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NICO & VAN ~最愛の主様を得たモフモフのほのぼの日常譚~  作者: 美音 コトハ
第二章 新生活の始まり
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0085.配達する順番

「それでは、これが今日のリストと書類になります。今日は自分で配達する順番を決めてみましょう。まずは五件だけ順番を決めて私に見せて下さい」


「「はい」」

 

 えーと、最重要の赤が二枚、重要の黄が三枚、特急の二重丸が付いた五枚はほぼ色付きと被っているからいいとして、急ぎの丸が十枚もある。でも、ほとんど同じ国だな。あとは急ぎじゃないみたいだ。


 順番は――赤で二重丸を一番目、黄の二重丸が三枚あるでしょ。おっ、これは一番目の国で一緒に渡せる。じゃあ、これが二番目。残りの黄を三、四番目にしてと。五番目が問題だ。赤と特急のどちらにするべきか。よし、赤を五番目にしてみよう。


「出来ました。確認をお願い致します」

「はい。――これで問題ありませんよ。二人共、合格です」

「えっ、ヴァンちゃんはもう終わっていたんですか⁉」

「はい。あっという間に決めて見せて下さいました」

 

 既に付箋を貼ったり、書類の順番を変えているヴァンちゃんに声を掛ける。


「ヴァンちゃん、凄いね! 配達の才能があるよ」


「――ん? 簡単に決められる組み合わせだっただけ。この後、順番を変えなきゃいけない可能性もある。そっちの方が難しそう」


「そうですね。ここで決めても、その通りにはいかないのが、この仕事です。今日も分からない事は、どんどん聞いて下さいね」


「はい。あの、早速質問をしてもいいですか?」

「どうぞ、ニコちゃん」

「色付きと丸はどちらが優先なのでしょうか?」


「そうですね……。どちらとも言いにくいですが、前の担当者は色付きを最優先にしていました。丸が付いていて時間指定もされているものが、後々出てくるかと思います。その時は、色付きより優先的に配達をして下さい」

 

 ふんふんと頷きながらメモをする。書き終わったヴァンちゃんが更に質問をする。


「他に最重要などがあっても、同じ国で渡せる書類は配ってしまってもいいのでしょうか?」


「はい、構いませんよ。ただ、配る枚数や受け取る書類が多くて時間が掛かってしまうようなら、重要度や優先度が高い物を先に配って下さい。目安を決めてしまいましょうか。一国の滞在時間は三十分迄としましょう。これで上手くいかないようなら、また変えていきましょう」


「「はい」」

 

 メモメモと。うん、だいぶ迷いが消えた。あとは、都度聞いていけば大丈夫かな。さてと、付箋を貼ったりしちゃわないと。


「お二人共、腕章をお渡ししますね。終わったら、また私に返して下さい」

 

 おっと、そうだった。これがないと魔法道が使えない。お礼を言って受け取り、違いに気付く。腕章の裏に僕の名前が刺繍されている。ヴァンちゃんも気付いたようだ。


「ミナモ様、僕の名前が刺繍されています」

「ああ、それはメイド長がしてくれたんですよ。お二人に少しでも何かしてあげたいと言って」

 

 メイド長さん、なんて良い人なんだ! さっきは物凄く怖かったけど、やっぱり最初に感じた通り、気遣い溢れる優しい人だった。


 ヴァンちゃんが嬉しそうに刺繍を撫でてから、腕を通している。僕も付けようっと。よーし、今日もお仕事を頑張るぞー!


慣れるまでは仕分けするのも一仕事です。

迷いが消えると仕事がはかどりますね~。

メイド長のお蔭で、やる気が上がりました。良い人です。


次話は、赤髪の困った人が再び登場です。


お読み頂きありがとうございました。


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