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妖狩  作者: 定春
第一部:東編
39/55

EPISODE39「王様」

ヒカルのコア奪還とおまけの財団HAND壊滅の為にアジトの居場所を財団側の妖である人造人間ホムンクルスこよみが提供し、妖狩エージェントたちはアジトに潜入を開始した。


 潜入行動が苦手そうな凱と龍我はアジトの正門前に潜伏し、風雅の合図と共に暴れる作戦だ。

雷牙と琥珀は暦から提示されたとある科学者の研究室に潜入し、組織に関するデータを抜き取る。

現在はデータ回収に成功したが、科学者が帰ってきてしまい、二人は琥珀の重力操作で天井に張り付くという絶体絶命の状況であった。

そして一人地下へと足を進めた風雅はそこで人造人間ホムンクルスなどの人体実験をしていたラボのような場所に辿り着き、散策していた。

その時だった。


       「鼠が一匹入ったか。」「!」


風雅の背後には金色の長髪、アメジストのような紫色の瞳を持つ男が立っていた。

「妖か…!」

「まさかここまで潜入するのにバレていないと思っていたのか?」

「そんな…雷牙がハッキングした、妖力もシャットダウンしたはずじゃ…」

「その前から気付かれていたと言えばどうかな?財団は全ての妖を視ている。お前らがどこに行こうと何をしていようと全て視られているのだ!」

「どうやらお前たちにプライバシーという単語は無さそうだな。」

「今ごろお前のお仲間も全員灰になって死んでるだろうさ。」


「琥珀、ここから少しずつ俺たちの体を動かしてくれ…」

「え〜ちょっと妖力あんま使いたくないんだけど…。」


「やっぱりちょっとの妖力も残しておきたいよね〜。」

突如椅子に座っていた科学者が二人の方を向いて拳銃を突きつけた。

「かくれんぼはもうおしまいだよ。」

「うそ…いつからバレてたの…?」

「最初から。でも君たちのやり取り何か面白いからずっと聞いてたわ。」

「こいつ…!」

「でさぁ、あと10秒以内にそのUSB渡さないと撃つけど?10…9…8…」


         ー地下 ???室ー


「で、お前何者だよ。人造人間ホムンクルスか?」

風雅は警戒して拳を構えた。

「部外者の貴様から名乗るのがルールではないのか愚か者め。」

「ちっ、妖狩エージェント 八雲 風雅でーす。そんなあんたはWho are you?」

「貴様に名乗る名などない!」「何コイツ。」


「言うならば、余はキング人造人間ホムンクルスを束ねる王だ!!」

「名乗ってんじゃねぇか。で、キングさんよ俺をどうするつもりですかい?このまま戦うのであれば手加減無しだぜ?」

「余より先に話すでない下民よ。」

キングと名乗るこの男は徹底的に相手を見下し、自分だけが偉いと主張し続ける。

「は!?俺一応華族なんですけど?」

「そんなものは知らん。余から見れば余以外の全ての生物は下民、愚民だ!余に殺されること、光栄に思うがいい!!」

キングはいきなり風雅に襲いかかり、拳を突き出す。その拳は素早い上に重く、風雅は受け止めるも衝撃を逃がし切ることはできず、ズルズルと後ろに下がってしまう。

「ハーハッハッハッハ!!死ね死ね愚民!!」

「こいつのテンション感マジ嫌い!!」

キングは重い拳から妖力を纏った連撃を繰り出し風雅に反撃の隙を与えさせない。

受け止めるだけでもどんどん後ろに下がってしまう。さらには床にも亀裂が入り始めた。

「このくそ!」

風雅は妖力を爆風に変え、範囲攻撃を仕掛け、キングを自分から離すことに成功した。

「貴様…余を突き放すとは…何という無礼!!余が誰か知らぬのか、余はインカ帝国最古の王ぞ!!」

「知らん!」


         ー科学者のラボー 


 科学者によるカウントダウンが進んでいた。

「5…4…3…」

科学者は笑顔で拳銃を向け、リズムに乗るようにカウントダウンをしてデータを渡すように迫る。

「2…1…0。」


          パァン!!


斥力リパルジョン!!」

引き金を引き、銃弾が飛んできたと同時に琥珀は斥力で弾を弾いた。

「なっ、」

一瞬の動揺を見せた隙に二人は天井から離れ琥珀と雷牙は自身の武器を科学者の喉元に突きつけた。

「残念だったな。」

「いやーやっぱり面白いなー妖(僕の作品)って!」

「何!」

その時、科学者の体が発光し始め、強烈な光と電撃を放った。二人は様々な部屋を突き抜けてロビーまで吹き飛ばされてしまった。

「がっ!」

「雷牙、あいつ並の妖じゃない!素人のアタシでも分かる!」


「あっれ〜ちょっと力の入れ方間違えたかなー。」

ロビーまで追ってきた科学者は手から青色の電撃を放ちロビーの床を焦がしながら雷牙の前に現れた。

「おい凱、聞こえるか!」


「ん?雷牙じゃねぇかどうした?」

「今は弟とも連絡取れんし、予定より色々と早まった。俺が代わりに言うぞ…」


        「存分に暴れろ!!」


その合図を聞いた正門前の二人は互いに顔を見合わせてニヤけ、正門の中の財団戦闘員の前に姿を現した。

「足引っ張らないでくれよ凱くん。」

「うるせぇ!てめぇだって楽しくなりすぎんなよ?」

「!、何だ貴様ら!」


「何だかんだと言われたrあばっ!」

「君たちを一人残らずぶっ飛ばしに来たただの悪ガキだよ!」

気を取り直して、凱は大剣を下ろし、龍我は拳法の構えを取る。

戦闘員たちも刀や銃を構え、膠着状態になる。


「さぁさぁ皆様お立ち会いこれから大盤振る舞いの“大祭”の始まりだぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


凱は歓喜の叫びを上げ、龍我と共に大群の中に突っ込んでいく。


一方の雷牙は科学者の発言や姿が気になり質問をする。

「おい、妖がお前の発明ってどういうことだ…!」

「ん?そうか、君が知らないってことは“オリジナル”の妖なんだね!」

科学者は嬉しそうに頬を赤らめ解説する。

「君たちが今まで対峙してきたであろう妖は皆財団の支援を得て妖になる手術を受けた、後天的に能力を与えられた者たち…一方君たちは悲劇的な死を迎え、自力で覚醒した“オリジナルタイプ”。実は後天的な奴らが少ないんだーせっかくの発明なのにぃ。」

「要はお前のせいで…皆の…命と笑顔を奪ったのか!!」


                EPISODE38「王様」完



           次回「逆襲」

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