表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/81

合体魔法をぶっ放せ!



「ゴブリンキング......」



それは、その名の通りゴブリンの中で一番な強さを誇り、すべてのゴブリンを統一するゴブリンの長のことを言う。



「こんなところで出会すとは......まいったな」



父さんも思わぬ敵に出会したせいか少し焦りが見える。普段であれば問題なく倒せるらしいのだが、今回は俺とルナがいる。俺たちを庇いながら戦おうとしているのだろう。だから、焦ってるんだ。


でもな......。



「セレン?この魔物、前会った魔物に似てない?」



「ああ、俺もそう思った。少し形が違うが前のもこんな感じでデカかったな」



俺たちは以前会った魔物のことを思い出していた。



あれは一月ほど前、いつものようにルナと鍛錬に行っていたのだがいつも同じ場所じゃつまらないとルナが文句を言い始めたので、俺は止めた。あまり村から離れるのは危険だからだ。だが、いつものようにルナにたらしこまれた俺は少し行ったら帰ると言う条件で少し遠くの森に行くことにした。


その時にその森で運悪くゴブリンの住処に入ってしまい、そこで今回のゴブリンキング程でかいゴブリンに遭遇してしまったのだ。ただその時はなんとも呆気なく勝負はついた。身の危険を感じた俺が上級魔法の【凍て刺す零氷(ヒュミネージュ)】を放ち、一撃でゴブリンキングもどきを倒した。だから今俺とルナにはそれほど恐怖を感じない。慌てず冷静に対応できている。



「お前達、こいつにあったことがあるのか!?」



「似たようなのならあるよ。その時は俺が魔法で倒したけど......」



「いや、普通倒せないだろ......。ゴブリンキングはランクCの冒険者がパーティを組んでやっと勝てるような魔物なんだぞ」



「でも実際倒せたよね?」



「お前達は一体何をしてきたんだ......」



目の前に魔物がいると言うのに俺たちは呑気に会話していた。まあでも父さんの緊張も溶けたみたいだし結果オーライか。



「じゃあとりあえず倒すか。そうだルナ、前に試そうって話してた魔法あったろ?あれ試してみるか?」



「そうね!せっかく()()()()()がいるんだしね!」


以前からこの魔法を試してみたいと思っていたがこの魔法は少し威力が強い。なのでなるべく相手がいないときには使わないようにしていたのだ。だが今回こんなにいいチャンスが巡ってきた。

せっかくいい相手がいるんだ、試すにはいい機会だ。そう思った俺はゴブリンキングの前にルナと並行して立った。



「私が風魔法の【風牙流(エアーリ)】でセレンが氷魔法の【氷河原(ヒュラスト)】を放つでいいんだよね?」



「ああ、この2つの魔法を同時に放つことで風と氷の効果を両方相手に与えることができるんだ。たとえ一つの魔法が中級でも組み合わさると上級魔法に匹敵する力になるんだ」



「へー!どんなのになるか楽しみだね!」



「ああ、じゃあ、やるぞ!」



打ち合わせはバッチリだ。後はやるだけだ!俺たちは互いに目を合わせタイミングを測って、目の前に迫っているゴブリンキングに向かって合体魔法を放った。ルナが放った【風牙流(エアーリ)】が俺の【氷河原(ヒュラスト)】を巻き込みながらゴブリンキングに向かっていく。まるで猛吹雪が突如として現れたかのような物凄い威力だ。それに因んで俺たちはこの魔法をこう名付けた。



「【凍える風(エアーブリザード)】!!」



俺たちが名付けた【凍える風(エアーブリザード)】はあっという間にゴブリンキングを包み込み、次に現れたときには全身が氷漬けになったゴブリンキングが現れた。つまり倒したと言うことだ。



「すごいすごい!初めて実戦で試したけど、うまくいったね!それにすごく楽しかった!もっともっといろんな魔法試してみたーい!!」



「もう次のこと考えてるのかよ......。相変わらずの体力馬鹿だなお前は......。それでも今回の魔法は俺もすごく良かったと思ってる。ルナありがとうな」



「え?あ、ああうん。なんか珍しいね、セレンがお礼言うなんて」



「いや俺をなんだと思ってるんだ。俺はしっかりとお礼を言う時は言ってる。お前に言うのが珍しいのはお前がお礼を言われるようなことをしてこなかったからだ」



「そんなことないよー!私、セレンのためにいろんなとこに連れてってるでしょ?それってお礼言われることじゃない?」



「連れてってじゃなくて連れ回しての間違いだろ。そんなことで礼なんかいうわけないだろ?」




俺たちがそんな言い争いを続けていると傍観していた父さんが近づいてきた。



「全く、お前達ときたら、俺はもう驚きを取り越して笑えてきたぞ」



そう言って小さく笑った父さん。



「まあさっきの魔法については後で聞くとしてとりあえずゴブリンの耳と他の部位の剥ぎ取りをしておこう。特にゴブリンキングの耳は高く買い取ってもらえるんだ。忘れずに回収しておこう」



父さんの言われた通りに俺たちは手分けをしてゴブリンの耳やゴブリンキングの剥ぎ取りをした。そして全て終わった頃には日が傾きかけていたため、俺たちは暗くなる前に街に戻った。こうして俺たちの初クエストは無事に終わりを迎えた。

規格外な強さを誇るセレンとルナ。

この先2人はどんな道を歩むのか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ