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喫茶月影の幸せひと皿  作者: 内間飛来
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第3話 元気が出る、美味しいココア

 雨の晩のことだった。ザーザーという雨音にまぎれて、何か音がしたのを店主はたしかに聞いた。店の扉を押し開けてみると、そこに彼がいた。

「こんばんは、かわづさま。お邪魔してもよろしいですか?」

「あら、こんばんは。お久しぶりねえ。もちろん、どうぞ。――でもその前に、体を拭かないと。あなた、びしょびしょだわ。せっかくの巻き毛が台無しじゃない」

「おや、これは失敬」

 彼はにっこりと笑うと、濡れそぼった体から水気を払おうと試みた。だが払われた水がうっかり店主の服を濡らしただけで、彼は水を滴らせたままだった。年老いた彼には水気を払うことすら労力のいることで、上手い塩梅にいかなかったのだ。

 申し訳なさそうにうなだれる彼に店主は笑いかけると、少しお待ちになって、と言ってカウンターの中へと戻っていった。

「いやはや、本当に申し訳ない……」

 戻ってきた店主にタオルで拭かれながら、彼は小さく縮こまった。店主は優しく首を横に振りながら、にっこりと微笑んで言った。

「本当に、気にしないでいいのよ。それにしても、珍しいわね。こんな時間に、あなたがひとりで出歩くだなんて」

 心なしか寂しそうな笑顔で店主を見上げると、彼は何かを言おうとした。すると、奥の席にいたはずのお客がふたり、彼に近づいてきて声をかけた。

「おや、君、久しぶりだね。最近とんと姿を見なくなったけれど、もう元気になったのかい?」

「あら、久しいわねえ。ここしばらく姿を見ていなかったけれど、具合でも悪かったのかい?」

 ふたりのお客――初老の男性と壮年の女性――は、真逆のことを言ったお互いの顔を不思議そうに見合った。店主は首を傾げてふたりに尋ねた。

「おふたりとも、彼とお知り合いなんですか?」

「水瀬さまのお宅は僕の通っていた病院のすぐ近くで、八塚(やづか)さまのお宅は僕の散歩道沿いにあるんですよ」

 ふたりの代わりに、彼が店主の問いかけに答えた。そして彼は小さく笑うと、ポツリと続けて言った。

「ここでおふたりにもお会いできてよかったです。――僕、遠くへ旅立たねばならなくなったんですよ。だから、その前にご挨拶ができて本当によかった」

 ああ、どうりで……。――水瀬と八塚は声を揃えてそう言うと、しんみりと肩を落とした。しかし彼は先ほどの寂しげな笑顔とは打って変わって、人懐こい笑みを浮かべていた。そして店主に向き直ると、彼は期待に満ちた面持ちで尋ねた。

「僕ね、旅に出る前にどうしても飲んでみたいものがあるんですよ。ここでなら、絶対に飲めると思いましてね」

「ええ、任せてちょうだいな。でもあなたには毒なものがきっと多いから、少し準備をしましょうね」

 店主は立ち上がると、ぴょこぴょことカウンターの中へと戻っていった。少しして、うずくまってカウンターの内側の棚を漁っているらしい店主が情けない声を上げた。

「やだあ……。どこにいっちゃったんだろう……。たしかにここにしまっておいたはずなのに……。私の小さな、蓮の葉っぱ……」

「珍しいね。失せ物探しが得意なマスターがなくし物するだなんて。――ほら、あたしの睡蓮、貸してあげるよ」

 そう言って、八塚はポケットから手のひらサイズの睡蓮の葉っぱを取り出した。店主は立ち上がって恥ずかしそうに顔を赤らめると、それを受け取りながらしょんぼりとうつむいた。

これ(・・)は私が受けた注文ですのに……。八塚さま、お手を煩わせてしまって申し訳ございません」

「いいんだよ。それに〈常連が店主の手助けをする〉なんて、普通にあることだろう?」

 店主は苦笑いを浮かべてお礼を言うと、カウンターから出てきて睡蓮の葉を彼の頭上に振りかざした。するとたちまち、彼の身に不思議なことが起こった。彼は自身の手や体をしげしげと眺めながら、今起こったできごとに心底驚いた。

 店主は気を取り直して笑顔を浮かべると、彼を席に案内した。椅子に腰掛けながら、彼は小さく呟いた。

「本当にすごいなあ……。まるで、夢を見ているかのようだ……」

 彼は心なしか震えており、頬も上気していた。きっと興奮が冷めないのだろう。

 店主は彼の目の前に水の入ったグラスを置くと、おどけた笑顔で小首をかしげた。

「さて、お客様。ご注文はいかがいたしましょう?」

「お客様だなんて、なんだか照れくさいなあ……。――では、ココアを。元気が出る、美味しいココアをお願いできますか?」

 彼の注文を聞いて、店主は「ああ、なるほど」という顔で頷いた。各々の席に戻っていた水瀬と八塚も納得の表情を浮かべた。

 すぐにご用意しますから、とカウンター内に店主が去っていってすぐ、彼は落ち着きなさげにそわそわとした。水瀬はにっこりと笑みを浮かべると、彼に声をかけた。

「やはり、その姿は落ち着かないかい?」

「水瀬さま、違うよ。彼はココアが待ち遠しくてしかたがないのさ」

 ニヤリと笑う八塚に水瀬が同意を込めて頷き返すと、彼が照れくさそうに口を開いた。

「ココアはね、真由美の大好物なんですよ」

 真由美というのは彼の大切な家族のひとりだ。そして、悲しいときや落ち込むことがあったときに彼女が飲んでいたのがココアなのだそうだ。もちろん、嬉しいときや楽しいときにも彼女はココアを飲んでいた。彼女にとってココアは活力剤であり、褒美のようなものでもあった。

「悲しいことがあっても、真由美はそれをおくびにも出さずにニコニコとしているんですよ。だから、彼女のことを『強い子だ』と思っている人も多いんじゃあないかな。でも、本当はすごい泣き虫なんです。部屋にひとりきりになると、すごい泣く。私はそんな彼女のそばに行って、よく寄り添ったもんです。私が彼女に対してできる慰めは、そのくらいしかなかったから。それで、たくさん泣いたあとはココアを作って飲んで、元気な笑顔に元通り。笑いながら『やっぱり、ココアは私に元気をくれるね』って言うんですよ」

 目尻を下げて懐かしそうに、彼はゆったりと語った。その合間、カウンターのほうから何やらガタガタとうるさい音がしていた。八塚は眉をひそめると、カウンターに視線を投げた。

「ちょいと、マスター。今日は本当に、あんたらしくないねえ。今、彼が素敵な思い出話をしてくれているってのにさあ……」

「ごめんなさい。でもせっかくだから、作るところからやっていただこうかなあと思いまして」

 そう言って店主が彼のもとに持ってきたのはカセットコンロだった。店主は苦笑いを浮かべると、肩をすくめて気恥ずかしそうに続けた。

「真由美さんは自分でココアを作ってお飲みになっていたんでしょう? だったら彼女と同じように自分で作って飲んだら、いい思い出になるんじゃあないかなと思いまして」

「すごいなあ! まさかそんな素晴らしい体験をさせてもらえるだなんて!」

 席についたとき以上に、彼は目を輝かせて興奮した。喜びを爆発させる彼の姿に安堵したのか、店主は胸を撫で下ろすとニッコリと笑って返した。

「うちのカウンター内キッチンは、二人で並んで立つには狭すぎますから。それでカセットコンロの出番というわけなんですけれど、年に数回しか使わないでしょう? だから、奥にしまい込んでいて。うるさくしてすみませんでした」

「ああ、お祭りの打ち上げとかで鍋やるときくらいだものね。……やるねえ、マスター」

 八塚に褒められて、店主は嬉しそうに相好を崩した。そのまま店主はカウンターへと戻っていき、ココアと砂糖、牛乳、それから手鍋を運んできた。それらを宝物を眺めるような目で見つめる彼に、店主は力強く言った。

「さあ、作りますよ! 元気が出る、美味しいココアを!」


 まず、手鍋にココアと砂糖をスプーン一杯ずつ入れる。そこに少量の牛乳を入れて、滑らかなペースト状になるまで練る。――彼はココアを手鍋に入れるべく、笑顔で缶を手にとった。

「ああ、これは真由美がいつも飲んでいるのと同じものだ」

 彼は感動して呟くと、慣れない手つきで缶を開けた。そして粉が牛乳に溶けていき、白い液体が茶色く染まっていくのを楽しそうに見つめながら、美味しくできますようにと祈りを込めてココアペーストを練った。

 次に、練り上がったら手鍋を火にかけ、少しずつ牛乳を入れ、ペーストが牛乳に馴染むようにしっかりとかき混ぜる。――「大丈夫かな? ……大丈夫ですか?」と繰り返し店主に尋ねながら、彼は緊張した面持ちで鍋と向き合った。彼のドキドキが伝わったのか水瀬も八塚もギュウと両拳を握り、固唾をのんで彼を見守った。

 最後に、沸騰寸前で火から鍋を下ろし、カップに注ぎ入れる。――完成したココアを目の前にして、彼はひっそりと呟いた。

「これがココアか……」

「熱いから気をつけて、フーフーしてから飲んでね」

 片づけるものたちをトレーの上にまとめながら、店主は彼に注意を促した。しかし時すでに遅しだったようで、彼はビクリと身を縮こまらせながら「あつッ!」と叫んだ。店主は慌てて水を勧めると、トレーとともに飛ぶようにカウンターへと去っていき、水差しを持って戻ってきた。グラスに追加された水も飲み干すと、彼は目の端に涙を浮かべて苦笑した。

「そう言えば、真由美もフーフー冷ましてから飲んでいましたっけ。……駄目だなあ、年をとると忘れっぽくなるんだから」

 舌に帯びた熱と心を落ち着かせると、彼は再びカップを手に取り、慎重に口の中へとココアを流し込んだ。ひとくちゴクリと飲み込んで満足そうにフウと鼻から深く息を吐くと、愛情に溢れた笑みを浮かべた。まるでココアの先に真由美がいるかのような、そんな笑顔だ。

「これがココアか……。熱が体の隅々にまで広がっていって、甘みが胸の奥でじんわりと燃えるようで。たしかに、これは元気が出るなあ。憂慮を祓って、幸せを倍増させてくれるのも頷けますよ。――これが、真由美の大好きなココアの味かあ……」

 感極まり胸がいっぱいとでもいうかのように、彼はひとくちココアを飲んでは至福の息を漏らした。

 彼は大切そうに、慈しむように、少しずつココアを飲んだ。飲みながら、再び家族たちの話をした。大好きな人たちのことを語る彼は、とても幸せそうだった。

 最後に、彼はもう一度真由美について話した。彼女は何ヶ月か前に、お付き合いをしている方からプロポーズされたそうだ。

「ココアを飲みながら、幸せそうに私に言ったんですよ。『結婚式には絶対に出てね』とね。ココアが熱かったからか、それとも照れくさくてしかたがなかったのか、耳の先を赤くしてねえ。――それから少ししてから、私の病院通いが増えまして。そのせいで、日に日に、真由美は悲しい表情を隠せなくなっていって。ココアを飲むこともなくなってきて。ハレの日が近づいてきているというのに、私のせいで暗い顔ばかりにさせてしまいました」

 彼はカップを置くと、少しばかり悲しげに笑った。そしてつかの間、残りわずかとなったココアに視線を落とすと再び頭を上げた。――申し訳なさそうな、無理に明るく振る舞ったような笑顔を浮かべて。

「きっと私がいなくなっても、美味しいココアを飲んで前を向いてくれますよね、真由美なら。――ああでも、彼女の願いを叶えてあげたかったなあ」

 彼は最後のひとくちを煽るように飲み干した。天井を仰ぎ見て大きなため息をついたが、しばらくして前に向き直った彼の表情は一転して晴れやかだった。


 そろそろおいとまを、と彼が席を立ち店主やお客たちに感謝を述べていると、新たなお客がひとり店に入ってきた。

 スーツ姿のその女性は派手に転んだのか、膝を擦りむいていて、ストッキングが破れてしまっていた。顔は涙でぐしゃぐしゃで目も真っ赤だし、長い髪もボサボサになってしまっている。彼女の姿に店中の人々が驚いて目を丸くしている中、彼だけは心配そうに血相を変えて彼女のもとへと飛んでいった。

「嗚呼、嗚呼……。真由美、そんなボロボロの姿でどうしたんだい? ――ああそうか、私のせいだね」

 濃茶のパーマ髪が豊かな、見も知らぬ老人がいきなり自分の名前を呼んだことに女性――真由美は戸惑った。すると老人――彼は「どうか、泣かないでおくれ」と言いながら真由美を抱きしめ、そして彼女の肩におずおずとあごを置いた。

「きっと、またすぐに会えるさ。だから、泣きやんでおくれ。――結婚式、出られなくて本当にすまない。どうか、お幸せに」

 あやすように彼女の背中をポンポンと軽く叩くと、彼は彼女から身を離してにっこりと微笑んだ。彼女は息を飲んで目を見開いたが、あまりの衝撃で何も言えずにいるようだ。唇を震わせて、大粒の涙をひと粒ふた粒と静かにこぼすのがやっとだった。

 彼は近づいてきた店主を振り返ると、満面の笑みを浮かべて言った。

「かわづさまのお足元でお昼寝させていただいた日々は、とても幸せでした。最後に願いまで叶えていただいて……本当に、お世話様でした」

 レジスターの立てる音とともに会釈をすると、彼は真由美の横をすり抜けて店の扉を押し開けた。

 固まったまま動けなくなっていた真由美は、店に入ってきた冷たい風にうなじを撫でられてようやく我に返った。慌てて彼のあとを追い開け放されたままの扉に駆け寄った真由美が目にしたのは、先ほどの老人ではなくココア色の巻き毛が愛らしいトイプードルの後ろ姿だった。

 トイプードルは空に向かって勢いよく駆け出した。真由美は懇願するように声を張り上げた。

「ココア、待って! 行かないで!!」

 必死に呼び止めたが、ココアは止まってくれなかった。どんどんと遠ざかっていく愛犬の姿に手を伸ばして、真由美は何度も彼の名前を呼んだ。しかし振り返ることなく空へと昇っていく彼を求めるのやめると、伸ばしていた両手を口元に持っていきメガホンのようにあてがった。

「ココアー! 今までありがとう! 大好きだよー!!」

 体を折って絞り出すようにして、最大級の大声で真由美はそう叫んだ。するとココアは少しだけこちらのほうに戻ってきて、くるりと身を翻してワンと鳴いた。まるで「私もだよ」と答えているかのようだった。


 ココアが空に溶けて星のひとつに姿を変えると、真由美はその場で泣き崩れた。ひとしきり泣いて、店主に支えられながら空いている席に移動すると、そこでもまた泣き出してしまった。――彼が今まで座っていただろう席に置いてあった空のカップを見て、彼がココアを飲んだのだと察したからだ。

 真由美は落ち着きを取り戻し、店主に勧められてお水を少しばかり飲むと、うつむいたままポツリポツリと話した。

「ついこの前、お医者様から『もうココアは長くはもたないかもしれない』と宣告されてしまって。でも、最近は具合も落ち着いているようだったから、まだまだ元気でいてくれると思っていたんです。なのに……仕事中に、母から『ココアが死んだ』ってメールをもらって。今朝、行ってくるねって撫でたら頭を擦りつけ返してくれたのに、それなのに、もうココアはいないんだって……。最期は絶対に看取りたいって思ってたのに、それも叶わなくって……」

 真由美が母から連絡をもらったのはお昼前だったそうで、おかげで彼女は昼食が全く喉を通らなかったどころか、何を食べたかさえ思い出せないという。そして本当はすぐにでも帰ってきたかったのだが、穴の開けられない案件があり帰宅することは叶わなかったのだとか。

 仕事を終え帰路につき、家までの距離が縮まっていくに連れ、彼女は涙で前が見えなくなった。――会社に結婚の報告をしてすぐにいっそ寿退社していたら、ココアを看取れたんかじゃないだろうか。そんなことをぼんやりと考えながら歩いていたら、不注意でつまづいてしまったという。しかしストッキングが破れてしまうほど派手に転んだというのに、心の痛みのほうが勝っていて膝は全然痛まなかったそうだ。

「このまま帰ったら、ココアがいなくなってしまったことを受け入れなくちゃいけないっていうのも、ものすごくつらくて。もしかしたら母からの連絡は悪い冗談で、かわづさまの覆屋(おおいや)に行けば昼間にひなたぼっこしにきたまま、そこで寝てるんじゃないかなって。そう思って、家を通り過ぎてそのまま七曲りの交差点に来てみたんです。――もしくは、もしかしたら、願いが叶うっていう噂の〈不思議な喫茶店〉に行けるかもしれないと思って」

 真由美はそこで口を閉ざすと、ズッと鼻を鳴らして涙を拭った。そして、小さな声でココアを頼んだ。


 真由美はカップを両手で抱え持つと、アツアツのココアに息を吹きかけて冷ました。ひとくち飲み下すと、そっとカップを置いてポツリと言った。

「ココアはうちに来たときから今までずっと、私の太陽でした。私を元気にしてくれる大好きなココアと色が一緒だったからココアっていう名前にしたんですけど、犬のココアは飲み物のココアと同じ……ううん、それ以上に私を笑顔にしてくれました。悲しいとき、ココアは座り込む私の太もも辺りにあごを乗せてきて、そっと寄り添ってくれました。嬉しいときもすぐ隣りにいて、喜びを何倍にもしてくれました」

 真由美は小さくフウと息をつき、肩の力をストンと落とした。そして意を決したかのようにキュッと口を結ぶと、カップを持ち直してゴクゴクとココアを飲み始めた。その様子を、店主もお客も心配そうに見守っていた。

 ココアを綺麗に飲み干すと、真由美はうつむいていた顔をようやく上げた。

「最期まで私の心配をしてくれるだなんて、本当にココアは優しい子……! 一縷の望みをかけてここに来てみて、本当によかった! 最期のお別れができるだなんて思ってもみなかったから、ちゃんとお見送りできて本当によかった……! 大好きって、もう一度言えて嬉しかった……! ――私、ココアがこれ以上心配しないように、とびきりの笑顔でお式を上げますね!」

 真由美は本日何度か目の涙をボロボロと流していたが、もう来店時のような絶望で顔を青くしてはいなかった。彼女の納得できたというかのような、そして感謝に満ちた笑顔にレジスターは再びチンと音を立てたのだった。

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