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NICO & VAN ~最愛の主様を得たモフモフのほのぼの日常譚~  作者: 美音 コトハ
第二章 新生活の始まり
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0065.大自然があります

 今朝は嗅いだことの無い、いい匂いで目が覚めた。眠い目をこすりながら天井を見上げる。……そうだ、シン様のお家だった。


 むくりと起き上がると、ヴァンちゃんとカハルちゃんが両隣でスヤスヤと眠っていた。


「ニコちゃん、おはよう。よく眠れた?」

「おはようございます。ぐっすりでしたよ」


「ふふっ、なら良かった。昨日は食べながら、こっくりし始めたから心配だったんだけど、疲れは取れたのかな?」


「はい、元気いっぱいです!」

「よろしい。今日もカハルをお願いね」

 

 僕は大きく頷き布団を出る。手早く着替え、日課の訓練をしようと外に出ると、そこには大自然が広がっていた。森や山に太陽もある。動物さん達も多く生息しているようだ。呆気に取られる僕の隣に、目をこすりながらヴァンちゃんがやって来た。


「ニコ、ふぁあ……おはよう」


「おはようなんて言っている場合じゃないよ、ヴァンちゃん。これ見て! これっ」


「うーん? ふぁ……」

 

 あくびを噛み殺したヴァンちゃんの視線が周りに向かい、停止した。そのまま微動だにしない。どうやら思考も停止したらしい。


「二人共、顔はそこの井戸の所で洗ってね。乾かす為の魔石も置いてあるからね。洗濯物は僕に頂戴。……どうしたの、二人共? 固まっているけど」


「あ、あの、森とか山とか、太陽とかがあるんです!」

「そうだね。川も洞窟も畑もあるし、我ながら良い出来だなと思うよ」

「シン様が作ったんですか⁉ ここ全部?」


「そうだよ。創造主の力も借りたけどね。カハルと穏やかに暮らすには、うってつけだよね」

 

 何だか驚いている僕達の方が、おかしいような気分になるのはどうしてだろう? 徐々に起動し始めたヴァンちゃんを見ながら、僕は内心、頭を抱えた。



 ランニングをしつつ、近場を探索したら本当に川があった。魚も泳いでいる。ここは、かなり広いようなので、休日に気合を入れて探検してみようと思う。


 戻ると朝御飯が用意されていた。昨日、教えて貰った『囲炉裏』という周りに座って食べるようだ。


「お帰り。川は見付けられた?」

「見付けた。お魚もいた」

「ヴァンちゃん、今度釣って来てね。囲炉裏で塩焼きにしよう」

「ん。いっぱい取ってくる」

「よし、ご飯にしよう。そこに座って」


ヴァンちゃんがロボットのように……。

超人たちと暮らすには常識を捨てるんだ!


次話は、戸惑いの朝食です。


お読み頂きありがとうございました。



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