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愛~異世界で運命の旅路を~  作者: 関谷裕司
序章 異世界の来訪者
2/2

出会い

 ・・・久々に夢を見ていた。聞いたことがないはずの声なのに、懐かしく感じた。俺を・・・。

 目を開ける。見覚えのない天井が目に広がる。

 ・・・俺は生きていた。死んだと思っていたのだがそうではなかったらしい。ベッドで俺は寝ていたようだ。

 体を起こし、あたりを見渡すと、広い部屋に、なかなかに高そうな壁やインテリアなどの装飾品。ベッドの隣には高そうな小さなテーブルが有り、その上には俺のベレッタとスイッチ式ブレードが佇む。この部屋を例えるなら、昔の貴族とかが住んでそうな部屋。・・・昔の貴族?

「あ!お目覚めになられましたか!」

 正面のドアの方から少女の声が聞こえる。

 その声に反応し、俺はベッドから出て、テーブルの上に有ったベレッタのチャンバーを素早く確認、セーフティを解除し、ドアの前にいた金髪の少女に銃を向ける。

 いきなり動いたせいで、体から激痛が走る。

「・・・っ!」

 その激痛のせいで、俺は片膝を立てる。

「あまり動かないでください!あなたは大怪我をしているのですから!」

 そう言いながら、少女は俺の元まで小走りでやって来る。だが、お構いなしに、俺は銃を構える。

「・・・それ以上近づくな!」

 俺は最大限、警戒する。どこかもわからない場所、誰かもわからない人間ほど、警戒しないといけないものは無い。

 俺の静止で、その少女は足を止める。

「・・・そう警戒なさらないでください。(わたくし)はあなたの敵では有りません。現に、あなたを助けているではないですか」

「・・・俺を助けただと?何が目的だ?」

 とりあえず、目的を聞く。情報が目的ならこのまま逃げるし、俺という人間なら、話だけ聞くつもりだ。

「目的は有りません。私はあなたとお話がしたいだけです!信じてください!」

 ・・・目的が無い?自分で言うのもあれだが、仮にも、特殊部隊の人間だぞ?情報を吐かせるだの労働力だの要求してくるのもじゃないのか?

「・・・・・・その話が本当か、今証明することはできるか?」

「えぇもちろん。もし私があなたから情報を吐かせるために、まず拷問をするでしょう。ですが、それをするための道具も無ければ人員もいない。なぜならそれをする必要が無いからです。そして、本当に興味があるのは、あなたと、あなたが持っている物です」

 俺と、俺の銃?銃に関して、そんなに珍しいものでは無いはずだが。

「・・・とりあえず、俺の命は大丈夫ということで良いんだな?」

「はい。今後一切、あなたには危害を加えないことをお約束いたしましょう。この『グランフレッツ王国第一王女』の名に懸けて」

 ・・・今何て言った?何王国だと?その第一王女?俺は王族に銃を向けているのか??

「・・・今何王国と言った?」

「?グランフレッツ王国ですが・・・?ご存じないのですか?」

 ・・・ホントにどこだよその王国。地球にそんな王国存在していないはずだが?最近建国されたのか?でも、そんな情報聞いたことがない。

「・・・あぁ、知らいない。しかも、そのぐらんふれっと王国?第一王女だって?」

「グランフレッツ王国です。そうです。この国の王女です」

 ・・・聞き間違いではなかった。だとしたらここはどこだ?

「・・・それより、お体の方は大丈夫ですか?」

「んなわけあるか。体に風穴空いてんだぞ」

 俺は真顔でそう言う。その間、俺は必死に頭を回転させる。が、そのたびに頭痛がする。おそらく、貧血によるものだろう。急に動いたことによる体の傷口が開き、そこから血が出たのだろう。俺はそのまま意識を失うのだった・・・。

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