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社畜のシャチ君   作者: 華蓮
3/4

ぶらっくきぎょう ~はつしゅっきん~

さあ、今日は待ちに待ったシャチ君の初出勤日です。

シャチ君は昨日と同じように電車に乗って会社に向かいます。


『お乗りの方は奥に詰めて下さい』


(無理言ってんじゃねーよ!)


おやおや、誰かさんの嘆きの声が聞こえてきますね。どうやらシャチ君は通勤ラッシュ時の電車がどれだけ大変なものか知らなかったようです。

座ることなどもってのほか。自分の体がこれほど圧縮されるものかと思えるほどです。辺りからは生臭い匂いが漂ってきます。シャチ君は思わず喉をならせてしまいました。


『次は〜、電気と溜息の絶えぬ街〜。電気と溜息の絶えぬ街でございま〜す。お降りの方は忘れ物のないようにお気をつけて下さい』


おっと、そんなことを考えている間に会社に最寄りの駅に着きました。シャチ君は体をねじ込み、出口へと足を向けます。体を押されて周りの方々はシャチ君に嫌悪の視線を向けてきます。

まだまだ会社に着いてないというのに、シャチ君の顔には疲労が見え隠れしています。こんなことで大丈夫なんでしょうか?


ーーーー


「みなさん、本日から新しい仲間が加わります。仲良くして下さいね

それではみなさん、今日もお仕事頑張りましょう」


所は変わって『好屋 ワミン』のとある支部。臨時に開かれた朝の朝礼でクジラ社長がテレビ越しに挨拶をしておりました。ここに勤める数十を超える社員たちは新人に対して盛大な拍手を送ってくれています。その一人一人の顔には生気の無い笑みが浮かんでいました。一体どうしたのでしょうね。

彼らが解散した後、シャチ君は1人の男性に呼び出されました。先ほどの人たちとは違った雰囲気を醸し出しているようですが、シャチ君にはその違いがわかっていないようです。


「やあ、君がシャチ君だね。僕の名前は上司だ。君の直属の上司にあたることになった。これからよろしく頼むよ」


「おう、よろしくな!」


シャチ君の粗悪な言葉遣いに上司さんはお怒りのようですが、流石は大人。そんな素振りを一切見せずに仕事の概要をシャチ君に説明していきます。


「クジラ社長から話は聞いたと思うが、この会社は建築、飲食店経営など様々な分野に手を広げていてね。ここでは主に事務作業を行っているんだ。だから君にはこれからーー」


「……(やっべ、こいつがなんて言っているか全く理解できねえwww)」


おやおや、シャチ君はやっぱりお馬鹿さんですね。でもねみなさん、彼を責めてはいけませんよ。みなさんが社会に出た時、あなたがこんな立場になっているのかもしれないのです。


「ーーと、まぁ、こんな感じだ。それではこの書類の製作任せたよ」


おっと、こんなことをしているうちに上司さんの話が終わってしまいました。シャチ君はとりあえず言われるがままに席に座って書類製作を始めます。

さてさてこれから遂にシャチ君の初仕事がスタートです。がんばれ、がんばれ♪


それから12時間後。そこには減らぬ書類の山の前についに力尽きたシャチ君の姿がありました。

慣れない仕事にやらされて、失敗すれば周りからは罵詈雑言の数々。唯一救われたのは上司さんが代わりにタイムカードを押してくれた程度です。外の景色は自分以外の残業組によって作られた負の星々。

そこでシャチ君はついに気づきました。これが社会。これが現実なのだと。


(でも俺は諦めない。せっかく仕事を見つけたんだ。遊ぶためには金が必要なんだよ!)


なんということでしょう。初日から膨大な仕事を押し付けられ、馬鹿にされ、残業までさせられているというのに、シャチ君はまだまだ諦めていませんでした。

そういえば、彼には一つだけ誰にも負けないものがありました。かつてどんな危機に陥っても、何度でも立ち上がり戦い続けた『負けん気』。恐らくシャチ君はその一心で頑張り続けているのでしょう。


がんばれ、シャチ君。負けるな、シャチ君。この朝日も君のことを応援してくれています。

とりあえず目先の目標は家に帰れるようになることだね。


オフィサーの仕事内容なんて知らなかったことにこの話書いてて気づいた。マジでどんなことやってんだろ、あの人たち。

とりあえず、3話目です。ぶっちゃけどこまで書いていいかわかんない話でした。すいません。個人的には早く書きたい話があるのですがそこまで行くのには少々時間がかかりそうですね。

補足ですが、シャチ君は中学高校バイク通学でした。校則は破るためにあります(byシャチ君)



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