第一話 入学
時は20XX年。世界の学生のほとんどが学園生活を夢見る世界になった。今の時代、学園で学べることのほとんどが社会に役立つようになったからだ。故に世界政府は学園を出ることを卒業条件にするようになった。
この学園では音楽や美術、お笑いなど様々な分野に分かれて学習することが可能である。そして僕はこの学園に入学することになったのはニヶ月前のこと。
この学園は入学できる生徒が決められている。
それは決められた人材であり、性格から何もかもが正真正銘のいいやつでなければいけないということだ。
「おはよう。まじで高校どこ行こうかな?
できるだけ併設校で大学行けるところがいいんだけど
自分の学力で行ける高校なら都合いい高校見つかるわけないか。」
僕、新道賢也は行ける高校を探している最中だった。まだ夏休みだからこれから探していけばいいだろうとそんな考えをしていた。担任や周りからはそろそろ決めた方がいいぞと言われたがこれしっくり来る高校はなかった。いろんな高校を調べていくうちに一つだけ行きたいと思える高校があったが、どれだけ募集要項を調べても見つからなかった。
ただの都市伝説程度の高校だと思っていたのも束の間
郵便ポストを確認しに行ったお母さんが喜んでこちらに向かってきた。僕はなんで?と思いながら、食卓についた。
「まだご飯はできてないんだけど...そんなことより賢也、あんたが行きたがってた高校から入学の許可証が送られてきたわ。それから八月六日に面接するそうよ。ほんとにこの学園に来る資格があるかチェックするだけらしいから成績表なんてものはいらないと書いてあった。」
僕は今までにないくらい喜んだ。だって一番行きたかった高校であり、夢の学園生活が待っているんだと。
「お母さんそれってほんと?僕は行く高校を探していたけど、一番行きたがってたこの学園に行くことにするよ。八月六日までは後一ヶ月ある。それまでに準備できることはしとかないと。それとご飯はまだできないか?」
「ああ、そうね。もうそろそろできるから待ってね。
あんたが起きるまで作ってたんだけど、起きたら郵便ポストみようって思ってたからさ。もう少しでできるから部屋に戻ってなさい。部屋に行く前に、入学の許可証渡しとくね。絶対に無くすんじゃないよ。」
お母さんはそう言って、入学許可証を渡してくれた。ご飯ができるまで読んでなさいとのことだった。
なので部屋に行ってじっくり読むことにした。
「この入学許可証を読んでいる者へ
私はこの学園の学園長をしている佐久良仁朗と申します。この学園に入ることを決意したものは、八月六日に佐久良神社にくるんじゃ。そこに入ると卒業するまでは二度と帰ることは許されない。
君たちの校舎である、エンペスト学園に住み込みお互い助け合い、全ての学問を学ぶのじゃ。この学園には成績というものはない。何で評価するかは、君たちの学ぶ努力、助け合いの精神に注目して評価していく。
必修科目は特にはないが、この時代AIができない仕事に就くことが大切であるとだけ伝えておこう。
では八月六日を私は楽しみに待ってるぞ。
入学することを決めた生徒は、直ちにこの紙をコピーし、今いる学校に提出することだ。さもないと入学どころでは済まないぞ。
そしてこの学園には人間とは大いに離れている種族がいることを覚えてもらいたい。
以上で私の話が終わる。佐久良仁朗◯」
佐久良仁朗の隣にはその人のサインと学園の校章が書かれたハンコが押されていた。
ちょうど読み終わったところにお母さんからご飯ができたと言われたので、入学許可証を持って降りた。
しっかりコピーすることを伝えた上で次の日学校に忘れずに持っていくと伝えた。
明日学校いけば、もういく必要がなくなると思うと少し寂しい気持ちではあったが、周りより先に入学が決まったと考えたらそんな気持ちは消えていった。
翌日、許可証を持って学校に行き、提出をしてその日は終わった。それから二ヶ月の月日が経ち、入学する準備をして、佐久良神社に向かった。両親には出ていく前にしっかりと今までの感謝を伝えていこうと決意したもんだから、前日に伝えた。
「今までありがとう。僕はこれからこの学園に行きます。卒業までは帰ることができないそうなので、卒業が終わったら必ずここに戻ってくると約束します。今までほんとうにありがとうございました。」
その言葉を聞いて両親が泣いていた。
そしてお昼に佐久良神社に行けと書かれていたのでその通りについたら、その場になかったはずの扉が出現して、許可証を提示しろと書かれていたのでその通りにした。すると、扉は開いて、エンペスト学園が見えてきた。ここに卒業まで住むのかと考えながら、入っていった。
そこから色々とあって、校舎の中に入り入学式が始まった。このエンペスト学園には毎年八月六日に入学式が開かれるそうで、この日になると全国からおよそ四百人の生徒が来るそうで、総勢一万人の生徒がエンペスト学園にいるそうで、体育館には入学式には入学の生徒だけが入ることが許されるそうで、他の生徒は、クラスに置いてある放送受信用のテレビをつけて、入学式を見るそうだ。
まもなく入学式が始まるみたいだ。
「よくここに集まってくれた。全国からおよそ四百人の生徒が出願してくれて私はと嬉しいよ。感無量だ。
では入学式を始めようと思う。この学園は前に私たち入学許可証を見てくれたものならわかると思うが評価の基準は学ぶ努力と助け合いの精神で評価する。好きなことだけを学ぶのではなく、幅広い学問を学ぶことができることを意識して、できるだけ全ての授業を卒業までに受けることを私はお勧めする。それでは今日から始まる学園生活を存分に楽しみたまえ。
最後に一つ言い忘れていた。この学校はお店が多い。その支払いは、評価基準である二つと特別ボーナス二つの計四つを達成するごとにもらえる学びポイントで買い物ができるようになっている。このエンペスト学園には立ち入りが許されない場所が多数ある。このエンペスト学園には今から百年前までは多数の種族と交流をしていたのじゃが、ここの学園の生徒が誤って、魔法を放ったことで規定違反とされ、人間は魔法と多数の種族との交流が禁止された。
私は今年こそはと何度も言ってきてはいるが一度も許されたことはない。だが今回の生徒にはそれを可能にしてくれそうな生徒が多数いる。私は君たちを信じる。信じることしかできない。私の期待に応えて欲しい。」
そう言って学園長からに話しは終わった。
学園長からの話しが終わると、遅いので夜ご飯を食べましょうと言われ、食堂に行きご飯を食べた。
今日はクラス分けがされ、明日から一年の学舎に来るようにと言われ、一これからの予定表と時間割、部屋割りされた鍵などを受け取って今日は終わりになった。僕は八六と書かれた部屋に入れともらった紙に書いてあったので向かった。
部屋について、持ってきた荷物をしまい、机に置いてあるとされたエンペスト学園の校章が書かれたスマホを取り出し、無事起動するか確認し、紙に書いてある暗証番号を打ったので、もらった紙は全て破棄しても構わないと書かれていたので、破棄した。
そんなことをしていくうちに夜になったので明日からの学園生活楽しみだなと思いながら寝ることにした。
「学園長、今回の生徒はどうでしょうかね。今のいる生徒のうち七つの大罪の謎にたどりついたものは一人もいません。もうそろそろ諦めるしかないのでしょうか?魔族達との交流条件であり、魔法解放の重要事項である七つの大罪の謎解明とその者達を捉えようとの使命は果たすことなく終わるのでしょうか?」
「残念ながら、私にもわからないのが事実だ」