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玉依手稿  作者: Trakhtn
思想Ⅰ
13/58

神Ⅱ

二分心理論を疑う者もわが話を聞け ニューロン主義の人間どもが

世界、物質、精神を考慮しない球の上、人は唯物主義にまで堕ちたのだろうか?

全てが全てそうでないと信じたい。

昔、言語がなかった頃、人間を導いたものの存在を、意識が発達していない頃、

人間を導いたものの存在を、忘却しきって、自分が何でできているかさえわからなくなろうと言うのか?

世界は見えない紐に包まれている。

それは1時間、1日、1年、それは人間が作り上げた見えない魔物、見えない神。

絶対的な時間よりも、小刻みにされた時間を好む人間の圧力たるものよ。

人間の間で相互で共有できている時間は、意外とそこまでないということを、

人間は知ろうともしない、知らない。


全ての人々が求めてやまない叡智は、実はとても近しい所にあって、

ただそれを、見つけていない、だけなのだと。

何の努力もせず叡智を欲しがる人々のなんと多いことよ。

自分で選択したものでない情報をも我が知識というふりをして、

他人の組織、他人の皮で自らを着飾っているに過ぎない。触れれば取れる

いずれ拒絶されるだろうに、それでも尚、

自らでない知識を求めて走ったり立ち止まったりする者の多いことよ。

自ら選択し、自ら理解し、自ら噛み砕いた加工された知識でなければ、

それはただの劣化コピーであり、内容は頭に入っていないと思われる。

わたしは、わかったふりをする人間に悲しみを覚える。


祈りと呪術は表裏一体。

信じる心こそ物狂おしけれを。

全てを形作るは信じる心であり、また、信じれば救われ、同時に貶められる。

世界は信じなければ見えない。人間は信じなければ見えない。

全ては認識を、存在を信じなければ見えないし、

命あるものたちは、その神経を信じなければ見ることができない。

ただ愚蒙に信じるだけでは前に進めない愚者だ。

信じたい時に信じ、信じることを厭う時は信じなくて良い。

それが前に進むことのできる愚者足りうるものよ。

信じることは良いとされるが、ただ目に見えるものだけに縋るのは意見せざるを得ないし、

目に見えるものをも疑い、閉じこもるも、進めない愚者だ。

幼子が母親の養育なしでは生きられないように、

文明という後押しのない状態の人間も、意識を補う別の存在が無ければ生きられなかったであろう。

人間は目に見えるものだけを信じすぎる。その見えているものさえ真実かどうか確かめもせずに。

そこにある情報の箱は、虚像だとしたらどうわたしに反論する?

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