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あゝ嘴広鸛

作者:信州 烏月
長野県の静かな田舎町。山々に囲まれたこの地で、私の暮らしは静かで、平穏だった。少なくとも、ハシビロコウを迎え入れるまでは。



祖父が他界して、私に家を残してくれた。その家は、小さな庭と池がついた、どこか懐かしい雰囲気の場所だった。庭を見渡せるダイニングで朝食をとるのが、私の日課になった。



その日も、いつものようにコーヒーを片手にパンをかじりながら庭を眺めていた。そのときだった。



「……あれ?」



池の横に見慣れない大きな鳥の銅像が立っていた。灰色がかった羽、どっしりとした体躯、そしてどこか威厳のある表情。



「こんなのあったっけ?」



不思議に思いながらも、特に気にせず朝食を終えた。だが、翌朝になっても、その鳥の銅像は同じ場所にあった。



近づいてみると、鳥は静かに目を動かした。



「もしかして……これ、生きてる?」



それが、私とハシビロコウとの最初の出会いだった。
動かない日常 #1
2025/07/17 23:56
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