魔導の照らす大地

――魔導が支配する大地。

　魔力に命令を下してあらゆる現象を発生させる。それが魔導。
　魔獣は、膨大な魔力を暴力的に振りかざし、矮小な人族を肉塊へと変えてしまう。
　彼らに対抗する術は、知識と経験、そして意思を引き継ぐこと。

　現状、到底魔獣を制することができない人族は、あえて土地を魔獣に譲って襲撃を回避しながら少しずつ文明を発展させている。

　そんな時代のとある孤児院で少年期を過ごした二人の少年はお互いを認め合い、共に生きていくことに。

　片方は、知識で魔導を制して巧妙な策で魔獣を陥れ、もう片方は才能に溢れており、足りないのはそれを制する知識と精神。
　月日は流れ１６歳になった頃、彼らは孤児院を出てハンターとして生計を立てることなる。

　生きるという事は、笑い、苦しみながら、誰からか与えられた瞬間を死ぬまで有効に使う事。
　死ぬのが当たり前のような世界で、果たして意思を繋げられるだろうか……。

　彼らが営む沢山の日常、想い、そして魔導が意思を後世に運んでいく――――