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ドローン教練

ボーナス後の休日ほど幸せな日はないっすねぇ…

みなさんは何か買いますか?

 魔法やニンジュツなど、新しい技術。能力の開発に励む傍ら、今までの培ってきた能力をさらに向上していくための授業ももちろんある。それがドローン教練という授業であり、今まで操作してたクアッドローター型のドローンであるストリボーグⅤだけでなく、地上活動型や水中活動型のドローンなどの操作について学ぶことができる。


 「えー、本年からドローン教練の指導を行うことになったヴラドレン・クラコフスキーです。みなさんが装備しているグライアイの主幹機能の設計を担当していました。この授業は世代ごとに配備されたサイバネティクスの設計者の一人が受け持つことになっているため、自分が指導することになりますが、自分は技術者であって教員でも戦闘員でもないですから、実技については、後ろにいるアシスタントティーチャーが指導をしてくれます。自分は現場監修というか、データ解析が中心になりますね…。ともあれ、みんなが優秀な成績を修めることは私にとっても利益になります。相談したり助言を求められれば、可能な範囲内で協力しますので、よろしくお願いします。」

 


 ドローンの操作難易度は、ドローン自体の操作性能や能力というよりは、ドローンが活動する状況によって大きく作用する。飛行型、遊泳型のドローンは空気や水の流れの影響をうけるが、基本的に障害物が少なく、縦横無尽に動けるため、そうだが簡単である。一方、地上を走行する車両型や三足、四足型のドローンは空気の離郷だけでなく地面との接触があるため、操作は難しい。ドローンの操縦者にとって地面も障害物の一つなのだ。


 もちろん地上を活動範囲とするドローンには重大なメリットがある。それは積載する火器の量がその他に比べてずっと多いことだ。今俺たち子供の前にあるのは、流石に子供のおもちゃと言い張るには総理大臣でも弁が立たないだろう。


 「みなさんのマイルストーンとして最終目標を示してほしいと言われているので紹介します。これがマクサコフの最大火力ドローン『ペルーンⅡ』です。」

 そこに鎮座するのは、雷の神の名前に相応しい厳かさを感じさせる大型の四脚人型ドローンであった。高さ2.6M、奥行きは2Mほどあり、力士なんか目じゃないというほどに大きい。


 「ペルーンⅡは非質量攻撃による飽和攻撃戦術を目指して設計されたシリーズの最新鋭機で、特に君たちが使うような眼球型サイバネティクスとの相性がいい機体です。小型レーザー光学兵器が14門搭載と主砲レーザーが4門搭載されています。しかし、この機体は設計上の欠陥が多くて、現在は設計変更が始まっているので、君たちが乗ることはないね。防御力を向上させるために魔法刻印を機体の走行の内外に張り巡らせたのだけど、魔法を発動するために必要な魔法使いを搭乗させるスペースが十分に確保できなかった。中にスペースはあるけれど、非常に狭くて快適には程遠く、サイバネティクスで連携して外部カメラを使わないと外の状況はわからない。つまり、この兵器を正常に運用するためには、眼球型サイバネティクスによって兵器や機能を十分に使いこなしつつ、魔法で走行を強化できて、ニンジュツで機体内部に搭乗できるキマイラエージェントが必要になるわけだよ。君らに期待が集まる理由はわかるかな?」


 目の前の兵器はキマイラと言われる、サイバネティクスと魔法、ニンジュツの全ての技術を取り込んで運用できるエージェントでなければ利用できない。そしてこういったエージェントの養成はマクサコフか都市外で息を潜めている民族主義者などのテロリストが多い。マクサコフは生来的にテロリストとの関係が悪い。そういった点でも、対策としてこういった兵器を用意する必要があったのだろう。


 「さて、通常では乗れないこの兵器も、三歳児の君たちなら変身なしで乗れる!せっかくだからデータ収集に協力してもらいましょう。職場体験だと思ってぜひ乗ってみてください。」


 四台用意されたペルーンに子供達が列を作って乗り込んでいく。内部は今の自分にとては十分広く、立って活動することができた。グライアイを接続すると、機体に設置された索敵機器からの情報が流れ込んで一瞬驚いたが、すぐに落ち着いた。グライアイが不要な情報をシャットアウトしたのだろう。歩行はバランスを崩すと危ないため、両碗を軽く動かしたり、レーザー兵器で的当てをしてすぐに次の子供に交代した。いやぁやっぱり機械はいい。ドローンとはいっていたが、内部に乗り込むならもはや巨大ロボットの気分だ。前世の幼少期には宇宙を巨大ロボットに乗って飛び回り、正義のために戦う男達に憧れたものだ。あれも息子の世代には好まれなかったが、やはりロマンというものがある。


 そんなことを夢想している俺は、遠巻きに観察されていることになど気づけず、のんびりしている友人達の輪に入っていった


 (今の子供、グライアイとペルーンを接続してもほとんど動揺がなかった。機械の拒絶反応も非常に低い…。特殊な体質なのだろうか。主任には報告しておこう。)

 

マクサコフは魔法やニンジュツなど、他国の技術を吸収することで、今まで倦厭されてきた「便利だし強力だけど人道的にちょっと」な兵器や、「強いけど使える人がいないよぉ」な兵器を運用可能なレベルで開発できるようになったが、未だ経験は浅く、人材の育成が間に合っていないため、未だお蔵入りの設計図は埃をかぶっています。

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