でダウンした科学者に触れて“天候ウェザー”の術式を模倣。黒い雲に身を包んでその場から科学者と共に姿を消した。

「さて…今度はこっちか…!」

次なる相手は赫夜となるのだろうか…

                EPISODE50「閃光」完               


          次回「終局」

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