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赤い風船 〜今を生きるあなた達へのメッセージ〜

作者: プルート
掲載日:2007/06/03

私は赤い風船。

真っ黒な空に赤い海の3000年。

もうこんな世界にいたくない。

さあ、でかけよう、楽園へ!

 私がいる所の人間は歳をとりすぎている。

子供なんてひとりもいない。

さらに、ここの人間はひとりしかいない。

私はその人に作られた。そのひととも今日で

終わりだ。最後にさわったその人の手は、温

かだった。さあ、出発だ。 


 風はゆらゆら船のように私を運んでくれて

いる。私はふと、下を見た。下はすべて真っ

赤に染まった海。私は思った。どうしてここ

は海なのに、あの人の家は陸なんだろう。

そういえば、前にあの人が言っていた。昔、

人間は電気というものを使い過ぎたせいで氷

が溶け、陸はみな海になってしまったと。

しかし、奇跡的にあの人の島は助かったと。

そしてたすかった人たちはみなその島に住ん

だと。私は今度、上を見た。空は真っ黒に染

まっていた。

 

 これもあの人が言っていた。その何百年後、

何かの理由で月が割れ、それが島に落ち、

島はほとんど沈み、人間もほとんど死んだと。

しかし、あの人の家族は生きていて島の残っ

た部分に住み、あの人を生んだと。

やがて、家族も寿命を迎え、あの人はひとり

ぼっちになってしまってしまった。

その後、あの人は私を作った。

 

 今思った。もしかしたら、この先ずっと同

じ景色かもしれない。生き物はあの人だけか

もしれない。そう考えると帰りたくなった。

でも、もう戻れない。私は悲しくなった。もう

あの人とも会えない。そう考えただけで、心

が痛い。その時、空から赤い固まりが落ちて

きた。隕石だ。風が急降下して私は海に潜り

込んでしまった。海の中は苦しい。それに何

かに、ひっぱられてる。ついに、視界が真っ

暗になった。

 あの人に会いたい。一度でいいからもう一度。

 

 ピカっと辺が光ると何かが見えてきた。

 わーーーーっ。すごい。あの人の家よりも高

いものがいくつも立っている。風が私をその

上まで連れてってくれた。何やら書いてある。

2005。そうか、私、過去に来たんだ。

下にあの人よりも小さい人がいる。もしかし

てこれが子供。私は次に海を見た。すごい。

空も海も青だ。やがて空が暗くなった。きれ

い。そしてアレが光り始めた。あれが電気か

な。あれが無ければ私はずっとこの景色を見

てられるんだな。でもよかった。ちがう時代

でもちがう景色が見れて。だんだん体が重く

なってきた。そして、パン、プシューと鳴っ

て海へ真っ逆さまに落ちて行った。


 誰かの声がする。そっと目を開けてみると、

あの人がいた。そっか。私帰って来れたんだ。

泣いてる。この人ずっとひとりぼっちだった

もんね。ごめんね。

その時、空に光があふれでた。

そして、海も引いていき、なんとそこから

赤ん坊が出てきた。


 新しい世界が始まった。

 

 よかったね。もうひとりぼっちじゃないね。

私はそっと目をとじた。


                   完

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― 新着の感想 ―
[一言] テーマはよかったのですが、内容が薄すぎました。全体的にもっと描写が欲しいです。また、携帯端末によって、改行がずれてしまい、表示が変わることもご考慮いただきたいです。
[一言] もう少し、何かできごとが起こるとよかった。短すぎると思う。
2007/06/05 15:34 通りすがり
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