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NICO & VAN ~最愛の主様を得たモフモフのほのぼの日常譚~  作者: 美音 コトハ
第一章 鏡の魔物
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0049.村からの差し入れ

 痛みから立ち直り、カハルちゃんとダーク様を見送ると、もう夕食の時間という事で、茸雑炊と焼き魚とサラダを貰えた。はぁ、ご飯が普通に食べられて良かった。口の中を切っていたら、今頃、大参事だ。


 うまうまと食べていると、ミルンさんがお見舞いに来てくれた。


「ニコ、こんばんは。ご飯は普通に食べられているようですね。良かった……。本当に、無事で良かった」

 

 ミルンさんは力が抜けたように椅子に座る。物凄く心配を掛けてしまったようだ。


「すみません、御心配をお掛けして。瘴気の影響とかを見るので、しばらくは入院だそうです。今は、それよりも打ち身が痛くて。今日も何度痛さに叫んだ事か……」

 

 僕が最後に少しおどけて言うと、やっとミルンさんが笑ってくれた。


「そうですか……。仕事の事は気にしないでゆっくり休養して下さい。それと、村の皆から差し入れです。フォレスト様に許可を頂いてありますから、安心して食べて下さい」


「わぁ、干し芋だ! ありがとうございます。大事に食べます。あっ、そうだ。皆の様子も見ました? どんな様子か教えて下さい」


「いいですよ。まずはヴァンですが、ずっと眠っているそうです。魔物に長時間、直接触れられていた所為で瘴気の影響が出ているそうです。ですが、順調に回復して来ているとの事でした。二、三日後には目覚めるそうですよ」


「良かった……。良かったよぉ~」

 

 僕が半泣きで喜んでいると、ミルンさんが頭を撫でてくれた。


「それから、他の子達ですが、ニコとヴァン程の重傷を負っている者はいません。擦り傷や軽い打ち身などで済んでいるそうです。ですので、皆は明日には退院していいそうですよ」


「えっ、皆いなくなっちゃうんですか⁉ 無事なのは嬉しいですけど、ちょっと寂しい……」


「まぁまぁ。皆が交替でお見舞いに来てくれるそうですから、元気を出して下さい。体が回復したら、今後についてお話させて下さいね。おっと、面会時間が終了なので私は帰りますね。よく休んで下さい。それでは」

 

 ミルンさんに手を振りながら見送っていると、入れ違いに女性が入って来た。


「お食事は終わりましたか?」

「すみません、まだです」


「大丈夫ですよ。慌てないで召し上がって下さい。お食事が終わったら歯磨きと身体を拭きましょうね。食べ終わったら、そこの紐を引っ張って下さいね。私が直ぐに参りますから。それでは失礼しますね」

 

 会釈を返し、もぐもぐと食べ進めていく。お茶を飲んで少しまったりした所で紐を引いた。暫くすると、先程の女性が柔らかな笑顔を浮かべて来てくれる。


「食べ終わったようですね。まずは身体を拭いてしまいましょうか」

 

 その後、何くれと無く面倒を見て頂き、あっという間に就寝時間を迎えた。


ヴァンちゃんが一番重傷です。

ニコちゃん、干し芋ゲットです。芋好きなニコちゃんには、何よりの差し入れです。


次話は、仲間達の退院です。


お読み頂きありがとうございました。

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