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第5話 御祭 みんな暴走中


 優ちゃんに各方面の外堀を埋められるも残った日数で必死に足掻いた

が、全敗・・・・・・

そして、とうととう やって来た花火大会 当日・・・・・・


「うぅぅ・・・」


 現在の僕の装備:青をベースに紙風船の柄があしらわれた

         おしとやかな浴衣。


「ユキー何を恥ずかしがってるのさ可愛いからバーンと見せつけちゃいなよ」


 かく言う 優ちゃんは黒を基調とし赤と白の牡丹が咲き乱れる

大人の色香(いろか)があふれる一品である。

正直贔屓目(ひいきめ)に見なくても可愛いと思う。それに比べて僕は男の子、

堂々としろって方が無理なんです。


「無理だよぉ~」


 は、恥ずかしすぎる道行く人々に見られてる。僕が一体何をしたってんだよぉ~


「お兄ちゃん可愛いですよ」


 僕を面白半分でからかってくる妹は、白のベースに色とりどりの水玉が浮き出ている

お子様仕様の可愛らしい浴衣である。


「ゆきねーちゃんとっても綺麗だね」


 僕の事を女の子としか見ていないゆずちゃんは水色をベースに青と紫の朝顔が

所々見て取れる愛くるしい浴衣である。ちなみに、綾香さんプロデュースの一品で

知り合いに頼みこんで借りたらしい。


 それはいいとして


 みんな、何で当たり前のような目で見てるの?

 特に通りかかる野郎共何で俺の胸とか尻とか見てくるの、

そして何でがっかりしていくの!

僕は男の子だよっ    違和感仕事しろよっ!


「トホホ・・・・・・」


 ちなみに、今 僕たちは花火大会がある河川敷に来ている。

メンバーは僕と優ちゃん、ゆずちゃん、愛理の3人で来ている。

僕を誘っていた孝太郎は

「恋のキューピッドに俺はなる!」とか言って4日前から行方をくらませている。

一体どこで何をしているのやら・・・・・・

 などと考えていると、(おもむろ)に優ちゃんが止まって変なことを言い出した。


「さてと、それじゃあ みんなで屋台を経営破綻させに行くよ~」


「「おー」」


 は?


「君たちは一体全体 何するつもりなの!?」


「何って、祭り荒らしに決まってるじゃん」


「いやいやいや、おかしいでしょ」


 そもそも 今時、祭り荒らしとかできるの?


「大丈夫大丈夫、合法だから安心して」


 そんな、アヤシイ笑顔浮かべながら言われても説得力ないから・・・


「全然安心できない・・・・・・」


 僕の心の平穏は彼岸の彼方にきえたらしい・・・南無三 合掌


「よし、それじゃぁ資金は一人千円

 一番荒稼ぎした奴にはユキ君から豪華景品があるよ~」


 は?(二度目)


「何それ全然聞いてないよ・・・」


「そりゃそうさ、今 決めたもん」


 なんて横暴な・・・


「はぁ、じゃあ 今度 僕の手作りお菓子あげるってのでどう?」


 この瞬間女性陣の眼の色が変わる。

そう、それはまさに獲物(お菓子)を狙う飢えた獣・・・

背筋に走る一筋の悪寒、僕 大丈夫かな・・・・・・


「フフフ、燃えてきた いや 萌えてきたねぇ」


 優華さんや何か発音おかしくなかったかえ・・・・・・


「お兄ちゃんのお菓子お兄ちゃんのお菓子お兄ちゃんのお菓子―――――――――――」


 妹よ 何をブツブツ言ってるの 

独り言は精神異常の始まりだよ ねぇ、怖いからやめてくれない・・・


「さてと、ちょっくらサーチ・アンド・デストロイやりますか・・・」


 杠葉さん何か綾香さんにオーラがそっくりだよ、

背後に死神のス〇ンドが出現してますね・・・

あと、サーチ・アンド・デストロイって何するの

死人出ないよね大丈夫だよねっ・・・・・・・・・


 そうこう、怯えていると優華ちゃんたちが突然何処(いずこ)かへ走っていく。


「一番乗りだぁ」


 元気よく走り出す優華ちゃん


「駄目ですよ お兄ちゃんのお菓子は私のもの」


 狂気に満ちた目で走り出す愛理


()る」


 殺気を振りまきながら走り出すゆずちゃん


 三者三様、みんな勢いよく走り去ってい行った。


 大丈夫かなこれ・・・屋台の人たち逃げてー 

なんて言う訳にはいかないし・・・

まぁ、なるようになるさ(諦めの境地)






さてと、お三方はいなくなってしまったし一寸(ちょっと)ぶらつこうかな。







「んっ このタコ焼き美味しいこのタコはモロッコ産でかなりの上物、

 さらに小麦粉は北海道産ですね。

 素材のこだわりが見て取れる一品、

 更にこれらの素材の持ち味を(あま)すことなく活かしている職人の腕、

 いやぁタイショウあんたスゲーよ感服したよ」


「そこまで言われちゃ照れるぜ、お嬢さんサービスだ持ってけドロボー」


「恩に着るよタイショー」


 そう言い終わると、次々に人が(むら)がって来る。


「お嬢さん(うち)の鯛焼き食ってかねーか」


「いや、(うち)の回転焼き食ってかねーか」


「いやいや、(うち)のきりたんぽ紹介してくれ」


「いやいやいや、(うち)のがめ煮食っとくれんかい」


「頼む(うち)のスターゲイジーパイを食ってくれだれも買っていかないんだ(涙目)」


「お兄さん、木彫りの小物見て行かんか~」


 何でこんなことになったんだろう、確かヤキソバ食べて

うまいうまいって褒めてたら、行列ができて、

そしたら、今度はチョコバナナ食べて甘い甘いって褒めたら

また行列ができて・・・・・・

 その無限ループになって、今、タコ焼きがおいしかったと褒めてたとこ。

まぁ、ただで美味しいものが食べられるから、引き受けて回ってるところ。


 ちなみに、僕が今住んでる町は結構な片田舎で

若者より爺婆の方が多かったりする。

だから、こんな事をしてもお(とが)めはない訳だ。

あと、この花火大会は花火を見るより食べ物食いに来る人が多かったりする。

その為か、様々な屋台が立ち並びかなりの賑わいを見せている。

花より団子とは正にこのことだろう。しかし、今年の屋台はすごいな、

てかスターゲイジーパイって何、パイにイワシみたいな魚が刺さってる、

軽いホラーですよ、あれはないな・・・・・・・・・・・・


 そんなことよりも、僕の事をお兄さんと呼んだのは誰ですか、

もう女の子扱いするのに慣れてしまったから男扱いされるのが新鮮で気分がいい。

軽く褒めて売り上げ伸ばして嬉しい悲鳴を出させてやりますか。

 そう思い声のした方へと(おもむ)く。


「おっ 来た来た、どうですこれ、全部手彫りの自信作なんですよ」


 そう言ってきたのは作務衣を着用して手ぬぐいを頭に巻いた

典型的な職人と言った出で立ちの男だった。


「んなっ!?」


 そこで僕は、男の作品を初めて目にする。

そこにあったのは可愛らしいワンコやにゃんこなどの木彫りの作品(動物)達に

可愛らしい花の髪飾りだった。しかも、着色済み これはかなりの上物と見た!


「何これ可愛すぎる」


「フッフッフ、何てったって四日間山に(こも)って仕上げた自信作ですから!」


 ん?四日間?


「もしかして孝太郎か?」

 

「その通り」


 そう言って手ぬぐいを頭から取る孝太郎、山に籠っていたというだけあって

かなりおヒゲ ボーボー髪ボッサボサな状態になっていた。


「お前どこに行ったのかと思ったらこんなことしてたのか」


「おう、ユキがこの俺の作品に一目惚れして優華ちゃんが颯爽とこれを買って

 高感度アップでもってそのままラブロマンス の予定だったんだが、

 肝心の優華ちゃんがどこにもいないってんで

 仕方なく在庫の処分に乗り出したって訳だ」


 こいつ僕たちの為になんていい奴なんだ・・・・・・おい、ちょっとまて


「それ、男女の役が逆じゃないか!」


「そうか、お前たち正に男女の役が逆だと思うけど

てかお前以外みんなそう思ってるぞ」


 衝撃の真実、これはかなり痛い、

何てことを言ってくれやがるんだこの野郎・・・


「まぁいいや、何か買って行けよサービスするぜ」


「へー、そうか、じゃぁそのワン子とにゃん子一個ずつと・・・

 その薔薇のやつ一個くれ」


 ワン子とにゃん子祭り荒らしに負けた二人の残念賞ってことでいいや、

多分白黒付くだろうし・・・

後、薔薇の花飾りは後で優ちゃんにあげよう今日は楽しかったし、

まぁ、引っ張り出してくれたお礼ってことでいいや。


「まいど、ん?こんなのあったっけ、まあいいやそんなことより宣伝してくれ」


 おいおい、自分で作ったものぐらい覚えとけよ、つか宣伝て・・・

それにしてもこの品揃えは・・・・・・・・・・・・はっは~ん なるほどなぁ

 あっ、いいこと思いついた。


「おぉ、この作品かなり手が込んでますねぇ、

 と・て・も女性受けしそうな品物でこれをプレゼントしたら

 男の人のお株が急上昇間違いなし旦那ぁあんた本当にいい腕してるよっ」


 聞き耳を立てていた野郎共が群がり始める。


「この野郎謀ったなっ!」


 瞬く間に出来上がる男どもの行列、見ているだけでむさ苦しい。


「何がですか僕は宣伝してくれって言われたから宣伝しただけですよ

 但し、ちょーっとだけ男の人が来るように誘導したかもしれませんけどねぇ

 クックック」


 馬鹿め、こんな女の子に受けそうな品物置いてるから下心が丸見えなんだよ。

そもそも、僕と優ちゃんをくっ付けようとしてるのも女子からの好感度を

上げようとしてるのが見え見えなんだよ。

ま、それでも本心から僕たちを気遣ってるとこもあるから、

売り上げだけは保証してやろう。クックック


「いいものをありがとう孝太郎」


 満面の笑みで孝太郎(愚か者)に礼を言う。


「覚えてろよ~~」


 三流の小悪党のセリフを恥ずかしげもなく言い放ったぞ

あいつはプライドというものが全くないのか・・・・・・ 


 




 まぁ、あいつの場合は自業自得だし・・・

さてと、優ちゃんたちの方もそろそろかなぁ










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