神様と夜ご飯ッ!!?
・・・さすが神様。
お袋たちほんとに海外に行きやがった。
まぁ、俺は料理なんかは出来るほうだし、家は一応金持ちの部類に入るからダイジョウブなんだが・・・。
「あはははっはははははーーー」
問題はこいつだ・・・・・。何がそんなにおかしい。
「ねえ、ハルちゃん?」
ハルちゃんゆーな。
「コレでやっと二人っきりになれたね。」
必殺春奈チョップっ
「やかましい、服を脱ぐなッ!!!よってくるなッ!!!!」
「えぇ〜〜、遊ぼうよ遊ぼうよ遊ぼうよぉ〜〜〜」
あぁ、うっとうしぃ。テーブルの上で駄々をこねるな。
「んな所に寝転ぶな、パンツ見えてんぞっ」
「えぇぇ〜〜〜、見たんならあそんでよぉ〜〜〜」
「あほかッ、見たくて見たんじゃねぇっ」
その瞬間、女神が立ち上がった。そんな所に立つなって、食卓だっつの。
「つ・ま・り、私のエロはイラナイと、誰も望んでないということですかぁ?」
「ちょ、ちょっとマテ別にそういうことじゃ・・・。」
だから、その鎌出してくるなって。わ、笑いながら降りてくるなッ。
「わ、わかった。あそぼう、あそんでやるからッ」
「じゃぁ、これしようっ」
オレがビビって目をつぶってる間に部屋の端に行ってやがった。
いつか仕返ししてやる。
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「ハァ・・・、なにやるんだ?」
「これこれ、一回やってみたかったんだ〜」
そういって女神が食卓の上に広げたのは将棋用の碁盤。そしておれに手渡されたのはチェスの黒の駒一式。
「オイ、コレ駒が違うぞ?」
「いいのいいの、ほら早く並べてよ。始められないじゃん」
・・・・・。なんだこの駒の数。
「オイ女神、なぜかお前の駒異常に多くないか?」
「気のせいだよ、さぁ、早く始めようッ」
「いや、お前がチェスの白の駒と将棋の駒すべて使ってる時点で、俺に勝ち目ないんじゃないか?」
「やってみないとわかんないじゃん☆」
結果丸わかりだよ。語尾に星付けんな。
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予想通り、十五分で俺のまけ。いや、十五分も持ったのは頑張った方だと思うよ?
「あははははーー、ハル君の負けーーー」
俺の呼び方ころころ変えるな。
「じゃぁ、墨と筆でかおに落書きを・・・。」
「それは羽子板だッ!!!!!」
「えぇ〜〜、そういうルールなんだよーーだ。黒の駒で負けた人はかおにラクガキーー。」
「ルールからして理不尽すぎるんだよッ。」
女神がケラケラ笑う。俺の反応で楽しんでやがんな、こいつ。
「そもそも、誰の考案なんだよコレッ」
・・・なんだその半笑いは。
「このゲームを考えたのわぁ、どこのどいつだぁ〜い?」
あぁ、コレ知ってるわ俺。いつの間にか鞭もってるし。
「あたしだよッ!!!!」
ほらな?思ったとーりだ。
・・・。何してる?いつから、その鎌を持ってんだ?
「え〜と、何してるのかな?」
「笑いなさい。」
「は?」
「わ・ら・え〜〜っ」
や、やめろ、刺さってる。先っぽ刺さってる。血が見えませんか?え?この真っ赤なちがッ!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「だぁーーーーーーッ!!!!!!鬱陶しいッ!!!もうお前は晩飯抜きだッ。」
「な、晩御飯抜き?私だけ?・・・・マジ?」
「マジッ!!!」
腕組みして女神の前で仁王立ちしながら言ってやった。
「そんなぁ。こちとらコレだけが楽しみだってのに、なに言ってやがんだこんちくしょうめッ」
半泣きに正座で叫んできやがった。そんなに晩飯食いたいか。てゆーか、どこのおっさんだ
「断じて食わせんっ」
「カップめんすら?もうこの際、餃子とラーメンでもいいから。」
「カップめんすらだッ。」
餃子とラーメンはお前の好物じゃねぇか。
「う、うぁーーーん、ハルちゃんのばかーーーーッ」
泣きながら俺の部屋に走っていった。ハルちゃんゆーな。
「うえッ、うぅ、ぐすん・・・。」
うおぅ、コレはもしかするとマジ泣きではないでしょうか?
そんなに晩飯食いたいか・・・。
ムゥ・・・・・甘やかすのもどうかと思うが。
「しゃーねぇーな。」
冷蔵庫から餃子の皮を出した。