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神様とペットッ!!?


「コレ飼ってーーーー」


 家を出てからコレで同じやり取りを八回もした。


 ・・・・・マジで、疲れる。



 今、誰かさんの底知れぬ食欲によって空っぽになった冷蔵庫を満たすため、買い物に来ていた。

 まぁ、それは良かった。


 こいつが、女神が、買い物に連れてけなんていうまでは。

 

 最初は断ったさ。こんなのをつれて歩いたら疲れるだけだからな。

 だが、こいつはあろうことかあの大鎌で俺に迫ってきた。勝てるかバカやろぉーー

 


 結果、オレはこいつのことを甘く見ていたことがわかりました。


 詳細を思い出すのもいやなので、箇条書きで「飼いたい」といってきたものを書きます。


―――――――


・犬

・ナメクジ

・ブロック塀

・パチンコの『パ』の字

・近所の山口さん(オレがすごく怒られました)

・カーネル・サンダ○ス人形

・ハブとマングース



 そして今もって来たのは山口さんのズラ。

 ・・・やりやがったこのやろう。町内会のタブーだこのやろう。


「オイ、この厄病女神がッ、何てことしてくれんだ」

「えぇ〜〜、かってよ〜〜〜。」

「飼いませんッ!!!」

「お母さんのわからずや〜〜」

 誰がお母さんか。


「いいから、早く返してきなさ・・・。」


 うおぉ、こんな事言ってる間に山口さんが必死の形相でこっちに走ってきてるじゃないですかっ。


 ・・・。

 なんですか、そのカラフルアフロは・・・。


「ってゆっくり観察してる暇じゃねぇ。早くそれ捨てろっ」

「えぇ〜〜」

「えぇ〜〜、じゃねぇおやつ抜くぞっ」

「ちぇーー、ハルちゃんのいぢわるぅ」


 そんなに、ズラがいいか。ハルちゃんゆーな



―――――――――――――


――――――――


――――


 食費がとんでもねぇ・・・・・。


 大喰らい女神が次から次へとかごへ喰い物を入れるからだ


「ただこの両手に抱えた食べ物も一週間で消えるんだよなぁ・・・。」

 口に出すと余計に悲しい。


「・・・おい女神ちぃとは手伝う気はないんか、というか手伝えっ」

「えぇ、セッカク名も無き小さな花に『龍』と名付けてたのにぃ」

 わかりずれぇ、ネタ出してくるな。


「あ、ねぇねぇ、ハルちゃん。コレ飼っていい?」


 んだよ、もうそうそうの事じゃおどろか・・ね・・ぇ・・・・ぞ、



 ・・・・・。


 あのーー、誰ですか?


「あ、にぃちゃん、にぃちゃん。あめちゃん、いる?」

 女神の小脇に抱えられたパンチパーマおばちゃんがオレにしゃべりかけてくる。



「・・・・・・・・返してきなさい。」

「えぇぇ〜〜〜」

「返してきなさいっ!!」

「コレだけはゆずれないもんねぇーだっ!」

 どういう趣味だ、コラ。


「そうか、そうか、お前は食事とらなくても生きていけるのかーー、すごいなーー」

「返してきますっ!!!」


 やっと、こやつの性格がわかってきた。

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