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NICO & VAN ~最愛の主様を得たモフモフのほのぼの日常譚~  作者: 美音 コトハ
第一章 鏡の魔物
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0037.魔力

 僕の手裏剣は、ヴァンちゃんの武器と作り方はほとんど変わらない。でも、宝石が小さすぎて魔法陣が入れられないなぁ。どうするんだろう?


「ニコちゃんは籠手を装備してね。これを使って投げれば、強力な攻撃が出来るよ」

 

 おぉ、カッコイイ。僕はホクホクと大量の手裏剣と籠手を貰う。


「ニコ、良かったな」

「うん、ヴァンちゃん。早速、練習しないと」

「その前に魔力の流し方を教えるね。皆も覚える?」

「僕達は出来るので、パチンコを練習します。命中率を上げとかないと」

「そっか。じゃあ、二人共こっちに来て。今から、二人の魔力を動かすよ」

 

 カハルちゃんは僕とヴァンちゃんの手を握り、僕達の反応を見る。


 最初は特に何も感じなかった。首を傾げながら自分の手を見る。暫くすると何だか手がムズムズしてきた。んん?


「もう少し大きく動かすよ」

 

 その声と共に、明らかに体の中で何かが動くのが分かった。思わずビクッとして、尻尾がピンとなる。


「分かったかな?」

「カハルちゃんの手の方に向かって何か動きました」

「俺も分かった」

「じゃあ、次は二人の身体に巡らせるからね。気持ち悪かったら言ってね」

 

 体の中に血の様に巡る何かがある。本当に僕にも魔力があるんだ。


「分かったみたいだね。じゃあ、今度は二人が私に魔力を渡すようなイメージでやってみようか」

 

 難しい顔をしてヴァンちゃんが集中している。僕もやってみよう。カハルちゃんに渡す、渡す……。うーん、行かない。体の中をグルグル巡っているだけだ。よし、もう一回。


「んっ、行った⁉」

「うん。ヴァンちゃん、少し動いたよ」

「おぉ、やった。もっと動かす」

 

 ヴァンちゃんは、いつも身に付けるのが早いなぁ。うらやましい……。


「ニコちゃん、疲れちゃった? 今日はもう止めとく?」

「いえ、まだまだやります」

「そう? 無理しちゃダメだよ。じゃあ、もう一回、私が動かすね」

「お願いします!」

 

 うーん、集めて押し出す感じにすれば出来そうな気が……。堰き止めて、カハルちゃんに流す!


「うわっ、ニコちゃん、いっぱい来たよ。そんなに流して大丈夫⁉」

「ほへっ?」

 

 僕は力がすこーんと抜けて座り込む。


「ニコ、大丈夫か? 横になるか?」

「何か力が抜けちゃって。魔力はうまく流れたと思うんだけど」

「うん。というか、私に魔力を大量供給しちゃったんだよ。ニコちゃんに今から少しずつ戻すね」

 

 どうやら、体の中の魔力を殆ど渡してしまったせいらしい。魔力って難しい。


ヴァンちゃんは器用ですね。

ニコちゃんも力が抜けてしまいましたが、一回で流すの成功です。


次話は、新たな白族が登場です。


お読み頂きありがとうございました。

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