5 かわかみれい meets BL
BL。
ボーイズラブ、と呼ばれる分野。
その存在を明確に知ったのは、おそらくかなり前ではないかと思います。
当時は「やおい」の方が一般的な呼称だったかもしれません。
雑誌の特集か何かで『これが「やおい」の世界だ』的な記事があり『へ~こんなのが新しいジャンルとしてあるのか~』みたいな感じに興味を持ったのが始まりだったかと思います。
うろ覚えですが、その記事で紹介されていた、この道の創始者と言いますか大御所たる故栗本薫先生の御作を幾つか読み、衝撃を受けました。
確かに男性(少年)同士のヘビーな性愛描写がバンバン出てきました。
だけど、背景にある人間ドラマがかなり重く、病んだ家庭で育てられた病んだ少年たちが、のたうつように必死に生きる姿が描かれていました。
読んでいる途中で辛くなってくるくらいズシッとした内容の小説で、かなり読みごたえがありました。
その次に読んだのが、秋月こお先生の『富士見二丁目交響楽団シリーズ』『テンペラシリーズ』。
若き芸術家の苦悩と葛藤、芸術家である男性同士の恋愛が絡み合った作品群で、こちらも読みごたえがありました。
桑原水菜先生の『炎の蜃気楼』シリーズや『赤の神紋』シリーズも読みましたが……こちらは辛くなって、どちらもシリーズの真ん中あたりで読むのをエタりました。
(すごくズシッとくる、練られた人間ドラマなのですが。『攻』の青年が息苦しいくらい『受』の青年(少年)に執着する、その執着の仕方が私にとってはキツイので読むのが辛くなるのです。何と言いますか……相手に理想の自分を見出し、その『理想の自分』と同一化したい、が基本にある感じの愛し方で。アンタはアンタ、彼は彼だろう!と、どやしつけたい気分になるのですww)
でも……これらは小説として面白い作品群、として私は受け止めていました。
男性同士の恋愛は物語の陰影を濃く深くしていましたが、男性同士でなくても成立するお話かもしれない、と、思わなくもなかったのです。
これらの作品群に触れる前にも、世間では、少年漫画の登場人物の友情を恋愛(性愛)に読み替え、二次創作の漫画にして楽しんでいる人たちがいる……ことは知っていました。
でも、何故あのスポーツ漫画のヒーローくんとライバルくんが、あるいはチームメイトの誰彼が、くんずほぐれつの恋愛模様を繰り広げる必要があるのだろう?と、よくわからないのが正直なところでした。
また、『BL』という分野が徐々に世間で認知されるにつれ、もっとライトでカワイイ作品も増えました。
それと比例して、やたら無意味にお色気シーンが増えてきている、漠然とした印象を受けました。
ここまでくると私は、もうフツーの、エッチ込みのラブコメでいいじゃん、何で男の子同士でアレコレするの?という気がしてきました。
『攻』の男の子が少女漫画の王子さまっぽいキャラで、『受』の男の子がカワイイ系とか平凡系だったりすると、余計そんな気がしましたね(笑)。
『萌え』がわからないおばちゃんです(笑)。
……これは女性向け官能小説の一種なのかもしれない、と思うようになったのは、割と最近です。
先に書いた『こぼれ話②』のようなことをぼんやりと思うようになり、妊娠から自由な彼らのアレコレは責任がなくて楽しいのだ、だから受け入れられているのかもしれない、と。
愛好者の方、もし違っていたらスミマセン。
結局、BLであろうとなかろうと面白い小説は面白いし、そうでない(あるいは好みでない)小説はそうでない、と私は思います。
BLだからイイとかワルイでなく、今後も、面白い作品ならどんどんと読んでゆきたいと思いますね。




