表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハーレム・ゲーム  作者: 松戸京
3日目
39/82

気付いたこと

 そして、夜遅くになるまで俺は部屋から出なかった。


 二階堂が死んだ今となっては、どうにも部屋を出る気にはならなかったし、仮にだとしても何かすることがあるわけではなかった。


 結局、俺達は現在籠の中の鳥の状態にある。


 だから、こうして各自部屋の中で大人しくしているしかない。


 スピーカーから犯人の声が聞こえてきたときだけ動けばいいのだ。


「……そうだ。何をしたって、無駄なんだよ」


 俺はそう呟いて目を閉じた。


 そして、それからしばらく眠るでもなく、ただベッドの上にジッとしている。


 すると、コンコンと、ドアをノックする音が聞こえてきた。


「誰だ?」


 ドアに向かって声をかける。


「私よ。有栖川」


 確かに、有栖川の声だった。


 俺は立ち上がり、用心しながらドアを小さく開く。


「どうも」


 確かに、ドアを開いた先に立っていたのは、有栖川だった。


「なんだ。こんな遅くに」


俺は部屋の時計を見る。時刻は既に11時を回っていた。


「ああ、ごめんなさいね。ちょっと私、気付いたことがあるの」


「気付いたこと? なんだ?」


 すると、有栖川は辺りを見回してから、俺の耳に口を近づける。


「二階堂さんが殺されたことに関してよ」


 そして、囁くようにそう言った。


 二階堂が殺されたこと?


 それについて気付いたって……一体何に気付いたというのか?


「まぁ、着いてきてくれればわかるわ」


 そういうと有栖川はそのまま廊下を歩き出した。


 仕方なく俺も部屋を出てその後を付いて行くことに下のだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ