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サイバーパンク転生〜企業戦士となって信仰を捧げる〜  作者: 石丼
サイバーお受験戦争
28/70

かくれんぼ

今日から本格的に休みが明けてしまうので、予約投稿をしてみます。

18に作品がアップされるようにしてあるので、よろしくお願いいたします。

 「くそっ!ガキだからって生捕りにする必要はないってのに、油断した!油断するなよ。あいつ手加減したとはいえ、問題なく動いていやがる。骨か皮膚か筋肉かわからんが何かしらの身体強化がされているはずだ!」

 地上に残った男たちの行動も索敵機器で確認する。尋常ではない速さで追ってきているが、建物の上を走らずに地上を走っているため迂回しながらの接近をしている。

 

 「俺がクローフィーを移植していることは知られていない…。」

 ほんの少しの希望を感じ取りながら今後の対応を考えつつ、打てる手は次々と打っている。手始めに松下管理官と林管理官(最近昇進したらしい)に先ほどの男たちの会話データと、「おわれてます。たすけて」という簡素なメールを送る。また、この付近にある「なま廃墟」を検索する。


 生廃墟というのは、土地の所有者が建設したものの入居者がなかなか決まらずに浮いている状態の建造物のことで、発電機や監視カメラなども整備されているほか、場合によっては防衛設備がある生廃墟もあり、テロリストや民族主義者、犯罪者の温床となっている。その中でも最近摘発があった場所であれば安全に隠れることができると判断した。


 (あった!四日前に立ち入り検査が実施されている!生廃墟の図面をダウンロード、最適な進入経路計算開始。警備システムクラック開始。くそ、このスピードじゃあ進入してもすぐ追いつかれて潜伏できない!ミサイル撃墜用レーザーエネルギー充填開始、回避予想ルート計算。十連射準備完了。一発でも当たるか、ある程度回避させれば隠れる時間を作れるはず…。生廃墟の発電機起動完了!射撃開始!)


 ストリボーグⅤからミサイル撃墜用のレーザー光が十条飛び出す。光の速度で直進するレーザーは諸撃の回避が難しい。鳥に変身しておってきた男はかわせずに被弾するが、レーザーの威力減衰がひどく重症には至らない。直後速度を落とした鳥からは大量の煙が噴出する。煙幕の術だろうか。ニンジュツ使いは肺に取り込んだ気体を変化させて噴き出すというから、その一種だろうか。


 余談だが、父が以前見せてくれたニンジュツに吸い込んだ息を爽やかな香りにして吐き出すという術があった。ニンジュツ使いのエチケットだそうだ。

 余計なことに頭を使ってしまった。これが走馬灯だったらタチが悪い。俺ま前世の家族のためにもこんなところで死ぬわけにはいかないのだ!


 予定通り減速した鳥男から距離をとって俺は生廃墟に飛び込む。それと同時に逃げ道を確保しやすい部屋へドローンで移動し、隠れる。ドローンは電源に接続して充電しながら位置がバレないように待機状態にしておき、俺はロッカーに隠れる。警察にも管理官たちにもこの場所は知らせてある。そう時間がかからずに救援が来るはずだ。それまで命懸けのかくれんぼをするとしよう。子供の特技だぞ。


 ロッカーにしばらく隠れた後、グライアイで制御を奪ったビル内の監視システムで相手の動向を探りながら動き続ける。


 (父の話を聞く限り、ニンジュツ使いの中には動物に変身できるものは多い。感覚が鋭敏なものに変身されても判別までできるのだろうか。賭けに近いな。)


 監視カメラには合流した三人の姿が映る。各部屋を隈無く確認しながら少しずつ階層を上がってくる。俺も登りながらドローンを回収する。味方の到着までおそらく10分かからないだろう。こちらも仕掛けを動かし始める。


 (屋内照明乱数点灯開始。暗いのが見えるようになっても瞬時の使い分けはできまし。俺はグライアイと照明の制御システムを同期しているから問題なく行動できる…。館内放送システム起動。大音量で曲をランダムに流し続けろ。ストリボーグ起動。ひたすら飛び回ってくれ。)

 ストリボーグには俺の着ていた服を結びつけてある。嗅覚で追跡された場合の苦肉の策だが、効果があるかはわからない。


 さあ、今このビルは俺の城だ。防衛システムこそなかったが、ニンジュツにできない長所を見せつけてやる。恐怖を塗りつぶすために決意を固める。


 

 ビル内を探索しながら一度誘拐犯たちは集合していた。

 「あとの階層は半分だけだ。そんなに広い範囲じゃない。窓は全てはめ殺しの建造物だからドローンで外に出るのは最終手段だろう。追い詰めるぞ!」

 そう言って男たちは再度散開しようとした時、照明が落ちる。一人が変身して対応しようとすると今度は照明が明滅する。さらには大音量の音声システムの起動し、換気システムも急に動き出す。


 「これは…、こちらの対策がされているな…。方針を切り替える。追跡対象をプログラム参加者ではなく、こちらを待ち構えていたマクサコフのエージェントだと想定し、会敵即攻撃することを許可する。お前らは二人で行動しろ。こちらの頃は相手に知られている。確実に始末するぞ。」


 カメラから男たちの様子を確認していた孝は、相手が武器を抜き始めたことに驚愕すると共に、生きて帰るための次の方策を考えなければならなくなった。



 

 

 ニンジュツ使いにはさまざまな戦い方がありますが、肉体を大きく変身させるニンジュツ使いは武器を持ち運ぶ際に体内に格納します。武器ごと肉体を変形させることは高度な技術が要求されますが、エージェントや魔法使いに比べて肉体自体が強力な武器であるニンジュツ使いには重要な技術であることがわかります。

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