餃子の皮の、こんこんちき
私は嘘つきですか?
チョコレートのような甘さ、チョコレートのような苦味。
どちらも正しいけれども、どちらも両立しない。
嘘をつくのは簡単だけれども、
嘘をつき通すのは難しい。
どちらも正しいけれども、両立しない。
おなかが空いた僕は、けれどもおなかが本当にすいているかどうかわからない。
嘘をついていないのに、何かに嘘をついている感触。
おなかがすいているのに。おなかがすいていないと思うのは嘘か?
お前は嘘つきだと何度も言われた。
嘘つきだと言うのであれば嘘つきなのだろう。
だがしかし、違うのだ。
私を嘘つきに仕立てることが大切なのだ。
私が嘘つきであるかどうかは関係ない。
ズルいことをしようとするとたくさんの尻尾が出る。
私に尻尾はないから、みんなが尻尾をつけようとする。
私はそれに抗わなくて、尻尾をつけて小躍りする。
私はズルいよ。私はズルいよ。
あなた方の悪意を悪意として受け止める私はズルいよ。
またしばかれるのだ。
結局はサンドバックであり、肉片でしかない。
スープに入っている肉片と同じ。
スープの味がわからないのであれば、それは本物の肉片ではなくてもいいわけなのだから。
私はスープにサンドバックを入れた。
奴らはそれを美味しそうに食べていたよ。
血を吐きながら。
どうしようもないことを解決しようとして、
少し頑張ると、まるで魔法使いのように見えるようだ。
おかげさまで、最近は些細なことでさえおきればすぐに魔法使いの役だ。
魔法は使えないのに、魔法使いのように。
そう。結局は本物でなくていい。
怒りの矛先を向ける場所と、崩すべき塔があればいい。
土台は極めて柔く、ただし見た目は荘厳でなければいけない。
乞食のように群がるので、という表現はおかしい。
乞食のように要求するのでと言ったほうが正しい。
返すことができないのに、返す気がないのに、
ありがたそうにするあなた。
嘘をついている。
疑っているわけではない。
嘘をついている。
それが事実だ。
ただ、それだけだ。
矛盾の例え話において、商人の嘘つきを追求しないことが、倫理的におかしい。