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06:ペンダント



「どうかしたの?」


キョウカは何かに驚き言葉を止めたトキヤに心配そうな顔で聞く。

その表情はまだどこか照れくさいのか、目を合わせようとはしない。


「・・・この、ペンダント。見覚えある?」


トキヤはそう言って服の下に見えないように隠し持っていた中に琥珀色の液体の入った砂時計のようなようなペンダントを見せる。


「・・・おじいさまの、ペンダント」


「やはりあの爺さん・・・華族の一人か。父さんは何か知っているみたいだったけど・・・そうか、これを必要としていたのって・・・」


そう言ってなにかに気づいたトキヤはキョウカをまっすぐ見る。


「///・・・なによ、恥ずかしいじゃない」


「!・・・ごめん。でも、これだけは君の目を見て言いたい」


そう言ってトキヤはキョウカの肩に手を置く。

すると驚いたキョウカはトキヤの顔をまっすぐ見つめる。


「・・・おれは君が好きだ。君は覚えてないかもしれないけど、おれは君に一度会っている。今日おれが、あそこで草笛を吹いたのは偶然だ。だけど、それで君との約束が果たせたこと、大きな喜びを感じている」


「・・・約束」


「まあ、覚えていないよな・・・それでも!」


トキヤはそこで一度言葉を切り、大きく深呼吸をして宣言する。


「いいや、だから僕は、次は君にもっと笑顔になってほしい・・・いいや、笑顔が見たい。君が笑顔を失ったその原因を取り除き、君にこの世界にあふれた楽しさを知ってほしい。だから、帰ってきたときに・・・恋人でなくてもいい。友達になってくれませんか?」


トキヤがそういい、キョウカを改めてみる。


――――彼女の頬を一滴の涙が滑り落ちた。


それを見たトキヤは驚き、慌てて彼女の肩から手を放す。


「ご、ごめん。痛かっ「なんで!・・・なんで、私にそこまでしてくれるの?」」


そう言ったキョウカの右手は離れよとするトキヤの服をつかんでいた。

まるで二度と放さないというかのように・・・。


「なぜって・・・さっき、マスターに言われちゃったけど・・・君が好きだから。そしてその中でも今日のお昼見せてくれた、あの笑顔を思う一度見たいからだよ?」


トキヤは照れて恥ずかしくなり顔をそむける。

そして、彼女の様子をチラリと確認した。


「///・・・バカっ、少しだけど思い出しちゃったよ・・・///」


彼女も顔を真っ赤にして何か小さな声で何かを言った。


「はは、初々しいね。・・・しかも、トキヤ君。奥手すぎ・・・ぷぷッ」


「マスター…またくらいたいのか??」


そういうトキヤの周りにはいつの間にかまた精霊が集まっていた。


「おお・・・こわい、こわい」


マスターは両手を上げ、そんなことを言う。全然余裕のくせに。

すると、キョウカがトキヤの服を引き、ペンダントを手に取ってトキヤに問いかける


「ねえ、トキヤ…君。その、お爺様はここにきたの?」


「・・・ああ。自分せいでかかってしまった呪いならば、救いたい。ましてや、孫となれば私はこの命を差し出すことすら喜んで承諾すると言っていたよ」


「・・・そう」


彼女は笑顔でそう答えたが、どこかさびしそうな雰囲気を感じさせた。


「・・・爺さんはな、最後にお前の笑顔が見たかったといっていた。広い世界を見てほしいと言っていた・・・」


トキヤは身に着けていた砂時計のペンダントをはずし、彼女にかける。


「キョウカ、これは提案だ・・・君の、呪いが解けたら俺と共に、世界を回らないか?」


その言葉にキョウカの胸は大きく高鳴った。


「・・・私は―――」


「うんん、答えは今聞きたいわけじゃない。君の呪いをまずは直してから」


「・・・いいの?」


「うん、おれは君と世界を回りたいと思っているだけだから。・・・それに俺にはこの国は狭い過ぎる・・・」


そう言ったトキヤの表情はどこか寂しそうだった。


「ゴホン、お2人さん。そろそろその薬の話に移ろうか」


「ああ、そうだね。キョウカさん。その薬はまだ完成してない」


「そうなの?」


「最後にそこに飲む人の血とジパングダンジョン05〈日の丸〉第20フロアボス炎の魔物サラマンダーの心臓を新鮮なうちに入れないといけない」


「さ、サラマンダ―!?無理だよ、無理!危ないから!」


「はは・・・安心して。僕は強いから」


「それでも・・・」


「マスターもついて行ってもらうから」


「わかってますよ。・・・あの方にはかりがありますしね」


「うう、お嬢…さま?」


「オリガ!」


「ああ、オリガさん・・・おはようございます。少し友のお話少しいですか?」


オリガが起きたことで、僕は次の話を始めるのであった。




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