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夏の始まり

ついさっき校長の話が終わって、現在何時もの4人で下校途中!!

つまり・・・今日から・・・・。


「「夏休みだぁぁぁ!!!」」


「うるさいわね・・・」


何時も冷たい零奈は、俺と涼の魂の叫びに対し、こういう態度を取ってるけど、実は嬉しいに決まっているはずだ!!


はっ・・・もしや・・・・・。


「・・・もしかして零奈って、ツンデレ?」


(バシィィーン!!)


「いってぇぇ!!」


訂正、ツンしかない。

ツンツンだ。


「何を言い出すかと思ったら・・・」



でもね?

今日から夏休みなんだよ?

嬉しくて当然だろ?


いかん・・・笑いがこみ上げて来る。


「ふふふ・・・・」


「な・・・なによ・・・」


引いてる、零奈が引いてる。

俺でも分かる。

不気味な笑いは正直キモいっす。


だが、この状況を利用しない手は無い!!


叫べ!!!


「夏休みだぁぁぁ!!!――――(バシッィィ!!!)―――っ〜〜〜〜!!」


ヤラレマシタ、レイナサンニ。


「同じ事いわせないでよ!!」


「2回目はマズイだろ」


ツンツンしてる零奈に続き、冷静に涼が言う。


「本当の心の友ってのは二回目もシンクロするもんだろ!?

 それがソウルメイトってもんだろ!?」


「あぁそうだったな、すまんすまん」


「その言い方ムカツクな、よってこの俺に殴られる」


(ドゴォォォ!!)


「くほっ・・・・・あ・・きら・・かに・・・音が・・ち・・が・・・う・・だろ・・・」(バタッ)


一方的とは言うな。

気の赴くままにしたまでのこと。


「どうした知樹?

 いつも以上にテンションが高いな。

 何か嬉しいことでもあったか?」


「いや、だからそこ普通に夏休み突入だろ!?」


何を言ってるんだ、俊一は。


「そんなに楽しみなのか?」


「さぁ?」


俊一と零奈、お前ら・・・・。


「夏休みが楽しみじゃないならお前ら人間止めたほうが良いぞ!?」


「・・・・それじゃ、海行くか」


唐突ッ!!!

俊一君まさかの海発言!!!


「何!?海だとっ!!」


寝ていた涼も反応し起き上がる。


「いいわね」


なんと零奈も賛成。


「よし決まりだ。

 明日行くぞ」


「はやっ!!!???」


ってな訳で。

明日出発らしいっす。


「とりあえず10万用意しろ。

 2泊3日の宿泊費込みでそれ位あれば余裕だろ」


・・・俺は親からの仕送りでギリギリ銀行にそれくらい貯まってるから大丈夫だけどさ。。。


「・・・フツーの高校生はそんな金持ってないとおもうぞ?」


「バイトの貯金で丁度あるぞ」


と、涼。


「私も」


と、零奈。


「・・・ポケットマネー」


カッコ良すぎだろ俊一!?

高校生がポケットマネーで10万!?


俊一の家庭って一体・・・。

でも普通の家にしか見えないし・・・・。


まぁいい。

分からない事は分からない。

それでいいじゃないか。



・・・てな訳で・・・・。


何と。




明日出発、急遽「海行き」が決定いたしました。


拍手!


この喜びは叫ぶしかないだろ!


「涼、一緒に叫べ!!」


「おう!!」


「「海だァァァ!!!!!」」


「うるさいっ」


(バシィィィーーーン!!!)


「「いってぇぇーーー!!」」











ふぅ、あの後も叫びすぎて何度も叩かれたが気にしない気にしない。

微妙に声が枯れかかってるのも気にしない。


「ただい「おかえり〜〜」・・・・・・ま」


・・・ツンツンの次はデレデレか?

いやニーナの場合は、どちらにも当てはまらないような気がする。


「で、ニーナ、入り口で待ってるのはどうかと」


「え?何か変?」


「・・・・・何時からそこに?」


「1時間前」


「断言する、変だ」


うん、ある意味凄いよキミは。


「え〜〜〜折角1時間も待ってたのに変人扱いされるなんて・・・。

 オニ!!」


勝手に待っててもらってオニ扱いされるとは。。。

ま、でも迎えてくれるのは悪い事じゃない。

感謝の言葉の一つは言っとくべきか。


「・・・・ありがと。

 でもな、よく考えてくれ。

 他にやる事位あったんじゃないか?」


「無い!」


「言い切った!?」


即答だ。

しかもかなりの。


「やる事も考えたんだけどね。

 考えるだけに時間つかうんじゃなくて、トモを待ちながら考えようって思って」


「そして今に至ると」


「そう」


結局ムダじゃん、それ。


「まぁ、いいや、俺明日―――――」


と、海の事を言いかけて俺の思考回路が急作動した。


どう、説明すればいいんだ?

ついてくる事は構わない。

でも、さっき述べたようにギリギリ。

つまり、資金的には俺一人分しかない。


ニーナは幾らくらい持ってるんだ?


「明日・・・何?」


首を傾げて聞いてくる。


「・・・突然だけどニーナ。

 今、幾らくらいお金持ってる?」


「0」


「一文無しっ!?」


「だって、トモの家に住んでるんだもん。

 家のことに気を使わなくて良いんだから、全部部屋の家具なんかに使っちゃったよ?」


そういう考えは普通しないだろ。


「海・・・どうするか・・・」


「明日・・・海??」


しまった。。。

無意識に口から言葉が漏れちまった!


「もしかして、船上で私とトモのウエディングを・・・」


「いや、そこまで想像を膨らますな、そうじゃない」


「じゃあ何?」


・・・ここは話して留守番を頼むべきか。。。


「実はさ。

 明日友達・・・って言っても何時ものメンバーだけど、海行くことになってさ。

 明日から二日間出かけるんだけど・・・」


「じゃ、私も行く!!」


・・・まるで、子供のような切り替えしだな。


「で、そこで、資金的な問題があって、一人の分はあるけど二人は無理なんだ」


「お金が足らないの?」


「そそ」


「ふ〜ん、じゃ、ちょっと待ってて」


ニーナは、ドタバタと二階の部屋まで走って行った。


何か解決策でもあるのか?



2、3分後上からニーナが降りてきた。


「多分これでOK」


・・・?


「何が?」


「だから、お金の事」


「何で?」


「パパに頼んだら出してくれるって」


「10万円もか!?」


「え・・・・?」


キョトンとした顔をする。

そういや金額を言ってなかったな。。。


「たったそれだけで良いの?」


「へ?」


予想外の言葉に間の抜けた声がでてしまった。


それだけってどういうことだ?


「1万ドル頼んじゃったんだけど」


1万ドル・・・1ドル130円程度と考えて・・・130万。


「南極にでも一人で行くつもりですか、あなたは」


でもなんでそんな大金をすぐに・・・・。


俺は思考の中であらゆる可能性を考えてみた。




1:親が超親馬鹿な家庭に生まれた。


2:実はアメリカンマフィアのボスの娘だった。


3:大企業の娘だ。


4:実はドラ○もんが傍にいる。






・・・ニーナの家は、あの変わり者の親父と親しい仲だった訳だ。

あの、仕事も何やってるかよく分からん俺の親父とだ。


って事は結構変わり者で顔が広い。

結構な大物だったりする訳か?


その事から考えて・・・・。


1・・・一応変わり者の内にはいるけど大物とは言えない。

2・・・ヤヴァイです。

3・・・可能性としては一番ありうる。

4・・・ありえん。


「・・・・・・唐突で失礼な質問かもしれないけど」


「何?」


「マクスウェル家はリッチな家庭だったりする?」


「うん。

 パパが一応、その市場では1、2を争う大企業の社長」


3番大正解!!!!


・・・って事は。


「社長令嬢か!?」


「そんなに驚かなくても良いのに・・・・」


「家は、アメリカの何処?」


「カルフォルニア州のビバリーヒルズ。

 別荘がハワイ、ロンドン、パリ、ローマ、バイエルン、とか・・・あとは・・・・」


「もういい。

 とりあえず、お前が超お嬢様だって事は理解できた」


ビバリーヒルズとか別荘とか、、、一般人じゃ手が届かないに決まってる。


「・・・・もしかして、惚れ直しちゃったりする?

 よかったね〜、本当に船上でのウエディングが出来るよ〜」


惚れ直す以前に、惚れてません。


「いや、出来てもやらねぇから」


「じゃ、何処?」


「式自体を開かないって言ってるんですけど」


「ふぅん。

 じゃ、時期が来るまでに考えておいてね。

 別にトモと一緒なら何処でもいいから。

 じゃ、私は明日の支度してくるね〜」


ドタバタとニーナは二階へと走り去っていった。


「お、おう・・・」


・・・金銭的な面ではどうにでもなるけど、この一方的な状況からして、今後がどうにもならないかもしれない。







ニーナさん。

超リッチなセレブでした。


・・・いや、後付設定みたいですけど、最初からこれは決めてました。

この設定により、この小説が更に何でも有りになって行く事間違い無しですね。


次回から舞台を海に移しての話になります。

ハチャメチャに行くので次回もお楽しみに。

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