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ハーレム・ゲーム  作者: 松戸京
1日目
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不安

 有栖川の後を付いて行くと、階段があった。


 有栖川は躊躇うことなく階段を下りて行く。俺と芽衣もその後に続いた。


 そして、階段を降りるとまた長い廊下があった。


「おい。どこまで行くんだ?」


「もうすぐよ。この家、かなり広いようだけど、私達が行動できる範囲はかなり狭いみたいね」


「何? どういうことだ?」


「後で教えるわ。とにかく、まずは後の二人と合流しましょう」


 二人……後の二人と、有栖川は言った。


 つまり、この家の中に監禁されているのは、俺と芽衣、そして有栖川を含めれば五人ということになる。


 五人もの人間がなんで一つの家に監禁なんてされているのか……考えてもわかるわけもなかった。


 むしろ、そんな以上な状況下に、俺は益々不安が募っていくのを感じた。


「コウちゃん……」


 心配そうな声で芽衣が俺の顔を覗き込んでくる。


 やれやれ……こんな時でも芽衣は俺に頼りきりか……嫌になる。


 俺は俺のことで精一杯なのだ。


 普段でさえ芽衣の面倒を見ることなんて俺にはできていない。


 むしろ、芽衣のせいで、俺は――


「着いたわよ」


 有栖川が立ち止まった。


 俺達の前には大きな扉があった。


 有栖川が扉の取っ手に手をかける。そして、そのまま扉が開かれた。


 扉の先にあったのは、先ほどよりもさらに大きな部屋だった。


 この家の客間に当たる部屋なのだろう。天井には豪華なシャンデリアが吊られており、部屋の中央には大き目のソファが二つある。


 そして、そのソファの上に、二つの人影が並んで座っていたのだった。

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