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NICO & VAN ~最愛の主様を得たモフモフのほのぼの日常譚~  作者: 美音 コトハ
第三章 クマの花屋
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0192.お尻ペンペンしますからね!

「頭が柔らかいね。そういう所は嫌いではないよ。じゃあ、答えね。君もそうだけれど、この世界の生き物は同じ魂が転生し続けている。でも、創造主達は少し違う所がある。記憶や能力や容姿などを引き継いで赤子で生まれて成長していく」


「魔物もまた生まれるという事?」


「ううん。二度と現れなくなるよ。その為に頑張ったから、創造主は今ここに居ない」


「それは……転生が必要という事?」

「転生は必要ないよ。今は治療中。そろそろ戻って来られるよ」


 良かったと胸を撫で下ろしているモモ様の膝を、クマちゃんがポンポンと叩く。


「難しいお話は終わったキュ? 遊具は作らないのキュ?」

「ごめんね、クマちゃん。すぐに取り掛かるよ。材料はここにあるの?」

「ああ。作るか」


 セイさんが立ち上がったのに合わせてモモ様が立ち上がる。あれ? 足が痺れて無いの? 僕とヴァンちゃんは暫く動けそうにありません……。


「どうしたの? 具合が悪いの?」

「いえ、足が痺れまして……」


 モモ様が悪戯な笑みを浮かべて、ちょんと僕の足を触る。


「――っ⁉ さ、触っちゃ駄目です! あーしーがー!」


 ビリビリするよー(泣)。今度はクマちゃんがそーっと手を伸ばして来る。


「クマちゃん、そんな悪い子に育てた覚えはありませんよ!」


 セイさんが「育てられた覚えもないだろう……」と突っ込んで来る。雰囲気ですよ、雰囲気!


「駄目キュ? ツンツンしたいキュ」

「駄目です! やったら、お尻ペンペンしますからね!」


 クマちゃんが慌ててお尻を両手で隠している。くっ、思わず可愛いと思ってしまった。だが、ここで甘い顔をしてなるものか!


「ほら、仲良くしてね。モモはさっさと作る。はい、外に行って」


 クマちゃんをモモ様に手渡して、シン様が危機から救ってくれる。まさに神様だ。拝んでおこう。ありがたや、ありがたや。



 太い木を求めて森の中へと歩いて行く。丁度良い木を見付けたのか、セイさんが立ち止まる。


「これにするか。みんな離れろ」

「セイ、斧は?」

「魔法で切るから大丈夫だ」


 太い木の根元にすっと線が入る。倒れてこないけど切れているのかな? 更にセイさんが手を翳すと次々と線が入り、上から順番に消えていく。


「家の側に飛ばしたから戻るか」


 葉の間から光が差し込み、少し温度が上がって来た森の中を風が吹き抜けていく。はぁ~、気持ちいいなぁ。


 ヴァンちゃんは拾った木の棒を指揮棒の様に振り、それに合わせるように鳥さん達がモモ様を見て忙しく囀っている。


「ニコちゃん、上に何かあるの?」

「鳥さん達がモモ様は美人だーって言っていますよ」

「そうなの? 嬉しいな。ありがとう」


 モモ様が微笑みながら手を振ると、飛んでいた鳥さんが墜落しそうになっている。おぉ、危ない……。魔性の微笑みは全種族に有効なのかも?


「――みんな、止まって。何か来る」


 何処から取り出したのか、モモ様がナイフを投げようとしている。ガサガサという音が近くなって来た。投げようとした瞬間、セイさんがモモ様を止める。


「――待て。危害はない」


 ガサガサと葉っぱが大きく揺れ茶色の大きな塊が現れる。モモ様が目を見開き、反射なのかお辞儀しようとした熊さんを投げ飛ばした。


「えーーーッ⁉」

「ガウーーーッ⁉」


 僕と熊さんの叫びが重なる。ドシーンと地面に落ちそうになった熊さんをセイさんがお姫様抱っこで受け止める。流石、細マッチョだ。


「――大丈夫か?」

「ガ、ガウ……」


 熊さんはまだ動転しているのか体を小さく丸めたままだ。


「モモ様、熊さんは俺達の友達。危なくない」

「ごめんね。体が反応して、つい投げてしまったよ。怪我は無い?」

「ガウ、ガウガウウー。ガウガウガウー」

「はい、大丈夫です。こちらこそ驚かしてしまい申し訳ありません、だそうです」


 セイさんにそっと下ろされた熊さんが頭を下げる。また握手させないとね。


「モモ様、熊さんと握手して下さいね」

「うん。熊さん、ごめんね。これからよろしくね」

「ガウー」


 軽く握手して終わるのかと思ったらモモ様が離さない。


「気持ちのいい手だね。モフモフだし肉球が大きい」


 ニギニギされた熊さんが困ったように「ガウ?」と僕達を見る。


「モモ様、クマちゃんに『浮気でキュよ!』って言われますよ」

「えっ、それは困るな……。でも、離したくない……」


 僕の頭に掴まっていたクマちゃんが熊さんに登っていき、一緒になって肉球を触っている。


「確かに触り心地が良いキュ。しょうがないから許してあげるでキュ」


 クマちゃんが熊さんの手の上で腰に手を当ててふんぞり返る。ぽっこりお腹に目を奪われたのは僕だけではないらしい。


「お腹も可愛いね。困るな……みんな可愛い」


 モモ様にお腹を撫でられてクマちゃんがくすぐったそうにしている。ふわりと笑ったモモ様がクマちゃんを抱っこして、熊さんの手も握る。どうやら、どちらも手放さない事にしたらしい。


痺れている時に触ろうとする人が居ると過剰に反応してしまいますね(笑)。

ニコちゃんが思わず、育てた覚えはありませんよ&お尻ペンペン発言です。

セイが律儀につっこんでいます。ニコちゃんはつっこみ所が多いので忙しいですね。

モモが贅沢な事をしていますね。両手に花(熊さん)です。


次話は、待ち人来るです。


お読み頂きありがとうございました。


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