偏見と例の物(1)
さて、この高校に入学してから一週間が経った。
いきなりだけどね、学校生活では自然に友達と言うのは出来る、と思っていたのですよ、僕は。
しかし、、、その、おれ自身が・・・。
「おい、知樹、紫城、今日授業後空いてるか??」
「私は空いてるけど??」
「知樹はどうなんだ?」
いまだに、学校で暇な時は、俺と俊一と零奈の3人組で過ごしているというのは、どうなんでしょう??
「あ、ああ、空いてるけどさ・・・」
「なんだ、知樹、目が上の空だぞ。
天国行きでも決定したのか?」
「ああ・・・」
「それは、おめでとう、それでは今から・・・・」
「!?いや、まだ死ねない!
俺が死んだら悲しむが大勢いるからな!」
ふぅ、危うく天国行きが確定する所だった。
「いるの??」
零奈が俺に聞く。
「ああ!!いるさ!例えば・・・例えば・・・」
例えば・・・・・検討がつかない!!
悲しすぎる・・・。
「・・・いないのね」
いや、零奈そりゃないぜ・・・。
「仕方がないだろ。
小、中学校時代お前らとしか過ごしてないんだから」
そう、俺は義務教育時代(?)もずっとコイツらと一緒だった。
「不服か?」
俊一が俺に聞く。
「いや、、、でも、何かさ。
良くないか??新しい出会いとかさ」
「ふむ、確かに高校ともなれば、新しい仲間が必要になるやもしれんな」
「少し、違うような気もするが、新しい友達は作りたいよな」
「私はもう、近くの席の子とは、友達になったけど??」
「零奈はいいよな〜、昔から友達作りが上手いから」
ふむ。
零奈は昔から、本当に友達作りが上手いよな。
もしかして、俺がシャイすぎるのか?
「なあ、俺ってシャイか??」
「いいや」
「そんな、事は無いと思うけど」
俊一、零奈の順に返事が返ってきた。
「それじゃあ、何故・・・」
分からん、俺の人生最大の悩みだ。
そこで、零奈が俺に言った。
「知樹って何か独特の雰囲気があるからさ。
それが原因じゃないの?
俊一にも言えることだけど」
「へ?俺って変??」
そんな風に見られてたのか?俺は。
「いや、変じゃ無いけど、なんていうか・・・
説明し難いものがあるわね」
せ、説明し難い物??
それって一体??
「さて、知樹が周りから偏見されている事がわかった所で本題に移る。
今日呼び出す理由はな・・・・」
俺の何処が可笑しいんだ??
別に普通に生きてるだけではないか。
一体何なんだ。。。
「分かったわ。
今日の夕方5時に何時もの時計台の前集合ね」
「知樹はいいな?」
「ヘ??」
自分が悩んでいる時に、いきなり聞かれて間抜けな声が出た。
何言ってたんだ?全く聞いてなかったぞ。
そこで、ため息を吐いて俊一が言う。
「知樹よ。
今日も可笑しいのは、変わらないが、今日は何時もより多めに変だな。
何時もを9点とすると、今日は10点だな。
10点満点で」
「何時も9点って、相当狂ってるじゃねぇか!!
しかも、今日満点!?俺頂点??俺を超える者はいないのか!?」
結構凄いな俺って。
もちろん自分で言ってて悲しい。
「まあ、可笑しいのは俊一もいえるけど」
今度は零奈から俊一へ攻撃が・・・。
その、整った顔で言われると結構くるな・・・。
あなたは一体どちらの味方なんですか、マドモアゼル!!
俺が訳の分からん事を思っていると。。。
「おめでとう、俺とお前で20点、限界突破達成だ」
真顔で俊一が俺にそう告げた。
・・・・・俺達はもはや人間超えたか??
気にしないでおこう・・・。
「オッホン・・・・んで、限界突破した所で言うけど。
さっき言ってた事、本当に聞いてなかった、ゴメン」
うん、本当に聞いてなかった。
「ふむ、それでは知樹君の為にもう一回話すとするか」
俊一が言う。
「知樹君」の部分を強く言うオマケ付きだ。
「あ、ああ」
「今日、例の物をやる、いいな?
今日の夕方5時に何時もの時計台の前集合だ」
「ああ、分かった」
また、アレか。
まあ、何なのかは後から分かる。
「うむ。
それでは最後の授業が始まるみたいだから、席に座るとするか」
「あいよ」
「うん」
そして、本日最後の授業の始まりを伝えるチャイムが校内に鳴り響いた。
久しぶりに投稿した割には
文章が短くてスミマセン。(汗)
・・・言いたい事は、それだけです、はい。(ぇ)
え〜、あとは、一応この話は次話へ続くのでお気をつけを。
それでは、また会う日まで〜。