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勇者となって異世界にいくつもりでした

初めての投稿となります。かなり文的にもシナリオ的にもダメだめなところがあると思うので御指摘していただけると幸いです><これからも頑張っていくので生暖かい目で見守ってください・・・・・・

異世界に行きたい。


ファンタジー系ゲームや漫画、小説が大好きな人であれば一度はそう思ったことがあるだろう。


そしてネット等で異世界の行き方と調べて正方形の紙の真ん中にある文字を書いて寝るときに枕の下に置いて実践してみたとかやったことがある人も少なからずいるだろう。


そのうちの一人である俺、桜井恭介は高校を卒業し毎日家に引きこもり、ゲーム三昧ニート生活を送っている。


別に働きたくないわけでもない、給料を貰って自分の好きなものを好きなだけ買いたいという欲もあるので、そろそろ働こうと思い仕事を探したりしているのだが、俺にやりたい仕事が見つかることもなく結局応募できずにいるのだ。


この世界に冒険者とか、勇者とかいう職業があれば即応募するのだが、もちろんこの世界にはそんな職業等ない。


「はぁ・・・・・・あー、異世界に行きたい」


俺は深いため息と共に呻き声のような声で呟きながら今日のあるために支度をしている。


今日はネットゲームで知り合ったフレンド達とオフ会の日だ。


偶然みんな近いところに住んでいたので一ヶ月に一回はオフ会している。


今日は五回目のオフ会だ。


オフ会する場所は自宅から自転車で25分くらいで着く喫茶店。


俺は支度をすませ、待ち合わせ場所である喫茶店へ自転車を走らせた。


自転車とはいえずっと家でゴロゴロしていた俺には体力的にもやはりきつくなっている。


喫茶店についた俺はあたりを見回す。


三人グループの中のうちの一人の女性が声をかけてきた。


「あ、サックーこっちこっちー」


声をかけてきたのはフレンドのミッチーでサックーとは俺のキャラクターネームだ。


ミッチーの隣にいるのがメロさん、その前がリーダー的存在であるお塩さんだ。


全員揃ったと同時にお塩さんが


「全員揃ったね。じゃあさっそくだけど今後のダンジョン攻略について話し合おうか」と言った。


いつものオフ会の流れはゲーム内のダンジョンやモンスター等の情報を話し合ってそれからは普段の雑談と言った感じだ。


一通り情報を話し合い、雑談の時間に入った。


そこでミッチーが突然こんなことを言い出した。


「そういえば私のフレンドさんから聞いたんだけど、このあたりにある公園の丘ってただの丘じゃないんだって」


このあたりにある公園といえばここから10分行った先にある公園のことだろう、その公園に丘があるのだ。


「ただの公園の丘じゃないって?」お塩さんが尋ねた。


「なんでもあの丘って、願いごとを言うと叶えてくれるっていう丘なんだって」


それを聞いたメロさんが「あ、それ俺も聞いたことあるよ、でもどうせそんなの迷信っしょ?」


迷信にきまってるだろう。夢じゃあるまいし、本当に願いが叶うなら争いもなくみんなが平和な世界で暮らしているだろう・・・多分。


そう思いながらみんなその話で盛り上がっていた。


「おっともうこんな時間か、今日は解散にしようかみんなお疲れ様」


いつものようにお塩さんが言う。


時計をみると21時を回っていた。


今回は結構しゃべったなと思いつつ、みんなで次に会う予定を伝えあった後、みんなが帰るのを俺は見送っていた


そう、いつもは俺は真っ先に自宅に帰り即ゲームを起動するのだが、俺は今日聞いた願いが叶う丘というのが気になっていた。


別に信じているわけではないがこういうのは一度は試したくなる性格なのだ。


そして公園へと自転車を走らせたのだった。


目的地の公園につくと近くに自転車を止め丘までは自分の足で行くことにした。


このあたりは昼間だと子供たちの声が騒がしい程に聞こえてくるのだがこの時間は静まっており、かなり不気味な感じだ。


少し怖くなって引き返そうかとも思ったが少し先にいけば丘につくほどの距離だったので足を進めることにした。


丘までたどり着いた俺は荷物を下におき願い事は、こうすべきであろう姿勢で両手を重ね目をつぶりたった一つの願いを声に出して言った。


「異世界に行きたい」


当然のことだが何の変化もなくあたりは静まり返っていた。


「はぁ・・・・・・」


深いため息をつき俺は来た道を引き返そうとしたその時だった。


「異世界に行きたいとは本当ですか?」


ああ・・・・・・俺は異世界に行きたいと願うばかりに変な空耳まで聞こえるようになったのかと自分を哀れみながら帰ろうとすると突然目の前が真っ暗になった。



あたりが明るくなると謎の空間に俺は立っていた。


「こんにちは、桜井恭介さん。あ、あなたの世界では、今の時間はこんばんはですね。」


目の前にいる少女がそう言ってきた。


年齢はよくわからないが俺より下だろうか、見た目は美少女の部類に入るであろう肌は白く透き通り顔立ちもしっかりとしていた。


いまのこの状況に動揺を隠せずいると


「いまこの状況に戸惑っているのですね。無理もありません。こんなに可愛い少女が目の前にいるのですから・・・・・・ウフフ」


いや別にあなたに驚いている訳では無いんですがと声にだそうとしたが落ち着いて状況を確認することにした。


「これはドッキリですか?」


そう、これはテレビでもあるだろうドッキリだ、だとすると目の前にいるのは女優さんだろう、いやでもドッキリって芸能人とかにするものじゃないのか普通はそうだろうがおそらくこの企画は一般人がどんな反応するかを撮影したいんだろう、うんきっとそうだ。


「いえ、これはドッキリなどではありません。落ち着いて聞いてください。私はあなたが異世界に行きたいというからこうしてここに連れてきたんです。」


え、なにこれ俺、夢でもみてんのか、これが本当ならまさしくゲームや漫画にあるようにこれから異世界に連れていかれるパターンじゃないか?


そう思った俺は聞かずにはいられなかった。


「単刀直入に聞きますけど、異世界に連れて行ってくれたりします?」


すると少女は


「はい。そのためにあなたをお連れしたのですから」とニッコリしながら俺に言ってくる。天使だ。


その言葉を聞いた俺は少女の肩を掴み、言った。


「早く異世界に連れて行ってくれ!」


少女は一瞬ゴミを見るような目で俺を一瞥し困った表情で


「ちょ、私にさわらな・・・・・・あ、いえちょっと話しを聞いてください」


いま心にキズがつくようなことを言いかけられたような気がするがいまの俺はそんなことを気にする余裕もなかった。


「あ、えっと・・・・・・すみません。で、話しって?」


少女はどこか悲しい表情をしながら


「わたしはラムレーンと言う世界の女神です。私は外の世界、つまりあなたがいる世界からあなたのような人をラムレーンに送ることなんです。そしていまラムレーンは魔王軍によって滅ぼされようとしています。なのであなたには冒険者となって魔王討伐をしていただきラムレーンの世界を救っていだだきたくここへ・・・・・・」


ああ・・・・・・これだよこれ、俺が待ち望んでいた設定そのものの世界じゃないか! 魔王を倒して平和を取り戻す勇者となって伝説となる、最高じゃないか!


「あなたが嫌というなら元の世界にお帰りいただくこともできま」


少女が言い終える前に俺は


「僕が魔王なんて倒しちゃいますよ、僕こういうの待ち望んでいたんですよ。魔王のいる異世」


「ではさっそくあなたをラムレーンに転移させますね。はやく続きがみたいので」


色々とツッコミたいところがあるのだが、続きってなんだろう?


そう俺が思っていると


少女は杖を地面にコツンとあてると魔法陣のようなものが現れ、俺を包み込んだ。


本当に今から異世界にいくことになるのだろう。


拝啓、お父様、お母様、僕は勇者になって魔王を倒す旅にでるよ。次、会うときは僕の立派になった姿をみて涙が枯れるまで泣いてしまうことでしょう。それまで、お元気で、さようなら。


ああ・・・・・・夢のようではないか、俺が外の世界から来たことで最弱からいきなり最強に変わり、主人公無双俺TUEEEEになるんだ、俺はそう思っていた。


「あ、ちなみにあなたの世界にあるゲームや漫画のようにあなたがなにか特別な力を得るとか、いきなり最強になるようなことはないので、自分の力で強くなっていってくださいねー。」


この言葉を聞く前までは・・・・・・


異世界に行く前に言ってほしかったです。


そして俺がもう異世界に転移されたと思ったのか


「あー、女神の仕事も楽じゃないわね。はやくドラマの続き見よっと。」


こんなことを言い出した、続きってドラマの続きかよ。


女神というのは悪魔と変わらない存在なのかもしれない。


いまからでも戻れるなら、あの女神のドラマを全て削除してやりたい。そう思いながらも俺の意識は徐々に薄れていった。






目を覚ますと俺は見たことがあるような場所に立っていた。


ゲームなどによくでてくるような街、そして俺が着ているのは、騎士が装備するようなガチガチな鎧。これはつまり。


「異世界にやってきたぞおおおおおおおお」


最後に本性を表した性格の悪い美少女女神のことは忘れて俺は異世界にきたことによる喜びを感じていた。



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