表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/141

主な人物紹介(随時更新あり)

アレスハイム王国

 王立騎士養成学校

  一年


 ジャン・スティール 男 ヒト

 使用武器:刀剣類

 主な魔術:肉体強化パワー・ポイント(魔方陣)

      魔力放出アウト・ルック(同上)

      禁断フォービドゥン果実・フルーツ(同上)

      変則転移シフト・チェンジ(詠唱)

 魔法:なし

 特徴:東洋系の深い黒髪は本来短髪でまとめられているが、散髪の時間がないために現在では適当に伸ばしたままになってしまっている。鋭い目付きは笑顔によって柔和なものになるが、一重の涼しげな目元には冷たさが伺える。

 通った鼻筋に、薄い唇は色男然としているが、長年鍛えられた肉体からの雰囲気が見事にそれらの要素をかき消し、長身とも言い切れぬ中途半端な背丈がその容姿を一般層に引き下げる。

 性格は基本的には温和で事なかれ主義であるが、沸点を超えると死すら我物とする幽鬼が如き戦いを見せる。


 サニー・ベルガモット 女 妖精エルフ

 使用武器:弓

 主な魔術:索敵魔術スコーティング(魔術紋様)

 魔法:治癒系

 特徴:色素の薄い明るめの茶髪は肩の長さで切り揃えられるが、もみあげは肩口を越して脇にまで伸びる。二重まぶたは大きめの瞳を強調し、顔立ちにさらなる幼さを加速させる。華奢で外観年齢は義務教育レベル。基本的に容姿が良く頭の回転も早いが、誰かと共に行動するとそれらに依存し指示待ちになることが多い。単独行動では瞬間的な判断が正しいと信じ、またそれ故に戦況を持ちこたえる、あるいは逆転させることが多い。

 性格は基本的にジャンの影響によって同様だが、その容姿に反して怖いもの知らず。遠くからの射撃を好む。


 トロス 男 不明

 使用武器:短剣

 主な魔術:炎、風を主とする。(魔術紋様)

 魔法:地牢獄ヘル・プリズン

 特徴:生え際が黒くなりつつある金髪を持つ。年齢の割に大人っぽい(老け)顔をし、無精髭は毎晩剃っている。顔立ちは一般的で、やや華奢なのがコンプレックスとなっている。ジャンに憧れてトレーニングを開始して努力は実り始め、戦闘訓練での成績は上がり始めた。

 テポンを姉に持つので”誰かに頼る”といった考えが根底にあるが、徐々に自立し始め、それが戦闘センスに大きく影響を与えている。


 レイミィ 女 ラミア

 使用武器:拳

 主な魔術:補助魔術となるものを主とする。(魔術紋様)

 魔法:魔眼

 特徴:深い青色の長い髪を持ち、それを薄めたような蒼眼は魔法使用時には黒に近い紺色に変化する。身体は細身で、腰の辺りからは全長五メートルになる蛇の尾を持つ。蛇族ゆえに腕力はヒトの数倍に至り、さらに蛇の肉体は意のままに操ることができ、また絞めつける力は瞬間的に最大で二トンを超える。

 大らかで、悪く言えば雑だが多くを容認する寛大な器や、誰とでも分け隔てなく接する話しやすさ、また座学での成績から人望は厚く友人が多い。だが主な友好関係は、サニー、アオイ、クロコの三名である。


 アオイ 女 植物族

 使用武器:植物

 主な魔術:魔力放出アウト・ルック(魔方陣)

 魔法:自然干渉アンナチュラル

 特徴:茶系の髪は肩より高く短めに整えられていて、右側頭部には紅いハイビスカスが咲く。体調や感情によって花の色や状態が変化する。目尻が下がり顔立ちは優しく穏やか。言動は丁寧で、スタイルは特に秀でたものはないが、制服でも私服でも、常に葉で構成されたスカートを身につける。

 当たり障りのない雰囲気に溶けこむことを得意としているが、彼女が創りだす穏やかな雰囲気を好んで好意的に接してくる人間が多い。またそれによって、人望とは別に同性異性問わず好かれている。


 クロコ 女 蜥蜴人リザード

 使用武器:爪

 主な魔術:肉体強化パワー・ポイント(魔術紋様)

 魔法:瞬間加速

 特徴:赤みの掛かった明るい茶髪は雑に短く切りそろえられていて、また右半身は緑の鱗によって覆われている。右腕は左腕とは対照的に図太くなり、また物々しい鉤爪をそこに備える。戦闘を得意とする種族故に戦闘能力は高く、単純な身体能力では学校で上位に喰い込むほどである。

 そっけなくぶっきらぼうな印象が殆どで、あまり誰かと交流することはないが、関われば関わったなりに相手をいたわり大切にする、情に厚い一面もある。また、サニーを”血縁関係でないのに妹”と扱っているジャンに不安を抱き、やや嫌悪の念を抱いているが、戦闘面から見直し、ある種の信頼を寄せている。


 リサ(クリィム) 女 蠍族

 使用武器:爪、尾、毒

 主な魔術:風(魔術紋様)

      幻惑(同上)

 魔法:隠密ステルス

 特徴:血のように紅い髪は長く腰まで伸び、その毛先から上辺りをリボンで纏める。同色の瞳は宝玉を思わせる秀麗さで、だが目尻は釣り上がり、一見鋭い印象を与える。美人の部類に入る外見だが、人見知りでしどろもどろな対応や、視線を合わせないことから周囲からある程度の距離を置かれている。

 幼少期から集団生活を離れて師と仰ぐ者との生活ゆえの影響であり、学校に編入してからはジャンを通してクラスにも溶けこんできている。またその経験が純粋に戦闘に慣れさせ、芽生えている野生の本能が戦場で”生き抜く”という執着を生み出し、瞬間的に己の限界を凌駕する力を発揮する。

 その為、戦闘能力は高く、騎士に十分通ずる力を持っている。

 また、その師が有名な傭兵であり、そこから”元はぐれ”である事が割れぬようにエクレルのはからいで偽名を使用している。


 ラック・アン 男 ヒト

 使用武器:剣、短槍、手斧

 主な魔術:氷雪、土属性を主とする。(詠唱)

 魔法:硬質化ダイアモンド

 特徴:短く揃う黒髪を持ち、またその瞳も黒くどこか東洋人らしい出で立ちだが、純然たるエルフェーヌの生まれで育ちである。元はその才能を買われてエルフェーヌで騎士を務めていたが、ある事件を気に右腕を喪失うしない、精神療養や左腕の生活に慣れるためにアレスハイムの養成学校に編入。

 幼い出立ちは確かに十八歳未満だが、特例として認められている。またその風貌から一部の女生徒から”かわいい”と評判で、人当たりの良さから友人も多い。

 騎士を務めていた事だけあって実力は高く評価されていて、左腕のみとなっても学校では常に上位に名を残している。


 ルーク・アルファ 男 ヒト

 使用武器:長槍(二槍)

 主な魔術:爆破(魔術紋様)

      魔力放出アウト・ルック(同上)

      干渉魔術(同上)

 魔法:反発リベリオン

 特徴:黒にも見える濃い緑色の短髪はつんつんと尖り、自己主張を見せる。ジャンよりやや身長が高く、常に周囲を敵視するように鋭い目付きは悪いが、基本的には競争心は高いものの明るく元気なムードメーカーである。細身でありながらもがっしりとついた筋肉は己より遥かに長い二対の槍を簡単に振り回すことができ、槍術に長けている。また魔法を使用する機会は素手での白兵戦以外にはないが、周囲からの評価は武器を使用しないほうが強い、というのが殆どである。

 戦闘能力は、ヤギュウ侵攻の際に訓練部隊に編入されるレベルであり、ジャンに負けずとも劣らぬ実力を孕んでいる。


 

 二年


 レイ・グリーム 男 ヒト

 使用武器:長槍

 主な魔術:空間グレイト障壁ウォール(魔術紋様)

      魔力糸ワイヤー(同上)

 魔法:予防対策プリコーション

 特徴:生まれつきの白髪は乙女よろしく長く伸びて首筋あたりから一つにまとめられるが、ケアもしていない為に一つの束にならずに爆ぜたように広がる。常に笑顔だが温和というわけではなく、悪巧みでもしているようなソレであり、横暴さから知り合いは多いが友人は少ない。長身で筋肉質、顔も良く座学も戦闘訓練も優秀と来ているが、そういった人間関係の薄さは常に高みを求める為に強者を求める姿勢にある。

 自分の障害になるとなれば力づくで排除し、あるいは頭を使って排除する。信ずるのは己と武器であり、認めるのは相棒であり好敵手ライバルたりえるクランのみ。


 クラン・ハセ 男 ヒト

 使用武器:太刀

 主な魔術:魔力放出アウト・ルック(魔術紋様)

      その他多くの魔術を状況に合わせて使用する(詠唱)

 魔法:魔眼

 特徴:ある時をきっかけにして脱色し、染めた紅い髪は好き放題に伸びてボサボサ。倭国とアレスハイムの混血ハーフであるが、東洋の血が強く現れている。輪郭がやや丸く、東洋故の幼さというものを残す顔立ちだが、しなやかに伸びる肢体がそれを拒絶し歳相応な外見を持つ。

 基本的に人当たりは良い方だが、深く踏み込む会話を拒み、そしてその殆どには無関心。目付きの悪さがコンプレックスで常にやや目を見開いた形である。面倒くさがりで座学や戦闘訓練での成績は悪いが、彼を知る者の多くはその実力を認めており、不思議と人望は厚い。

 出来る限りの面倒事は回避するが、唯一受けて立つのは己の”腕”を確かめるための挑戦。その為、一月に一度はレイと、校庭で戦うハメとなっている。

 また魔眼使用時には黒い瞳は赤く変質する。


 テポン 女 不明

 使用武器:なし

 主な魔術:雷属性(魔術紋様)

 魔法:無常の果実

 特徴:闇に溶け込む黒い髪は肩よりやや下の位置で切り揃えられている。また瞳は真紅で、吸血鬼然としているがそういった能力はなく、平凡。サニーよりは幼いという外見はないが、それでも歳相応に見られた経験はなく、その身長の低さがコンプレックスになっている。

 明るく人当たりが良く、友人は多い。だが一度感情的になれば感情のままに突き走ることもあり、戦闘面でもそれが反映されている。対人戦闘は、背後に回りこんで急所を打ち込みひるんだ所で、武器を奪う事を主として居る。が、感情に流されれば魔術を主とした戦闘を行い、中でも得意とするのが雷。雷を鎌に形を変えて武器とすることもある。

 また、珍しい”魔法無力化”の魔法を持つ。



 王立騎士団

 騎士団は全てで第十騎士団まで存在し、

 精鋭部隊を第一

 偵察部隊を第二

 戦争や異種族殲滅戦で主に前線に出るのが第三~五

 魔術や魔法を主戦力とする部隊を第六

 衛生部隊を第七

 国防部隊を第八~十

 と指定している。

 また第七騎士団の育成は基本的には養成学校で行われているが、より専門的な技術を身につける場合には修道院を推薦、あるいは修道院から人材を推薦する場合がある。


 ユーリア 女 人馬ケンタウロス

 所属部隊:なし(補充要員) 元第一騎士団、特攻隊長トップアタッカー

 使用武器:槍

 主な魔術:炎、雷属性(魔術紋様)

 魔法:雷撃疾走ストライク

 特徴:色素の薄い金髪は、それ故に光を良く通してきらめく。頭の高い位置でくくられて一束になるのは、その馬の尾と良くにて居て、彼女の特徴とも言える。凛と引き締まる目元に、形の良い鼻、口はそれ故に美形であり、また誠実な性格や国で最高峰たる実力から周囲はおろか、名も顔も知らぬ国民からの信頼も厚い。

 口調は堅いが雰囲気は穏やかであり、また根が真面目であるために誰が居ても居なくても常に誠実に生きるが、意識すればそこから逸れることも出来る。

 また彼女が雷撃と信じてやまぬ魔法は、実のところ光の粒子であり、雷撃ではない。それを身に纏って一体化し、疾駆すれば空気摩擦で過剰な静電気をまとい、それを魔力で圧縮し電撃として放出することを無意識に行う為に、彼女はそれを雷撃と認識していた。


 アエロ 女 鳥人ハルピュイア

 所属部隊:第三騎士団 副団長

 使用武器:なし

 主な魔術:数多サウザンド疾風・ウェイブ(魔術紋様)

 魔法:暴風流々《ストーム・イーチ》

 特徴:明るい緑色の髪は短くまとめられていて、同色の瞳は光を反射しやすくキラキラと煌めく。腰から羽毛を生やして鳥の腿を持ち、また黒い鳥の足は鋭い爪を生やす。両腕は肘先から手羽先となって髪と同色の羽毛を生やす。

 それ故に日常生活は不便に思われがちだが、器用に手羽先で掴んで物事をこなしたり、あるいは魔法で風を操って操作することも出来る。

 明るく、小生意気な性格を持つが、あどけない笑顔や悪気のない発言から部隊に限らず多くから好かれている。自分では賢いつもりで少し上から目線の言葉遣いになるが、その実勉強が苦手という典型的な頭の弱いタイプであり、特にモノを覚えるという事が一番苦手で、それ故に鳥だから鳥頭、とバカにされる事が多い。

 それでも白兵戦の実力は高く、先陣切っての力比べというよりは相手を翻弄する立ち回りでいなし、倒すというものが主要な戦い方を得意としている。


 クレア・ルーモ 女 ヒト

 所属部隊:第三騎士団

 使用武器:剣

 主な魔術:土、風属性(魔術紋様)

 魔法:吸収

 特徴:長い金髪はそのまま下ろされて、琥珀色の瞳は大きく、少女の名残を見せる。華奢な肢体は少女然としているが、騎士然とする誠実かつ生真面目な態度が、その雰囲気を払拭する。

 基本的には生真面目で公私で言えば公の態度で多くの人と接し、堅いイメージを根付かせる。

 戦闘能力は平均よりやや上というものだが、自分に自信を持てず、自己鍛錬を日課にしている。


 エクレル 女 人牛ミノタウロス

 所属部隊:第一騎士団 副団長

 使用武器:斧、槌、大剣

 主な魔術:自己治癒(魔術紋様)

 魔法:絶対領域

 特徴:黒を明るく、紺をさらに明るくしたような色の髪は適当に流されて背中まで伸び、側頭部には二本で一対となるうねる角、規格外の豊乳、そして腿から黒の毛皮に包まれる蹄を持つ足が特徴的なミノタウロスであり、怪力持ち。主な武器を大戦斧を使用するが、殲滅戦では身の丈を遥かに超える長大な大剣を振るうことがある。

 性格は穏やかで、下がった目尻から”お姉さん”という雰囲気をもたらし、また世話好きで面倒見が良く、またその引き締まるところは引き締まり、出るとこは出る肉付きの良いスタイルから多くの男性陣を魅了している。が、怪力から下手に手を出せず、いわゆる隠れファンというものが多い。

 

 ミキ 女 ドワーフ族

 所属部隊:第二騎士団 団長

 使用武器:大剣

 主な魔術:武器や装飾品経由の多数の魔術(魔術紋様)

 魔法:全方位知覚

 特徴:やや暗めの金髪を頭の左右でくくり、瞳はそれぞれ琥珀と蒼からなる。種族が持つ避けられない小柄さを持ち、背丈は少女そのもの。また顔つきも幼く、サニーよりも子供らしい。が、ドワーフが持つ特殊技能によって造られた装飾品や武器を個人で作成することができ、そこから腕力などを強化したり、肉体に紋様を刻まずに魔術を使用する。

 が、任務が基本的には隠密厳守でるために戦闘は極力避けるので実力を知る者は少ないが、彼女個人でも精鋭部隊に編入できるレベルの力を持つ。

 真面目で努力家という面を部下から評価され、信頼も厚い。しかしユーモアもある程度はあるために部隊は常にリラックスし、公私をはっきりとするために、団長たりえる器だと認められている。


 シイナ 女 オーガ

 所属部隊:第一騎士団 特攻隊長トップアタッカー

 使用武器:規格外の特大武器多数

 主な魔術:なし

 魔法:自在重力マインド・グラビティ

 特徴:赤鬼たる真っ赤な肌を持ち、瞳は黒。側頭部にひねりの無いまっすぐの角を二本生やし、鋭い牙を持つ。起伏の多い肢体は艶やかで、基本的な出立ちも露出度が高い。が、硬派な性格ややる気の無い適当な受け答えから男性陣が手を出せず、浮いた話に縁がない。

 種族の特徴として高い身体能力を持ち、戦闘能力や瞬間的な判断能力は極めて高く正確。正に一騎当千の実力を持つが、ユーリアには一歩及ばず。後輩的な関係であるために彼女を尊敬する一面もあるし、基本的には分け隔てなく誰とも接し、豪快な性格。

 己より大きな武器を好み、鉱山都市やコロンの街に特注品を頼むことが多く、また戦場には所持している半数以上の武器を持っていくことが殆どである。



 十万に及ぶ人口の中で、その十分の一を占めるのが警ら兵(いわゆる憲兵)である。

 主な役割は歩哨として街を警備する事、犯罪者を逮捕する事、そして重要施設や門の当番などであるが、緊急時には兵站や戦闘員として騎士団に率いられて前線に赴く。警察と軍の役割を兼ねている、という事になる。

 養成学校の入試で落第したものや、学校を諦め退学した者、卒業出来なかった者や、また己を鍛えるため、働き口がないためなど様々な理由で就く事が多い職業。基本的に魔法を持つものは少ない。

 騎士団同様に部隊編成はされているが、管理はされておらず、部隊長らが編成の見直しを軍務大臣に申請しているが、その兆しはない。


 エミリオ 男 ヒト

 所属部隊:なし 警ら兵を統率する大隊長

 使用武器:剣

 主な魔術:なし

 魔法:なし

 特徴:頭部が薄くなってきた事をきっかけにしてきれいに剃り上げた頭とは対照的に、口ひげはたくましく伸び続けている。巨漢とは行かずともゴツい外見を持つ中年男性であるが、常に着こむ鎧の下には筋肉の鎧が構成されており、”下手な騎士でも殺せない男”という異名が知れ渡っている一方で、そういった噂すら聞き逃さない為に”地獄耳”のあだ名を持つ。そして後者がより一般的。

 戦闘能力は極めて高いとされていて、部隊に所属せず指示のみを出すデスクワーカーだが、状況により複数の部隊を纏めて部隊長として戦場に駆ることがある。

 実力は第一騎士団に匹敵するとされているが、事実は闇の中である。



 傭兵組合”ブラックオイル”



 ディライラ・ホーク 男 ヒト

 所属部隊:教導隊 隊長

 使用武器:剣 双剣ではなく、普通の剣を二本

 主な魔術:不明

 魔法:無限射程シューター・オブ長槍ボーイズ大長槍ラハティバレット

 特徴:黒い髪は短く、だが坊主というほどではない。前髪はまゆにかかる程度で、後ろ髪は襟にかかるほど。左目に眼帯をしているが、他は五体満足。世界的に手を広げている傭兵組合ブラックオイルの教導隊メンバーであり、現在はその隊長を勤めている。

 剣、あるいは徒手空拳での戦闘力は個人として達することが出来る限界レベルまで精錬されているが、好きであり得意であり、自他ともに認める本来の実力は銃火器を持つことで発揮される。狙撃銃を使用するが、隠れて伏せてなどということが嫌いであるために、その身軽さや豊富な経験を使用した突撃スナイパーとして活躍することがある。


 スミス・アーティザン 男 ヒト

 所属部隊:教導隊 副隊長

 使用武器:なし

 主な魔術:不明

 魔法:不明

 特徴:非戦闘員であり、主な交渉ややり取りを行う部隊の、縁の下の力持ち的存在。丸メガネを愛用し、黒髪は長く肩まで伸びる。

 穏やかな性格で、部隊の一人ひとりを気遣うような男。


 クラリス 女 竜人族

 所属部隊:教導隊

 使用武器:なし

 主な魔術:なし

 魔法:不明

 特徴:水色の長い髪をサイドテールでまとめて、右腕を甲から肘までを分厚い鱗で覆っている。白金の板金鎧を身に付け、佩楯はいだてをスカートに、下半身は太ももの口を広くする脚甲を装備。

 伝説ともなる存在の竜の末裔である竜人は、それ故に個人で一騎当千の実力を持つとされていて、クラリス自身もその噂に違わぬ強靭な力を持つ。

 かつてはそれが原因で作戦部隊を離れていたが、ヤギュウ帝国でホークと再開し、その際の交渉で仕事を請け負う代わりに教導隊に編入することを約束させる。

 快活な性格で、理屈屋に見えるが感情に従順で、頭はゆるい。実力は、純粋な力比べならホークを上回るが、頭の出来が残念であるため一度も勝てたことがない。


 テポン家

 

 タマ 女 獣人族 (ネコ)

 使用武器:爪

 主な魔術:なし

 魔法:狩猟者ハンター

 特徴:ネコ時は一般的な三毛猫として過ごし、また食べ物の消化や燃費の問題から好んでその姿になっていて、必要であったり、求められない限りそこから姿を変えることはない。

 人型時は肘、スネから先をネコの四肢に変え、肉球の大きさも規格外のソレになる。また髪は濃密な金色に染まり、琥珀の瞳を持つ。身体能力はネコの延長線上であり、極めて高いが、怠惰と興味あるものにしか反応しない性格から、それが発揮されることはない。

 自分を理解し、受け入れる者を好む傾向にあり、それ故にジャンには一度恋心を抱くが、徹底したペット扱いに今では友人、あるいはペットとして信頼を抱いている。

 また同じ視点にたって行動するノロとの交友関係が深い。


 オクト 女 タコ族

 使用武器:触手

 主な魔術:水属性(魔術紋様、詠唱)

 魔法:監中水泳スイミング

 特徴:頭にタコの触手を太い房として四本備え、また身体は透き通るような美白。四肢には細やかな吸盤を付ける形で、テポン家でお手伝いとして働く。が、家族同然で接しているために下手な隔てが無く、その為に仕事そっちのけで趣味である読書に夢中になることもある。

 キャミソールに短パンという簡単な格好だが、ヘッドドレスだけは身につけている。

 種族の特性として擬態を得意とするが、使い道はなく、長年の間その存在すら忘れている。

 好きな本のジャンルは恋愛ものから、恋愛からなるサスペンス。

 戦闘能力は皆無と言っていいほど、低い。


 スクィド 女 イカ族

 使用武器:触手

 主な魔術:水属性(魔術紋様)

 魔法:君死氷片アイスノン

 特徴:頭に十本の触手を持ち、額から鼻筋にかけて稲妻のような魔術紋様を持つ。大きな瞳がひとつだけ存在し、眼力が強い。下半身は皮膚と癒着し人魚のようになるが、それは自在に二つに分かち足とする事もできる。

 真面目で懇切丁寧な対応に定評があり、掃除や庭の手入れなど隅々まで丁寧な仕事をやってのける。料理は苦手というわけではなく、あまり経験がないためにする機会が無いが、料理をした場合は全てに栄養満点のイカ墨をかけるために焦げと見間違えられることが多い。

 戦闘能力はオクト同様に無い。


 パスカル 男 不明

 使用武器:なし

 主な魔術:不明

 魔法:不明

 特徴:黒い短髪は、坊主を少し伸ばした程度の長さ。二十代前半という外見を持ち、テポン家では基本的に力仕事を任せられているが、殆ど家にはとどまらない。

 テポンの命によって”溝の向こう側”と行き来をするが、その事実を知るものは居らず、また他言することはない。



 その他


 ノロ 女 不明

 使用武器:触手

 主な魔術:多数の魔術を状況に応じて利用する(詠唱、魔方陣)

 魔法:なし

 特徴:学校の地下にある広大な空間に閉じ込められた謎の生命体。本体は生肉として空間に広がり、その中心には心臓のような形をもつ。学校の七不思議の一つとして数えられる”呪い”と呼ばれ始めた存在。知能は高く、瞬時に現代の言語を理解し我が物とする。

 図書館並に魔術を持っていると自称し、また触手の一部をヒトの形に変える事ができる。が、触手から離れた時点での寿命は二時間であり、寿命が終わりに近づくにつれて腐食していく。またその外観は、少女然とし、長い銀髪、深い闇が如き瞳に、紅いワンピースを纏う格好をしている。

 ジャンの肉体に身体の一部を埋め込み、『禁断の果実』を強制的に刻み込んだ張本人。


 ラァビ 女 獣人族 (ウサギ)

 使用武器:外套に付属される爪

 主な魔術:爆破(魔術紋様)

 魔法:疾駆発火イグジット・イグニッション

 特徴:茶髪は肩よりやや長い程度。頭に長い耳を持ち、また常に羽織る外套は肘辺りから流線型に太くなり、その先に収納可能な三本の鉤爪を備える。下半身はウサギのそれであり、常につま先立ちのような状態になる。酒を好んで飲み、常に何かしらを飲用している。酒には強く、蒸留酒を薄めずに瓶のまま直に口にするほど。

 開けた性格で、大らか。大雑把で、酒飲みという事から軽い女と見られがちだが、貞操観念は強く、また己と同等か、ソレ以上の実力の持ち主以外とは交際しないと決めている。

 戦闘能力は高く、その為、アレスハイムからの傭兵という形で幅広い範囲で仕事をこなしている。


 ボーア 女 獣人族 (イノシシ)

 使用武器:なし

 主な魔術:灼熱ブロークンブレイズ(魔術紋様)

 魔法:熱暴走ヒート

 特徴:胸元から足先にかけて伸びる網目のシャツに、毛皮のベスト、革のショートパンツに太ももまでの革製のブーツを身につけるという目立った格好を基本とし、また黒髪は艶やかで長く、白目のない目は深淵のように黒。

 元は騎士団に所属しており、ある理由から国を追放されて”はぐれ”となる。

 常に孤独感を抱えていたが、ジャンと出会い、徐々に解消されていく。やや口が悪い面もあるが、基本的には思いやりがある暖かな気持ちをもっている。

 戦闘能力は、騎士団に居ただけあって高く、着の身着のままでの戦闘でも異種族を殲滅出来るほど。


 ウィルソン・ウェイバー 男 ヒト

 所属:魔術師組合、商業組合

 使用武器:剣

 主な魔術:幅広く使う為に特に決まって出す、という固定化した魔術はない

 魔法:不明

 特徴:小汚い旅人然とした外套を着こみ、ボサボサの黒髪に、やや緑がかった瞳をもつ。

 武器商人として組合ギルドから支給される人型武器倉庫マクロと呼ばれる、擬似脳と言う実際の脳と相違ないそれを埋めこまれた意識ある、ヒトと見分けがつかぬ外見のタスクという名の相棒と共に商売をしながら旅をしている。

 また旅の目的に私的なものを含み、それは”そらから落ちてきた鉱物を使用して造られた”と言われる十本の武器の収集。神話時代の武器、あるいは伝説の武器と呼ばれるそれらを集めることが彼の人生目標である。既に二本を所有している。実際には、『異世界』からの”異物”であるのだが、こちらの世界ではそう伝わっていた。

 ジャンとの出会いをきっかけに、彼に目をかけるようになり、白い鉱物を利用した通信からジャンにアドバイスをしたり、手助けをしたりするようになる。


 マリー・ベルクール 女 ヒト

 所属:魔術師組合

 使用武器:なし

 主な魔術:状況に応じて変化する

 魔法:不明

 特徴:長い金髪は基本的にもみあげを編みこみ、後ろを大きな一つの房とするように三つ編みにする。ゴスロリ調からパンツルックまで色々と服装を気にする普通の女の子だが、その魔術師としての適性は大きく、既にその時点で大魔術師(大魔導師)としての実力を備えているとも言われている。

 大陸間での転移魔術を成功させるのは、魔術師組合創設者の孫ということだけが理由ではなく、血のにじむような努力の賜物である。

 また生まれつき両脚を失っており、人工皮膚により本物と遜色のない義足を使用している。


 ハンス・ベランジェ 男 獣人 (オオカミ)

 所属:警備組合

 使用武器:なし

 主な魔術:なし

 魔法:咆哮迫撃ハウル・モーター

 特徴:背広に蝶ネクタイをする格好に、短い黒髪をオールバックにする頭。顔は老けていて、きりっとする目元や整った鼻、口を持っているものの三十代後半に見られがちであるものの、実年齢は二八。

 警備組合という、その名の通り警備や警護を主な仕事とする組合に所属しており、二年ほど前からマリー・ベルクールの護衛として、あるいは付き人として派遣されている。仕事の終点は未定で、マリーのわがままや突拍子も無い行動からいい加減うんざりしているが、その無邪気な姿や屈託の無い笑顔、特に毎月渡される申し分ない報酬から、その仕事を気に入り始めている。

 警備組合に入る前は軍に所属していたために戦闘能力は極めて高く、それは一国の騎士を瞬殺し、ディライラ・ホークに認められるレベルである。



 エルフェーヌ公国


 ドラゴ 男 ヒト

 所属:騎士団

 使用武器:剣

 主な魔術:不明

 魔法:不明

 特徴:ラック・アンの師たる男。基本的に黒い外套を頭まで羽織る。が、その下は黒髪の甘いマスクをもった色男であり、ノリのよい適当な性格ゆえに親しみやすい。

 アレスハイムと共闘の異種族殲滅作戦時には活躍することが出来なかったが、アレスハイムでも十分通用できる実力の持ち主。



 ヤギュウ帝国


 ロメオ・ヤギュウ 男 ヒト

 所属:皇帝

 使用武器:剣

 主な魔術:不明

 魔法:不明

 特徴:透き通るような見事な金髪は適当に整えられていて、額の位置で両側へと分けられる。顔形は整っていて容姿端麗。王たる威厳と共にまだ若い、貴族の気品さを見せる。年齢は三八。

 腰に携える騎士剣は軍で一律で揃えた量産品とは異なり、ウィルソン・ウェイバーが探し求める『異世界』からの十本の剣の一振りであり、それが単体で持つ魔術的効果は、一言で言えば『壊滅』。異世界にしか存在しない鉱物と技術を使用した武器であるから、単純に剣として使えば何の抵抗もなく骨さえも断ち、魔術仕様の武器を扱うように振るえば『戦略級魔術』同様の効果が得られるが――実際にはなにが怒るか、ロメオ自身はしらない。

 気高い性格でプライドは人一倍高いが、幼少期からの親交ゆえにレヒト・アレスには頭が上がらず、また自分が気に入ったものには砕けた様子で、あからさまな『特別扱い』をする。


 ラウド・ヴァンピール 男 吸血鬼

 所属:第一騎士団 団長

 使用武器:オートマチックリボルバー 13mm弾使用

 主な魔術:指を鳴らして『記憶している』魔方陣を即座に展開させる。固定された使用魔術はなし

 魔法:不明

 特徴:燕尾服にシルクハットを常に身に付け、日差しよけに黒く分厚いカーテンのような外套を羽織る。顔は中年男性のように小じわが目立つものであり、鼻の下のちょびひげがあらゆる人に胡散臭い印象を与える。

 だが吸血鬼であるがゆえに物理攻撃の一切は効かず、また魔術師としては限りなく高い能力を持ち、己の能力をよく知り、それを十分発揮できている。が、近接戦闘が苦手であるために、魔術仕様の武器を持つ拳闘士や剣士が相手である場合、敗北する可能性は極めて高い。

 誰に対してでも敬語だが、人に対して残虐的な実験を行い、また気に入った者の首に防腐効果を施して飾る趣味がある、そういった残酷な一面がある。性格は温和だが、一方的に嬲られると思考が停止し、覚醒トランス状態になる。

 

 クリード 男 ヒト

 所属:先遣隊

 使用武器:剣

 主な魔術:不明

 魔法:付加属性アトリビュート

 特徴:薄い黒髪、琥珀の瞳の男。中肉中背で、外見の特徴はあまりない。が、猛禽のような鋭い目付きや全身から吹き出る雰囲気が、近づきがたい印象を与える。

 戦闘能力は高く、またそれを誇示するかのように強者との戦いを求めている。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ