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プロローグ~召喚

 暗闇の中、ぼうっと金色の光が灯った。部屋の中央、床に描かれた魔法陣。その真ん中に揺らめく炎。

白い手が炎に触れる。熱くない炎が、手の周りを覆うように輝く。


「……見つかった、か」

 黒いフード付きのマントを着た人影が、右手に移った炎の中、を見た。そこに映っていたのは……。


 にやり、と空気が笑った。

「間違いない……彼女、だ……」

 この少女さえ呼べば、自由になれる。もう、『魔王』に嫁がなくてもよい。


 両手を広げる。炎の勢いが増す。金色の龍が暗闇を破るように、炎が空間を溶かしていく。


「我が分身……異世界の少女よ……」


 意識を集中させる。薄紙を一枚一枚剥がすように、世界の壁を破っていく。向こうの世界の気配が漏れ始める。


「さあ……来い。我が元へ」


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