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うぇ~いwww雪だよーんっ!冬といえば鍋ですが僕はモツ鍋が好きなんだけど皆どう思う?

作者: 天近嘉人

 「やぁ君、こんなところで何をしているんだい?」


 少年は白肌の女の子に言った。


 「別に何もしていないわ」


 「そうかい、それにしても寒そうな格好だね」


 「いいの。私寒いのが好きだから」


 「いや、駄目だよ風邪をひいてしまう。そうだ、僕のマフラーをあげよう」


 そういって少年は彼女の首にマフラーをかけてあげた。


 「ありがとう、嬉しいわ」


 「喜んでくれたみたいだね、じゃあ僕はもう帰るから、またね」


 次の日。


 「やぁ君、またそこにいたの?」


 「うん、だってここが好きだから」


 「でも、こんなに雪が降っているよ?寒くはないの?」


 「うん、貴方がマフラーをくれたから大丈夫よ、それに雪?私には見えないけど」


 「そうか、君は目がないからね、それじゃあ僕がつけてあげるよ」


 そういって少年は彼女に瞳をあげた。


 「ありがとう、雪ってこんな色をしていたのね。……それに貴方、結構ハンサムだわ」


 「えへへ、そうかい?嬉しいなぁ。ねぇ君、また明日もここにいるの?」


 「うん、ここにいるわ」


 「そうかい、じゃあ僕もまたここに来るよ」


 「ええ、待ってるわ」


 次の日。


 「やぁ、今日は君の為に唄を作ってきたんだ。聴いてくれるかな?」


 「嬉しいわ、でも駄目。私には耳がないもの」


 「確かにそうだね、それじゃあまた、僕がつけてあげるよ」


 そういって少年は彼女に耳をあげた。


 「まぁ、嬉しい。早速聴かせてくれるかしら?」


 「うん、いいよ。あっでも笑わないでくれよ?僕は唄が下手なんだ」


 それから毎日、少年は彼女の元へ通った。


 ある日は彼女に手をあげ、またある時は帽子をあげた。




 そして彼女と出会ってから数週間。



 「やぁ……随分痩せてしまったね……」


 「ええ、残念だけど今日でお別れみたいね」


 「そうか、悲しいなぁ。……僕ね、ずっと前から君の事が好きだったんだよ」


 「私も、貴方の事が大好きよ」


 「僕達両思いだったんだね……嬉しいな。……ねぇ、お別れの前にキスをしてもいいかい?」


 「勿論よ、でも困ったわ。だって私には口がないから」


 「それじゃあ僕がつけてあげるよ」


 そういって少年は彼女に口をあげた。

 

 「ありがとう……それじゃあ、きて」


 「うん、分かった。…………大好きだよ、愛してる」



 次の日、彼女はいつもの場所にはいなかった。


 変わりにそこにはマフラーと帽子、そしてその周りにはカタクリの花が咲いている。


 少年はそれを一つだけ摘み、花びらにそっとキスをする。


 季節は春、桜の花びらがひらひらと舞い散る。





 また来年も会えるといいね。

ふざけたタイトルですいません、でも思いつかなかったんです、思いつかなかったんです(二回目)


こんな僕に少しでも興味を持ったらマイページへGO!

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― 新着の感想 ―
[一言] 切ないけど良い話。いや良い話だけど切ないの方がしっくりきますかね。最後の締め方好きです。面白かったです。
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