00. プロローグ
※ 2025/6/17 修正済み
※1話の文字数が多すぎたので8話→16話に修正しました。
一読して頂けたら嬉しいです。よろしくお願い致します。
◇ ◇ ◇ ◇
日暮れ時、お母さんとケンカして、
泣いて、泣いて、飛び出した、
一人ぼっち、見知らぬあぜ道、
泣き疲れた お腹が減った ここは何処?
こわいよ、こわいよ、泣きべそかき、
「セリちゃん」と小さき声。
汗だくのシュンちゃんが立ってた、
追いかけてきたの?
うん……
シュンちゃん、恥ずかしそうに笑う、
日は沈み、月明かりのない夜、
二人 手をつないで 歩く田んぼ道、
黙って 歩く 田んぼ道、
シュンちゃん、何処行くの?
暗くなってきた、こわいよ、こわいよ、
もう少し もう少し、もう少し、
まだなの、まだなの?
シュンちゃん?
もう少し、もう少し、
シュンちゃん、手が汗ばんでる。
ついた、セリちゃん、目をつぶって!
もういいよ、もういいよ、
シュンちゃんの声 そっと目をあけた、
✧ ✧ ✧ ✧
わぁ、わぁ、シュンちゃん これは何?
ホタルだよ、オスとメス、
ゲンジボタルが今、出会ってるんだ、
金色、金色 淡いひかりの粒、
キラ キラ キラ キラ、
ゆらゆら、ゆらゆら、ゆれる。
光の玉、光の粒、キラキラ、ゆれて
とひかう、とひかう、 ホタルの群
川のせせらぎ、ヤマセミ 鳴く声、
セリちゃん、笑った、笑った、笑った、
シュンちゃん、良かった、良かった、良かった。
静かな夜の川すじ 風のない夜、
シュンちゃんと、手をつないだ、ホタル道。
◇
これは、私と幼馴染のシュンちゃんとの、思い出の詩を書いた。
ほんの一時私がいたほたる里の村。
まだ携帯電話のない時代です。
※ 少年と少女の淡い初恋のお話です。短編でも良かったんだけど、中学時代も書きたくなって短期連載にしました。少しでも読んでくれると嬉しいです。<(_ _)>