思い
俺は祐太。中学三年生だ。
今はゾンビと戦う戦闘員みたいなもの。
いきなりだが、俺には守りたい者がある。
まずは俺のおばあちゃん。
実はさ、俺達兄弟には両親がいない。
父も母も俺らを庇って事故で亡くなってしまった。
そんな俺らを今まで育ててくれたのがおばあちゃんだ。
おばあちゃんには感謝してもしきれない。
あと、明日美。彼女は絶対に守ってあげなきゃならない。
変に強がりだし、素直じゃないかもしれないが、結構美人だし、時々お小遣いをはたいてまで差し入れをしてくれるなど、優しい所もたくさんある。
男勝りで、でもか弱くて……。
両親の代わりに今まで育ててくれたおばあちゃん、ずっとずっと心のささえだった明日美。
この二人が死んでしまったら、生きてなどいけない。
もしも、二人が死んでしまったら、その時は……
イヤイヤ、何、弱気になってるんだ俺。
死んでしまったらじゃない。絶対に死なせないんだ。
それが俺達の仕事じゃないか。
奈央と里沙も大切な友達だ。
「なぁ、明日美。」
思わず俺は大切な人の名前を呼んでいた。
「ん、なぁに?」
明日美が此方に振り返る。
ほんのり銅色の掛かった綺麗な髪の毛がふわりと靡く。
透き通るような綺麗な瞳が真っ直ぐに俺を見つめてくる。
思わず、胸が高鳴った。
「明日美、その……。」
必ず俺達が守ってみせるからって言葉が出てこない。
「あ、後で話す。」
早口でそう告げると、明日美が怪訝な顔をして、一言。
「変なの……。」
その、俺ってひょっとして明日美の事が……?




