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ネットサーフィンから始まる異世界生活  作者: ミネラル
一章 異世界の日々
8/24

合わせたい日

どうも皆さん、格好いい男を目指すエミルです。

皆さんに報告があります。

俺、5歳になりました。


父様に打ちのめされてから3年。

俺は日々魔法の特訓に打ち込んでいる。

前は20個が限界だった岩弾も、今では100を超えても平気になっている。

父様は半年くらい前に、また長期の任務へと旅立った。

俺は父様が旅立つまで毎日、魔法で父様に挑み続けた。

まだ一度も勝てていない。悔しい。


父様が旅立ってから直ぐに、母様の妊娠が発覚した。

俺の岩がぶつかったぐらいでは、潰れなかったらしい。安心だ。


父様はまた立ち会えそうにない。哀れおっさん。

母様の妊娠が分かってから、家事は俺がしている。

最初こそうまくいかなかったが、今ではそれなりに何でもできるようになった。

俺には心強い味方(魔法)がいるから大丈夫なのだ。


今日は合成魔法と言うものをやってみようと思う。

合成魔法とはその名の通り、魔法を合成させて発動する魔法だ。

詠唱で行うと、非常に長い文章が必要となる。

面倒なので無詠唱でマスターしようというわけだ。


この3年で、気づいたことがある。

俺には得意な属性があるのだ。

魔法は火、水、風、土、光、闇の6属性で構成されている。

更に、初級、中級、上級、神級と、

ランク分けまでされているらしい。

母様は光と闇以外の属性、全てが上級まで使える。

やっぱり母様はすごい。……父様?あの人は脳筋だよ。


母様のレクチャーで俺は光と闇以外の4属性、初級まで習得した。

中でも、土の属性は既に中級に至っている。

頑張ったからな。修行。


俺の得意な属性は土だ。

今日は、火の初級『ファイアボール』と、

土の初級『ロックボール』を合成したいと思う。

ロックボールはいつも練習しているから問題ない。

問題なのはファイアボールの方だ。

最初に使ったときは大きくなりすぎて、家を燃やしかけた。

ロックボールと違い、大きさを保つのが難しいのだ。

だからこそ俺は練習した。必死で。

土属性の次に火属性は扱えている自信がある。

それでも不安は残る。


想像してみてほしい。

火と土、これで連想されるもの。

そう、火山だ。

火山から噴出される火山弾。

これを今から再現するのだ。


しかし俺には家を燃やしかけた前科がある。

なので今日は母様も立ち会っている。

妊婦に魔法を使わせる訳にはいかない。

頑張ろう。


「それでは、いきます母様。」

「うん、頑張ってエミル。」


狙いは『アースウォール』で作った壁。

よし、行くぞ。

まずは岩弾を出現させる流れを身体に作る。

これを保持しながら、更に火弾を作る。

これが中々難しい。

でも、今の俺ならできる。

母様が見てるしな。


行くぞ。

火山弾‼


頭の中で叫びながら、手を壁へと向けた。

魔力が放出される。

燃え盛る岩弾が目の前に形成された。

後は、打ち出すだけ。


「いっけぇえーー‼」


勢い良く打ち出された火山弾は壁を突き破り、

大地を抉りながら、

100m程進んだところでようやく止まった。




「…………。」

「…………。」


「エミル。」

「はい、ごめんなさい。」




火山弾は封印されることとなった


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