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「魔王なのに?案外馬鹿なんだね」

前の話の続き。

キーンコーンカーンコーン


来た来た来たやってきましたああぁ!

学校にやってきましたあああ!

そんな俺、魔王ですやっはああぁぁ!


Yシャツに黒のカーディガンです!

チェック柄のズボンです!


俺、学生ですやっはああぁぁ!


見て分かるとおりテンションマックスです。

どうしよういつにも増してアホらしいですごめんなさい。

ただいま、教卓の前に立って自己紹介中です。


「えーと、魔王です。」

「え?」

「魔王です。」

「…真央くんだな。宜しく」


……えーと、魔王ですってば。

真央まおになってしまった。確かに、自己紹介で魔王って名乗る奴って痛いよな…。

まあいいか…。


「じゃあ、一番後ろの空いてる席に」

「はーい。」


俺の頭に生えてる羊みたいな角を仰々しく見られる。恥ずかしい。


「…あっ!?」


席について隣をふっとみる。お決まりのやつです。これで恋が始まったりするわけですよ。


「ゆゆゆ勇者!」

「っくく…自己紹介で『魔王』ですって…そりゃ誰も信じねぇよ…っぷくく…」


隣、勇者でした。無理無理うそうそ違うさっきのは忘れてください。てゆーか同い年だったのか!?

待て、しかもこいつ笑ってる!


「あれ、勇の知り合い?」

「…ゆう?」

「僕の本名。斎藤 勇でーす」


俺みたいに勇者は勇者ではなかった!

名前あった!


「宜しくね、真央(笑)」

「……ヨロシクオネガイシマス」


ニヤニヤと笑う勇者。もうこいつ勇者じゃねえ。








…はい。改めまして魔王です。

テンションだた下がりです。

今の現状まとめてみます。

俺も憧れの学生だぜきゃっふううう!!→真央じゃない魔王だ→隣が勇者で恋愛フラグなんてたつはずがない

以上。冒頭から凄まじくテンション落としました。もう帰りたい。


「…で、ここはこの公式を…」


あと困ったことが。すっかり忘れてたんだが授業どうしよう。ついていけないなんてレベルじゃない。日本語でおkです先生。


「…あれ、全然とけてないじゃない。どうしたの?」

「…分からない」

「魔王なのに?案外馬鹿なんだね」


うぐっ…この手のツッコミはいつまで経っても慣れない…。


「…ここは、ℵから解いていって…」


うおおこいつ頭がハイスペック。ちょっと悔しい。


「あ、解けた!」

「やったじゃない。ほら、次もやってみなよ」


にこり、と笑いかけてくる勇者。

…案外、いい奴なのかもしれない。


「…では、真央!ここ、解いてみなさい」

「はいっここは、こうしてー…」


勇者に教えられた通りに解いていく。解きおわって勇者を見るとこくんと頷いてきた。

むふふ、(勇者のおかげだけど)俺頭いいアピールできたんじゃね?


「……残念だが不正解だ」

「へっ!?」


クスクスと周りに笑われる。なんでなんで!?ちょっと勇者!違うじゃねーか!


「変わりに勇、答えろ」

「はあい。ここは、まず…」


えっちょっと待って。さっきと言ってたこと違う。全く解き方違うんだけど。


「流石だな。真央に教えてやれ」

「はあーい……ふふっ」


このやろおおおぉぉ!!!


「ちょっと勇者!恥かいたじゃん!」

「んー?正確な答えを教えてあげるだなんて僕、一言も言ってないよ?まさかこうも簡単に引っかかるとか…(笑)」

「っ~~~!!!」


このやろおおおぉぉ!!!!!

またまた前言撤回。いい奴じゃなかった。もう嫌だこんな勇者。







「…ただいまぁ」


ようやく帰ってきました。いやぁ疲れた。こんなに疲れたの久しぶり。

部屋につくなりベルゼブブが入ってきた。


「お帰りなさい王。どうでしたか?」

「……」


俺は今日あったことを出来るだけ話した。


「…勇者と魔王が隣同士だなんて聞いたことねぇ…しかも王完全にからかわれてる…」

「うるせーちくしょーー!」


学生に憧れてた俺に言ってやりたい。

憧れは憧れのままにしとけと。

授業ついてけないし、みんなにからかわれるし、勇者怖いし。


「…もう学校やだ」

「はっ!?」

「行かない」

「まだ1日しか行ってないでしょう!?明日からも行きなさい!」

「やーだーああぁぁ!!」


全国の学生さんに敬礼したい。

大変なんだな…学校…。


はあ…。






改めて本当に意味のない作品だなと実感した。(失笑

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