幕間 癒しを求めて
シリアスばかりで疲れたのでちょっとした癒しを欲して書きました。
後少しなので、一緒にこれ読んで耐え凌ぎませんか?
内容としては、3話から4話の中間を想定しています。
ゴクリと鳴る喉。
震える手が掴むはジャンパーに取り付けられたファスナーのスライダー。
これはただの確認。そう言い聞かせて下へと引いて行く。
徐々に露になる肌。染み1つないその肌に思わず唾を呑み込む。
「なんでこの体、こんな色気を発しているんだよ」
思わず漏れ出た疑問。
子供ではあり得ない色気を発する己の体に対する疑問であった。
鏡に映る自身の顔を見る。
羞恥と興奮が綯交ぜになったような赤い顔。
悟る。この妙な色気はその表情が原因だと。
思わずスライダーを引く手を止める。
(これじゃあまるで幼女に興奮する変態じゃないか)
冷静になる。
(そうだ。わざわざ確認する必要なんてない。体を確認したって何も変わらないのに、何をしてるんだ俺は)
己の馬鹿さに呆れる。
とっとと行くぞと己の体に言い聞かせ、鏡の前を立ち去ろうとするがしかし、体は言うことを聞かない。
どうして、そう疑問に思う自らの手はまだ、スライダーを掴んでいた。
再びゆっくりと下ろされて行くスライダーに慌てて止めようとするが体が言うことを聞かない。
「おい!言うことを聞けって!!なあ!おい!!」
己を叱咤する。そんなことをやっている暇はないと、その手を離せと。
なのに止まらない。
胸が露になる。再び唾を呑み込んだ。
僅に膨らむ胸。2つの綺麗な桜色を見て、思わず魅入る。
幼女になんて興奮しない。その筈なのに。
己の気持ちが分からなくなる。
その間にも下ろされて行くスライダー。
首、胸に続きお腹が露になる。
ほっそりとしたお腹回りに、小さなお臍が顔を覗かせる。
無意識で伸びた手がお腹を摘まむ。
もっちりとしていながらも滑らかな肌触り。
これが子供の肌かと他人事のように思う。
気が付けば止めようとは考えてもいなかった。
その先が見たいという思考ばかりが頭を占める。
次いで露になるは鼠径部。毛の生えていないそこは何も隠されてなどいなかった。
思わず触れたくなる衝動を堪える。
これに触れてはいけない。一線を越えるなと、僅かな理性が呼び掛ける。
スライダーが一番下まで下りると別たれた。
二分したジャンパーは左右に幾ばくか揺れ、やがて自重によって体から落ちて行く。
完全に露となった自らの全裸を喰いるように見詰める。
あの神を幼くした見た目なだけあり、その造形美は精巧だった。
黄金比の如く整った顔立ちに、バランスの良い手足。
頭から生える耳と髪、腰の付け根から生える尻尾は先端を除き黒一色。
艶やかな髪に触れる。滑らかな肌触りに糸の如き細さ。
これでよく抜けないものだと思いながらも、癖になる感触に両手で楽しむ。
耳に触れる。狐の耳だ。
人とは異なる耳の位置に肌触り。
そっと、優しく触れている筈なのに背筋がゾクッとする。
ただ自らの耳に触れているだけなのに、背徳的な事をしている気分だ。
震えた拍子に短い髪の毛が耳の穴に入る。
「ふあ!?」
思わぬ衝撃に腰を抜かしへたり込む。
鏡に映る己の姿はすっかり発情したメスのそれ。
粗く息を吐きながらも手は次なる獲物を求める。
その先にあるは尻尾。
ふさふさとした、その毛ざわりに感嘆とした声を漏らす。
「おぉ……」
モフ、モフ、モフモフと両手で握り感触を楽しむ。
先とは違い興奮はしない。ただくすぐったいと思うだけ。
尻尾に思いっきり抱き付く。
抱き枕に良さそうと思ったためだ。
「んひゃ!?」
体がビクンとした。
興奮ではない、痛みだ。
ゴムパッチンを喰らったような痛みが腰から感じる。
思わず仰け反りそのまま仰向けで床へと落ちる。
ドン!と鈍い音が鳴った。
「いひゃい」
脳震盪でも起こしたのか呂律の回らない口で痛みを訴える。
鏡に映る己の顔は涙目だった。
本来隠すべき部位も露となり、普段なら見られないような光景が視界に映る。
咄嗟に顔を反らしたが、その顔は赤い。
見てはいけない物を見てしまった羞恥心と背徳感に心がゾクッとする。
危ない扉が開け掛け、咄嗟に両頬を叩く。
バチン!と強い音が鳴る。頬がジンジンと熱を帯び、痛みを訴える。
冷静になった俺は天井を見上げ思いを溢す。
「何やっているんだろうか、俺は」




